新人女優が判事の勝手な妄想で殺人事件の容疑者に！『私がやりました』ブラックユーモアあふれる尋問シーン解禁

フランスを代表する映画監督フランソワ・オゾンがメガホンをとった、ユーモアとブラックジョークに溢れたクライムミステリー『私がやりました』が11月3日（金・祝）より全国順次公開。このたび、主人公である売れない新人女優が、判事の“迷”推理によって犯人に仕立てあげられていく尋問シーンの本編映像が解禁された。

本作は、パリの大豪邸で起こった有名映画プロデューサー殺人事件の「犯人の座」をめぐり、3人の女たちが繰り広げる、クライムミステリー・エンターテインメント。本国フランスでは過去にオゾンが手掛けた映画『8人の女たち』(02)、『しあわせの雨傘』(10)に次ぐ、動員100万人超えの大ヒットを記録した。主人公のマドレーヌとポーリーヌ役には、ピュアな魅力が眩しいナディア・テレスキウィッツとレベッカ・マルデールを起用。また、2人の前に立ちはだかるヴィランのオデットを演じるのは、『ピアニスト』(01)や『エル ELLE』(16)などで知られるフランスの国民的女優イザベル・ユペール。

このたび解禁された本編映像は、有名映画プロデューサー殺人事件が勃発し、被害者と最後に会っていたらしい売れない女優マドレーヌ（ナディア・テレスキウィッツ）が容疑者として尋問を受けるシーン。

有名映画プロデューサー殺害容疑をかけられた女優マドレーヌは、彼女の弁護を担当することになった親友で新人弁護士のポーリーヌ（レベッカ・マルデール）とともにラビュセ判事（ファブリス・ルキーニ）の取調室へとやってくる。判事は女性の犯罪はすべて痴情のもつれによる犯行だ、と言わんばかりに失礼な見解を挟みながら大げさな推理を披露するが、それを聞いたマドレーヌとポーリーヌは呆れ果てる。

「情状酌量で刑期は５年」と聞くと、「20年よりマシだけど、長い」と冗談を飛ばし余裕を見せるマドレーヌ。凶器の銃が、マドレーヌが所持していたものと同じだったことを証拠としてあげる判事だが、ポーリーヌは「パリ市内に同じ銃は山ほどある」と反論しマドレーヌの盾となって立ち向かっていく――。

映画の舞台である1930年代のフランスは完全な男性優位の社会で、女性たちは投票権もなく抑圧されながら生きていた。ラビュセ判事の言葉の節々からそんな時代背景を感じさせ、男性の偏見を逆手に取り、ブラックユーモアとして我々に突き付けるオゾンの手腕が光る。若くて社会的地位もなければお金もないマドレーヌとポーリーヌは、判事の強引な憶測によって火をつけられ、この逆境で捨て身の人生大逆転の方法を思いつく…！

主人公を演じたふたりのフレッシュな新人女優とフランスを代表するベテラン俳優陣の全員が一つになり、テンポの良いセリフの掛け合いも映画を楽しむポイントの一つ。Netflixの人気ドラマ「エミリー、パリへ行く」のジャン＝クリストフ・ブヴェも殺害されるプロデューサー役で出演し、コミカルで独特な存在感を発揮している。気になる物語の続きは劇場で確かめてみよう。

『私がやりました』は11月3日（金・祝）よりTOHO シネマズ シャンテ 他 全国順次ロードショー。