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1995年の公開から30年、今なお、分断が深まる世界を鋭く映し出すマチュー・カソヴィッツ監督の名作『憎しみ』が、4Kレストア版として10⽉9⽇(⾦)より公開。このたび公開を記念して、10⽉10⽇(⼟)にトークイベントの開催が決定した。さらに、1995年のフランス公開時に制作されたポスタービジュアル3種をA3サイズで復刻した来場者特典の配布が決定した。そして、著名人による本作への熱いコメントが到着した。

公開翌⽇の10⽉10⽇(⼟)、ヒューマントラストシネマ有楽町にて、公開記念トークイベントの開催が決定した。ゲストは、今年4⽉に刊⾏された『バンリュー フランス団地映画の軌跡』の著者であり、⻑年にわたりフランスの移⺠問題やラップ・フランセなどについて論じてきたフランス⽂化研究者・陣野俊史。同書では『憎しみ』を起点のひとつとして、フランスの〈バンリュー〉を描いた映画の系譜をたどっている。

また、公開を記念して、1995年のフランス公開時に制作されたポスタービジュアルを使⽤したA3サイズのミニポスターを来場者特典として配布する。デザインは全3種。来場者に、いずれか1種をランダムでプレゼント。数量限定・先着順。配布劇場・配布開始⽇等の詳細は映画公式SNSにて。

あわせて著名人からのコメントが到着。RHYMESTERの宇多丸をはじめ、SITE(Ghetto Hollywood/HIPHOP何でも屋)、ISO(ライター)、清岡智⽐古(明治⼤学⼤学院・総合芸術系教授)、中⽥亮(オーサカ=モノレール)などからコメントが寄せられた。コメント全文は以下のとおり。

コメント全文 ※敬称略・五⼗⾳順

⻘⾊ひよこ(オルタナMANGA家)
逃げろ。銃弾よりはやいスピードで。
でないと魂がぬけちまう。
俺らを亡霊にするのは誰だ?

『憎しみ』は、持たざる俺らの話。
「今」は90年代の続き。
銃⼝はこっち側を向いている。

ISO(ライター)
『ワイルド・スタイル』やスパイク・リー作品の熱量に当てられたカソヴィッツ監督が、レベル・ミュージックの鳴り響く90年代パリ郊外を舞台に、若者たちの怒りを叩きつけたカウンター・ムービー。排外主義と分断が憎しみを煽り、暴⼒を許容する社会構造の⾏き着く先はどこなのか。若者たちの眼差しは、30年経てどもなお溢れる格差や不条理に⽬を瞑り、「まだ⼤丈夫だ」と⼰に⾔い聞かせている我々を睨みつける。問題は落下ではなく着地。破滅へのカウントダウンは、もう始まっている。

宇多丸(RHYMESTER)
ヒップホップ⼤国でもあるフランスならではの、異様にソリッドなフッドムービーの⼤傑作……公開から30年を経てまったく古びていないどころか、モノクロ画⾯のコントラストがさらにバッキバキな今回の4K版、めちゃくちゃ「今」に、鋭く刺さる!

清岡智⽐古(明治⼤学⼤学院・総合芸術系教授)
フランスの「郊外映画」、あるいは「パリ移⺠映画」を語るとき、『憎しみ』を外すことはできない。この映画は、フランス映画の歴史を変えたのだ。けれどもそういうことは、忘れてもいい。ただ、スクリーン全体にみなぎる異様な緊張感、呼吸⾳さえ聞こえそうな⽣々しい切迫感に⾝を晒すこと、それが、この映画を体験することだからだ。

SITE(Ghetto Hollywood、HIPHOP何でも屋)
地元のレンタルショップでビデオを借りた30年前から、今⽇に⾄るまで幾度となく⾒返した、⼈⽣で⼀番影響を受けた映画です。⾃分の場合は最初からバンリュー(郊外)の団地で暮らすヴィンス、ユベール、サイードの3⼈に親近感を持ったけど、パリに出て来た移⺠の3⼈を恐れながら⽩い⽬で⾒る⼈達に共感する⼈も当然いると思う。⽇本でも連⽇移⺠問題が取り沙汰され、あらゆる⾯で国際社会の中で落下し続ける中、俺たちは無事に着地出来るのか?この映画から受け取った問いかけは年々切実になっている。

