香港を舞台に三つの歪んだ空間で起きる怪奇現象を描くサスペンス・ホラー映画『香港怪奇物語 歪んだ三つの空間』が12月1日(金)より全国順次公開。このたび、「新居」「アパート」「ショッピングモール」という身近な場所を舞台に、“あなたの日常にも潜んでいるかもしれない恐怖”を映しだした予告編が解禁された。
本作は『メイド・イン・ホンコン』(97年)などで一躍香港インディペンデント映画界を代表する監督となったフルーツ・チャン、『少林サッカー』などチャウ・シンチー監督作品の脚本を務めたフォン・チーチャン、『ダークナイト』などハリウッド作品に携わり、本作が長編初監督作となったホイ・イップサンという3人の奇才が集結し、日常のすぐそばにある恐怖を撮り上げた香港発のサスペンス・ホラー。
1話目の「暗い隙間」の “眼”に怯えるヤウガーを演じるのは、『テイル・フロム・ダーク1: 迷離夜』で不気味な女子高校生を演じたチェリー・ガン。続く2話目のエピソード「デッド・モール」で「オカルト捜査局」のライバーを演じるのは、『縁路はるばる』で主人公の同僚を演じたセシリア・ソー。台湾出身で歌手・俳優として香港でも活躍するリッチー・レンは第3話目の「アパート」で、伝説のヤクザ男ホーを演じている。他にもジェリー・ラム、ローレンス・チェン、ケルビン・クァンなど演技派俳優が顔を揃えた。
今回公開された予告編は、冒頭、第1話「暗い隙間」のヤウガーが学校からの帰り道、偶然倒れた男に足を掴まれるシーンから始まる。「通報していたら助かっていたかも」というヤウガーの後悔は、心に闇を作り、倒れていた彼の“眼”に長い間怯え、新居でも悩ませられることになる。
次に第3話「アパート」のシーンで、1階にある怪しい物体を住人のアチーとカッチャイが見に行き、伝説のヤクザ、ホー・フンに相談に行くシーン。リッチー・レン演じるホー・フンが背を向けたまま振り向きつつ刀を持つ貫禄に、その後何が起こるのか、期待させるシーンとなっている。
続いて第2話、フルーツ・チャン監督の「デッド・モール」。巷の奇妙な噂を暴露するライバーのガルーダが、幽霊が出ると噂されるショッピングモールに来たシーン。謎のガスマスクの人間、血を流したライバーのヨン・ワイ、乱闘など、その後を予測させるシーンが続く。後半は、「関係がない」とまるで、迫る恐怖に気付いてはいても、認めたくない、逃げたいような、各話の出演者のセリフが続き、誰かから刺される、見えない相手にナイフを突きつける、血を流して倒れている等、“何か”が起こしている衝撃のシーンが畳みかけられる。
「罪を償わせてやる」と叫ぶ台詞の後、ラストシーンではショッピングモールの廊下で、ライバーのヨン・ワイが、燃え盛り追いかけてくる火から必死で逃げる姿が映し出され、切迫した恐怖と映像の美しさで、本編への期待が高まる終わり方になっている。
『香港怪奇物語 歪んだ三つの空間』は12月1日(金)よりシネマカリテほか全国順次公開。
香港怪奇物語 歪んだ三つの空間
2023年12月1日(金)よりシネマカリテほか全国順次公開
『暗い隙間』
監督:ホイ・イップサン 出演:チェリー・ガン ン・ウィンシー
STORY
中学時代、ヤウガーは“眼”を見開いた死体を発見して以来トラウマを抱える。成人し一人暮らしを始めるヤウガーだが、部屋の中であの“眼”に見られているという恐怖を感じ、部屋の「暗い隙間」に追いつめられるのであった……
『デッド・モール』
監督:フルーツ・チャン 出演:ジェリー・ラム セシリア・ソー
STORY
ライブ配信で投資案件を提供するヨン。奇妙な噂の真相を配信で暴露するガルーダ。客が居なくなった暗闇のモール内で、二人の前にガスマスクの女と不気味な警備員が現れ、二人は「デッドモール」の中を走り回るのであった……
『アパート』
監督:フォン・チーチャン 出演:リッチー・レン ソフィー・ン
STORY
あるアパートの1階で、顔面蒼白の溺死者らしき幽霊が目撃される。小説家のアチー、伝説のヤクザ ホーら5人の住人は幽霊退治に立ち上がるが、驚愕の事実を目の当たりにする。古びた「アパート」の悪夢の一夜は始まったばかり……
2021年/香港/広東語・北京語/112分/シネマスコープ/5.1ch/原題:失衡凶間/英題:Tales from the Occult/日本語字幕:鈴木真理子/G
配給:武蔵野エンタテインメント株式会社
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