ナショナル・シアター・ライブ『オセロー』など3作品が北海道・札幌で上映決定　さらに吉祥寺、大阪でも人気作が上映決定

英国で上演された話題の舞台を映画館で上映する「ナショナル・シアター・ライブ（NTLive）」の3作品が、北海道・札幌で上映されることが決定した。さらに吉祥寺、大阪でも人気作の上映が決定した。

北海道・札幌シネマフロンティアで上映されるのは、2023年の新作で、大ヒット舞台『ハミルトン』で名を馳せたジャイルズ・テレラが主演するシェイクスピア四大悲劇の一つ『オセロー』と、NTLive2023年の新作では一番のヒット作で人気俳優デヴィッド・テナントが主演するヒトラー時代の物語『NTLive』、そして1968年アメリカ大統領選前のテレビ討論の実話を基にした舞台『ベスト・オブ・エネミーズ』の3作品。

これらの作品は東京公開時に「北海道での上映はないのですか？」といった問い合わせが多くあり、そうしたリクエストに応えた待望の公開となる。

また、『オセロー』と『ベスト・オブ・エネミーズ』は、吉祥寺オデヲンでの上映も決定。東京エリアで見逃した人やリピーターが鑑賞できる貴重な機会となる。

そして、大阪の扇町キネマでは、過去の名作からジョシュ・オコナーとジェシー・バックリーが共演して話題になった『ロミオとジュリエット』、名匠スティーヴン・ダルドリー演出、ビル・ナイ＆キャリー・マリガン共演の『スカイライト』が上映される。各作品の概要、上映スケジュールは以下のとおり。

上映スケジュール

札幌シネマフロンティア
2/16(金)〜2/22(木) 『オセロー』
4/5(金)〜4/11(木) 『善き人』
4/12(金)〜4/18(木) 『ベスト・オブ・エネミーズ』

吉祥寺オデヲン
2/16(金)〜2/22(木) 『オセロー』
5/10(金)〜5/16(木) 『ベスト・オブ・エネミーズ』

扇町キネマ
2/23(金・祝)〜2/25(日) 『ロミオとジュリエット』・『スカイライト』

『オセロー』

作：ウィリアム・シェイクスピア
演出：クリント・ダイアー
出演：ジャイルズ・テレラ（『ハミルトン』）、ロージー・マキューアン（『エイリアニスト』）、ポール・ヒルトン（“The Inheritance”）
上映尺：185分（途中休憩あり）

シェイクスピア原作の長年語り継がれる悲劇の代表作がクリント・ダイアーの演出と豪華キャストで新たなプロダクションに。 聡明で強気な性格の上院議員の娘デズデモーナと、白人世界の頂点に上り詰めた出自は奴隷制度の難民である男オセローが、人種を超えた愛に立ち向かう。秘密裏に結婚したデズデモーナとオセローは、共に新しい人生を歩むことを切望していたが、そんな二人を罠にかけようとする人物がいた…。

『善き人』

作：C・P・テイラー
演出：ドミニク・クック
出演：デヴィッド・テナント、エリオット・リーヴィー、シャロン・スモール
上映時間：136 分 （途中休憩あり）

C・P・テルラーの名戯曲が人気俳優デヴィッド・テナント（TVシリーズ『ドクター・フー』）主演の舞台に。世界が第二次世界大戦に直面する中、善良で知的なドイツ人教授ジョン・ハルダーは、想像を絶する結果をもたらす運動に巻き込まれていく。

『ベスト・オブ・エネミーズ』

作：ジェームズ・グレアム
演出：ジェレミー・ヘリン
出演：デヴィッド・ヘアウッド、ザカリー・クイントほか
上映時間：160 分（途中休憩あり）

多くの賞を受賞したジェームズ・グレアム作の『ベスト・オブ・エネミーズ』は1968年のアメリカを舞台に、保守vsリベラルの戦いをTV討論という形でエンターテイメントに仕立てた番組を描いている。ウィリアム・F・バックリー（俳優デヴィッド・ヘアウッド（ドラマ『HOMELAND』））と彼に反目する政治的ライバルのゴア・ヴィダル（俳優ザカリー・クイント（映画『スタートレック』））のテレビ討論は、予想以上の反響を呼び、メディアの政治への関わり方を変えていく。2023年の現在に通じる社会の構造が、まさに1968年の物語の中に垣間見られる点は、本作を今見ても心に響く要因。

『ロミオとジュリエット』

作：ウィリアム・シェイクスピア
演出：サイモン・ゴドウィン
主演：ジョシュ・オコナー、ジェシー・バックリーほか
上映時間：100 分 （途中休憩なし）

コロナ禍で劇場が閉鎖される中、劇場の舞台だけでなく舞台裏も使い上演予定だった『ロミオとジュリエット』を収録し、NTLive初の映画的な作品となった記念すべき1本。当時、若手No1注目度だったジェシー・バックリーとジョシュ・オコナーが共演を果たした話題作。ロミオとジュリエットは、すべてを賭けて一緒になろうとした。反目する家族に反抗しながら、喜びと情熱の未来を追い求めていたが、周囲では暴力が勃発していた。この大胆な新作は、ナショナル・シアターの素晴らしい舞台裏に命を吹き込み、そこでは欲望、夢、運命がぶつかり合い、シェイクスピアのロマンチックな悲劇をまったく新しい方法で歌い上げている。

『スカイライト』

作：デヴィッド・ヘアー
演出：スティーヴン・ダルドリー
主演：キャリー・マリガン、ビル・ナイほか
上映時間：162 分（途中休憩あり）

1997年に緒形拳＆若村麻由美の共演で日本初演された、デヴィッド・ヘアー作の３人芝居。『ザ・オーディエンス』のスティーヴン・ダルドリーが演出する今回、 名優ビル・ナイと若手実力派キャリー・マリガンが不倫関係にあった元恋人同士に扮する。人気デザイナー、ボブ・クロウリーが手掛けた舞台美術にも注目。