2009年の衝撃スリラー映画『エスター』の前日譚(エピソードゼロ)を描いた最新作『エスター ファースト・キル』(3月31日公開)のトーク付き試写会が3月22日(水)に実施され、メイクやファッションなど女性からの支持が熱くアイドルとしても活躍する戦慄かなのと、最先端のジェンダーレスで、日々美容を追求し続けているZutti Mattiaが登壇。Z世代を中心に人気を集める2人が、エスターをイメージした装いで登場し、映画の感想や実際に体験したホラーなエピソードを語った。
前作『エスター』は、裕福な一家、コールマン家が孤児院からエスターを養子に迎えるところから始まる。彼女は聡明で、画才もあり、家族に喜びを持って受け入れられ、親子として幸せな関係を築いていく…はずだった。日本でも大反響を呼び起こした『エスター』から14年。エスターはいかにして凶暴性を秘めたサイコパスへと覚醒したのか。本作では、オルブライト家を舞台に彼女の衝撃的な過去が明らかとなる。
この日の客席は、おさげ・ツインテール・レトロなワンピース・チョーカーなど、“エスター”風コーディネート(およびヘアメーク)に身を包んだ観客が集結。そんな熱気あふれる場内にやってきた戦慄は「すごい、お人形さんみたいな子ばっかり! みんなツインテールで。かわいい!」と笑顔。そしてこの日のファッションについて「エスター風の、ドールっぽいお洋服にチョーカーを合わせてきました。あとツインテールも」と説明。
そんな戦慄のファッションを見たZuttiは「最初に見たときから、かわいいなと。まさにエスター風で、このストーリーを表現したファッションなんじゃないかなと思いました」とコメント。そして自身のファッションについて「わたしもほぼ同じなんですけど、ホラー映画ということで不気味な超ロングヘアにしました。これは人毛のウィッグなんですけど、膝下くらいまで長さがありまして。そういうツインテールも合わせながら、メークも不気味っぽい感じにしてみました」とファッションのポイントを明かした。
そんな2人はこの日が初対面だったというが、「共通の知り合いは多いんですけどね」とZuttiが語ると、戦慄も「Instagramのまんまの(お美しい)顔です」と返答。その言葉にZuttiも「本当ですか!」と大喜びだった。
本作は、2009年の映画『エスター』の続編となるが、会場には前作を観たという人も多数来場。「二作目は、一作目の伏線回収という感じで。スッキリという感じがしましたね」と興奮気味のZuttiに対し、戦慄は「普通のホラー映画と全然違う展開なので、それがすごく衝撃的でしたね」と感じたそうで、「わたしはホラー映画はめちゃめちゃ苦手なんですけど、ホラーが苦手なわたしでもずっと見ることができました。怖いというよりも、これからどうなるんだろうという気持ちで、ストーリーを楽しむことができました。ホラー映画というよりはアクション映画という感じでしたね」と振り返った。
世界中を恐怖に陥れたサイコパスであるエスターに「共感はできない」と語った2人だったが、そんな中でも戦慄は「愛情や自由に対しての執着とか、孤独やさみしさを背負ってひとりで生きていくような姿に、少しは共感するところはあったかもしれない」と感じていたといい、「本当に10歳の女の子に見えるような、天使みたいな無垢な表情と、悪魔みたいな本性をむき出しにした表情の演じわけが本当に素晴らしかったなと思います」とエスターを演じるイザベル・ファーマンの演技に感服した様子だった。
そんな2人もホラーな体験があったという。まずはZuttiが「自分は(霊的なものが)見えずに感じるタイプ。お友だちの新居祝いに行った時に、そこは地下と3階にお手洗いがある一軒家だったんですけど、地下のお手洗いと3階のお手洗いに嫌な感じがあったんです。それを帰りに友だちに話したら『一緒』だと言われて。実際には何も見えてないんですけど、そう感じたというエピソードがあります。水の場所は集まりやすいから危ないという話は聞きます」と霊感体験を告白。
