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世界中から選出された映画と映画人が一堂に会する世界最大級の国際映画祭「第76回カンヌ国際映画祭」にてコンペティション部門へ正式出品されている『PERFECT DAYS(原題)』(日本公開未定)の公式記者会見が現地時間5月26日に実施され、役所広司ヴィム・ヴェンダース監督、中野有紗、高崎卓馬が登壇した。

©Kazuko Wakayama
役所「平山を演じる中で迷っているときに、監督からメモでこっちだよと道標をもらうこともありました」

『パリ、テキサス』(1984)『ベルリン・天使の詩』(1987)『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(1999)『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』(2011)等、数々の傑作を世に送り出し続け、現代映画における最も重要な一人とされるドイツの名匠ヴィム・ヴェンダース。彼が新たに手がけたのは、東京・渋谷の公共トイレ清掃員の物語。清掃員の平山という男の日々の小さな揺らぎを丁寧に追いながら紡ぐ。主人公・平山を演じるのは、ヴィム・ヴェンダースが長年リスペクトしてやまない俳優、役所広司。共演は、平山のもとに突然訪れる姪役に新人の中野有紗。その母、平山の妹に麻生祐未。平山と奇妙なつながりをもつホームレスに、ダンサーの田中泯。同僚の清掃員に、柄本時生。そのガールフレンドに、アオイヤマダ。平山が休日に訪れる居酒屋のママに、石川さゆり。その元夫に、三浦友和。他にも豪華キャストが登場する。

カンヌ国際映画祭にて実施された記者会見には主演の役所広司、ヴィム・ヴェンダース監督、共演の中野有紗、共同脚本の高崎卓馬が登壇した。質疑応答は以下のとおり。

Q 「素晴らしいトイレから企画が始まった」とおっしゃっていましたが、製作のきっかけについて教えてください。

ヴィム:(製作の)柳井さんから手紙をもらったところから始まりました。私は東京が好きです。この場所を捉えるならフィクションがいいと思いました。物語をつくる必要があります。コロナ禍でも東京に文化的なものが戻ってきている瞬間を捉えたいと思いました。(共同脚本をした)高崎さんと去年の5月にアイデアを交換し、企画のために東京に行き、長編というアイデアをもらって2週間で書き上げました。 

©Kazuko Wakayama

Q キャラクターについて。

ヴィム:(主人公の)平山さんが大好きなんです。謙虚さがあって何かに役に立つことに喜びを感じている。今、この瞬間に描きたいのはこのキャラクターなんです。彼には見ることはできないけど過去があり、今の人生を自分で選択して幸せに思っている。そんなキャラクターが、役所さんがカメラの前に立つと、成長していくんですよね。ルーティーンを通していろんなものが膨らんできます。

Q 田中泯さんの役(ホームレス)について。

ヴィム:田中さんは映っている時間が短かったとしても、この映画の魂です。ピナ・バウシュを介して田中さんのことを知りました。高崎さんに田中泯さんを紹介されたときは心が躍りましたが、こんな小さな役を受けてもらえるか心配でした。でも、(田中さんの存在は)映画にとっては全く小さな役ではありません。

©Kazuko Wakayama

Q ホームレスの方とのやりとりは印象的でした。具体的にどんなことを意識して撮影しましたか?

役所:泯さんは木の象徴なんです。そんな彼を見ながら、平山さんもあと一歩でホームレスになった過去があるのかも。ということを考えたり、ホームレスの男が本当に実在するのか、もしくは幻なのかわからない。そんな、自分の分身のような気持ちで撮影していました。

Q (中野への質問)平山と2人の絆は素晴らしかったです。どのように役作りをしましたか?

中野:現場に行くと監督が(役名の)「ニコ!」と手を広げて呼んでくれるんです。私自身が自然とニコになることができました。カメラが回っていないところでも、「ニコは自転車が苦手だから」と声をかけてくれて、自然な流れで取り組むことができました。

©Kazuko Wakayama

Q 役作りについて。

役所:監督の現場に立って、平山がどういうところに住んでいて、どのくらいのお金を使って生きてきたのかということは伝わってくるので、住んでいる場所や使っているハサミ、歯磨き粉とかから平山さんが僕自身の中に忍び込んできてくれたような気がします。平山を演じる中で迷っているときに、監督からメモでこっちだよと道標をもらうこともありました。平山が羨ましいと監督も言っていました。物欲がなくて、好きな本と音楽を聴いて、眠りにつく。平山が平和でいいなあと僕も思います。

Q 平山さんの背景について教えてください。

役所:平山の秘密を明かすなと言われているので、どういうことがあってこういう生活をしているかというのは明かせないのですが、平山みたいな人間が増えてくると世界がもっといい方向に向くと思います。

ヴィム:実は過去にどんなことが起きたのかというのは、役所さんとは話しました。でもそれは(高崎含め)3人の秘密にしていたいです。1人で生活をしているけど孤独ではありません。全ての生きるものにコンタクトを取っているからです。

©Kazuko Wakayama

Q 東京に行ったときに、小津は日本的な映画を作っていて、これほど大勢の人に愛されるということにびっくりしました。

ヴィム:他の国でフィクションを作るのはとても怖いことです。「パリ、テキサス」は、ヨーロッパ人からみたアメリカでの話です。本作は完全に外側からの目線で作品を作ることはせず、高崎さんに常に近くにいてもらい作成することができました。そういった眼差しみたいなものは高崎さんのおかげであり、キャストのおかげです。ものすごいスピーディーに作成してくれて、本当に高崎さんは思いが通じる兄弟のような存在なんです。

作品情報

PERFECT DAYS
日本公開未定

STORY
東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山(役所広司)。彼は淡々と過ぎていく日々に満足している。毎日を同じように繰り返しているように見えるが、彼にとってはそうではなかった。毎日はつねに新鮮な小さな歓びに満ちていた。まるで風に揺れる木のような人生である。昔から聴き続けている音楽と、休日のたびに買う古本の文庫を読み耽るのが、歓びである。いつも持ち歩く小さなフィルムのカメラで木々を撮る。彼は木が好きだった。自分を重ねているのかもしれない。あるとき彼は、思いがけない再会をする。それが彼の過去にすこしずつ光をあてていく。

キャスト
役所広司 柄本時生 中野有紗
アオイヤマダ 麻生祐未 石川さゆり
田中泯 三浦友和  他

スタッフ
監督:ヴィム・ヴェンダース
脚本 :ヴィム・ヴェンダース  高崎卓馬
製作:柳井康治
エグゼクティブ・プロデューサー :役所広司
プロデュース:ヴィム・ヴェンダース 高崎卓馬 
國枝礼子  矢花宏太  ケイコ・オリビア・トミナガ 大桑仁 小林祐介
撮影 :フランツ・ラスティグ
インスタレーション:ドナータ・ヴェンダース
編集 :トニ・フロシュハマー
美術 :桑島十和子  
キャスティング・ディレクター :元川益暢 
ロケーション :高橋亨
スタイリング:伊賀大介 
ヘアメイク:勇見勝彦

原題: 『PERFECT DAYS』/上映時間:124分 / 製作:日本 / 日本配給:未定
プロダクション Wenders Images Wenders Foundation Spoon

© 2023 MASTER MIND Ltd.


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