じゃんぽ〜る⻄(漫画家)
1996年、20代だった僕にとって「憎しみ」の三⼈組はヒーローであり友達だった。
2026年、50代になって観ると相変わらず作品は⾯⽩い。でももう彼らは友達ではなく、もしも僕が夜のパリの街で彼らと出会ったら⾦を巻き上げられるだけかもしれない。彼らから⾒れば僕は中年のアジア系外国⼈でしかないことを今は知っているから。
それでもラストシーンに差しかかる時には僕はもう泣いていて、やっぱり今でもヴィンツ、サイード、ユベールは僕の友達でありヒーローだった。

中⽥亮(オーサカ=モノレール)
30年が経ち、ようやくこの名作がモノクロで撮影された理由が分かった気がします。

今も(今こそ)ヘイト/エーヌはキーワードである、と⾔わざるをえません。
思えば、かの『Do The Right Thing』でも主⼈公ムーキーがゴミバケツをピザ屋に投げ込むとき、「ヘイト!」と叫んでいた。

社会がマイノリティに対してヘイト(嫌悪)をまきちらす。
抑圧は、隔離や警察不法暴⼒のかたちであらわれる。
地区に警察へのヘイト(憎悪)が積もる。
ある⽇、警察が若者を殺す。ヘイト(怒り)は爆発する。

パリではナエル・メルズーク君が射殺された。
アメリカではジョージ・フロイドさんが絞め殺された。
⽇本ではウイシュマ・サンダマリさんが不当に拘束され死に⾄った。

官憲による暴⼒はこれからエスカレートしてゆくのではないか。
その危惧を胸に、今こそ観るべき掛け値なしの傑作です。

藤本⾼之(イスラーム映画祭主宰)
サイードは、北アフリカにルーツを持つアラブ系のムスリムだ。
酒も飲めば、ソーセージも⾷うし、礼拝など⼀度もしたことはないだろうが、彼のようなムスリムはヨーロッパにたくさんいる。
そして彼はフランスに⽣まれ、国から国籍を付与された「フランス⼈」である。ヴィンツとユベールも然り。
ところが、れっきとした「フランス⼈」であるにもかかわらず、彼らは移⺠ルーツというだけで⽇常的に差別を受ける。肌の⾊や名前だけで「よそ者」扱いを受ける。
そのストレスが沸点に達した時、「暴動」が起きるのだ。
フランスはデモの国である。
しかし移⺠ルーツの若者たちが抗議の声を上げるとそれはすぐさま「暴動」と呼ばれる。
「⾃由・平等・博愛」が建前でしかないフランス社会の差別的構造を、『憎しみ』は鮮やかに暴く。

まとめ(注目ポイント)

  • 『憎しみ 4K』10月9日より全国順次公開マチュー・カソヴィッツ監督の名作が4Kレストア版でスクリーンに蘇る。
  • 10月10日に公開記念トークイベント開催ヒューマントラストシネマ有楽町で陣野俊史をゲストに開催されるトークイベント。
  • 1995年版ポスターをA3サイズで復刻フランス公開時のポスタービジュアル3種を使用したミニポスターを数量限定でランダム配布。
  • 宇多丸ら著名人からコメント到着宇多丸、SITE、ISO、清岡智比古らが30年以上を経た本作への思いを寄せる。
  • パリ郊外〈バンリュー〉で生きる3人の若者暴動後の街で拳銃を手にしたヴィンツ、サイード、ユベールの24時間を描く作品。
作品情報

憎しみ 4K
2026年10月9日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開

STORY
パリ郊外〈バンリュー〉。移⺠や低所得労働者が多く暮らす団地で暴動が発⽣した。ユダヤ系のヴィンツ、アラブ系のサイード、アフリカ系のユベール──異なるルーツを持つ3⼈の若者は、警察による少年への暴⾏事件をきっかけに緊張が⾼まる街で、警官が紛失した⼀丁の拳銃を⼿にする。

1995年/フランス/98分/フランス語/1.85:1/モノクロ/原題:La Haine

監督・脚本・編集:マチュー・カソヴィッツ/撮影:ジョルジュ・ディアーヌ/照明:ピエール・エイム/音響:ヴァンサン・ツリ/録音:ドミニク・ダルマッソ/美術:ジョゼッペ・ポンツーロ/出演:ヴァンサン・カッセル、ユベール・クンデ、サイード・タグマウイ、フランソワ・ルヴァンタール

配給:ディスクユニオン、alfazbet

© Copyright 1995 - LES PRODUCTIONS LAZENNEC – LE STUDIO CANAL+ - LA SEPT CINEMA-KASSO Inc PRODUCTIONS. © 2009 Le Pacte © Photos : Guy Ferrandis

公式サイト https://alfazbetmovie.com/lahaine/

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