続いて戦慄が「わたしは霊感とかはないんですが、不思議なオカルト体験をしたことがあって。小学校の時に、家族みんなでご飯を食べ終わって、夜道を歩いていたんです。そうしたら赤と緑とオレンジと黄色に光るものがブンブンブンとグルグルまわりながら。これは飛行機じゃないな、なんだろうと思いながら見ていたら、電線に視界がふさがれて。そこをワーッと通ったときには(その物体は)もうなくなってたんです」と語ると、会場からはクスクス笑いが。その様子に「本当なんですよ。こうやって(ジグザグの動きをしながら)こうやって動いていたんですから。電球がついてる円盤があっちこっちに……本当なんだってば!」と熱をこめて解説する戦慄の話に、優しいまなざしで聞いていたファン。「ファンはやさしいですね」としみじみ語る司会者に、「本当なんですよ! 目をこらしてみたんですから。あれはUFOだったと思います」と言い続ける戦慄の姿に、会場は笑いに包まれた。
そしてこの日は、エスターのように「自分がまわりと違っているなと思ったときはどうしてますか?」という質問も。それには「お悩み相談みたい。思いつかないな……」と思案顔の戦慄だったが、「わたしは全部違いすぎて馴染めなかったので。時間がたてば大丈夫になる気がします。全部が自己満だと思うので」とコメント。
その言葉に「自己満が一番いいと思います」と深くうなずいたZuttiは、「わたしはあからさまに人と違う容姿なんですが、ひまわりとか、バラとかいろんなお花があるように、みんながみんな違うお花を持っているんですよ。しかもみんな美しいお花を持っているので、外見だけがすべてじゃないと思っていますね。この間、お仕事でオーストラリアに行ったんですけど、とてもグラマラスな方もいれば、きゃしゃな方もいる。金髪の方もいれば、車いすの方もいて。そのみんなが平等な生活をしていたんです。日本ではそこがまだまだかなと思うんですが、自分は悩むと言うよりは、悩みを打ち消してあげたいと思って日々活動をしていますね」と力強く語った。
最後に、戦慄は「アクションシーンも見所で、よくあるホラーとは一味違うサイコスリラーの傑作を是非ご覧になっていただきたいと思います」、Zuttiも「人間のドロドロさだったり、人と違った部分を感じられる。恐怖の中にもどこか美しい要素が入っている映画だと思いました」と見所をしっかりPRし、華やかなイベントは幕を閉じた。
『エスター ファースト・キル』は3月31日(金)TOHOシネマズ日比谷 他全国ロードショー。
エスター ファースト・キル
2023年3月31日(金)TOHOシネマズ日比谷 他全国ロードショー
STORY
裕福な一家、オルブライト家には4年前に行方不明となった一人娘のエスターがいた。だがある日、警察からエスターが見つかったという朗報が入る。父、母、兄は数年振りの再会という信じられない奇跡にこの上ない喜びを感じ、成長したエスターを迎え入れる。当時6歳だった彼女は時をへて10歳になっていた。これから幸せな生活が始まる…そう思っていた。この娘が、どこかが変だと気づくまでは。
監督:ウィリアム・ブレント・ベル 脚本:デヴィッド・コッゲシャル
原案・製作総指揮:デヴィッド・レスリー・ジョンソン=マクゴールドリック プロデューサー:アレックス・メイス/ハル・サドフ/イーサン・アーウィン
出演:イザベル・ファーマン ジュリア・スタイルズ ロッシフ・サザーランド マシュー・アーロン・フィンラン
(アメリカ/99分/R-15/カラー/5.1ch)
配給:ハピネットファントム・スタジオ
© 2021 ESTHER HOLDINGS LLC and DC ESTHER HOLDINGS, LLC. All rights reserved.
この記事が気に入ったらフォローしよう
最新情報をお届けします
Twitterでフォローしよう
Follow WEEKEND CINEMA