現代のヨーロッパ映画シーンで最も重要な若手作家の一人、ベルギーの映画監督バス・ドゥヴォスの最新作『Here』が2月2日(金)より全国ロードショー。このたび本予告編とアザーポスタービジュアル、場面写真が一挙解禁された。
2014年に長編第1作を発表して以来、わずか数年でベルリン、カンヌをはじめとする映画祭から熱い注目を集めているベルギーのバス・ドゥヴォス監督。1983年生まれのドゥヴォス監督は、これまでに長編4作品を監督。いずれも多言語・多文化が共生し「ヨーロッパの縮図」とも言われるベルギーにおいて、現代社会では見落とされてしまう些細な日常の断片をすくい上げて描くスタイルが特徴的。16mmフィルムの淡い美しさをたたえたスタンダードサイズの映像と、唯一無二のサウンドスケープを響かせるブレヒト・アミールのギター、ゆるやかに展開してゆく物語に身を委ねると、ふだんは見落としがちな、人のさりげない優しさや思いやりに気づかせてくれる。











ドゥヴォス監督の最新作である『Here』は、ブリュッセルに住む建設労働者のシュテファンと、中国系ベルギー人で植物学者のシュシュのふたりを主人公に物語が進む。アパートを引き払い故郷のルーマニアに帰国するか悩んでいるシュテファンは、姉や友人たちにお別れの贈り物として冷蔵庫の残り物で作ったスープを配ってまわっている。ある日、森を散歩中に以前レストランで出会った女性のシュシュと再会し、そこで初めて彼女が苔の研究者であること知る。シュシュに促されて、初めて意識し見つめたのは、足元に広がる多様で親密な世界。2人の心はゆっくりとつながってゆく…。
初夏の新緑の風景は、どことなくエリック・ロメールやアピチャッポン・ウィーラセタクンを思い起こさせるが、ミニマリズム的な演出や美学、撮影地へのこだわり、自然との関係、社会的弱者への偏愛という点ではケリー・ライカート監督作品との共通点も多い。
また、予告の中で「世界と出会い直す魔法」というテロップが登場するが、『Here』は「我々が気付いていなかっただけで、新たな世界や新たな出会いへの扉は絶えず開き続けている」という希望を感じ取れる作品でもある。社会が混迷を極める中、映画を通して穏やかな光を呼び込もうとするドゥヴォスの野心的な語り口が、世界の映画祭で高く評価され、本作は第73回ベルリン国際映画祭エンカウンターズ部門最優秀作品賞&国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞) ダブル受賞という栄誉に輝いている。

今回、予告編と場面写真とともに、日本版アートワークを手掛けるグラフィックデザイナーの大島依提亜によるアザーポスタービジュアルも解禁。予告編同様にアザーポスターでも、森の中にひっそりと息づく小さな生命(苔)を見つめるシュテファンとシュシュの写真が使用されている。
『Here』は2月2日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国ロードショー。同監督の『ゴースト・トロピック』も同時公開。
ゴースト・トロピック
Here
2024年2月2日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国ロードショー
Here
STORY
ブリュッセルに住む建設労働者のシュテファンは、アパートを引き払い故郷のルーマニアに帰国するか悩んでいる。姉や友人たちにお別れの贈り物として冷蔵庫の残り物で作ったスープを配ってまわる。出発の準備が整ったシュテファンは、ある日、森を散歩中に以前レストランで出会った女性のシュシュと再会。そこで初めて彼女が苔類の研究者であることを知る。足元に広がる多様で親密な世界で2人の心はゆっくりとつながってゆく。
監督・脚本:バス・ドゥヴォス 撮影:グリム・ヴァンデケルクホフ 音楽:ブレヒト・アミール 音響:ボリス・デバッケレ 出演:シュテファン・ゴタ、リヨ・ゴン、サーディア・ベンタイブ、テオドール・コルバン、セドリック・ルヴエゾ
2023|ベルギー|オランダ語・フランス語・ルーマニア語・中国語|83分|DCP(16mm撮影)|カラー|スタンダード(1.33:1)|G|日本語字幕:手束紀子|配給:サニーフィルム
©︎ Quetzalcoatl
ゴースト・トロピック
監督・脚本:バス・ドゥヴォス 撮影:グリム・ヴァンデケルクホフ 音楽:ブレヒト・アミール 音響:ボリス・デバッケレ 出演:サーディア・ベンタイブ、マイケ・ネーヴィレ、ノーラ・ダリ、シュテファン・ゴタ、セドリック・ルヴエゾ
2019|ベルギー|フランス語|84分|DCP(16mm撮影)|カラー|スタンダード(1.33:1)|PG12|日本語字幕:手束紀子|配給:サニーフィルム
『ゴースト・トロピック』
©︎ Quetzalcoatl, 10.80 films, Minds Meet production
『Here』
©︎ Quetzalcoatl




