オランダの鬼才アレックス・ファン・ヴァーメルダム最新作『No.10』4月公開決定　戦慄の監視系実験サスペンス

オランダの鬼才アレックス・ファン・ヴァーメルダム監督最新作『Nr.10（原題）』の邦題が『No.10』（ナンバーテン）として、4月12日（金）より全国順次公開されることが決定した。あわせて場面写真も解禁された。

本作は衝撃作『ボーグマン』(2013)でカンヌ国際映画祭パルムドールにノミネート、第46回シッチェス・カタロニア国際映画祭でグランプリを受賞し、世界中を大混乱に陥れたオランダの鬼才アレックス・ファン・ヴァーメルダム監督の記念すべき通算10作目となる最新作。

幼少期に記憶を失い、森に捨てられ、里親に育てられたギュンター。大人になった彼は舞台役者として生計を立て、共演者と不倫、一人娘は肺がひとつしかない突然変異だった。役者仲間の裏切りによって残酷な仕打ちを受けるギュンターは復讐を誓った。だがその先に、とてつもない驚愕の事実との対峙が待っている｡

不倫と復讐、自分は何者なのか。自身が舞台役者出身のヴァーメルダムは冷酷なまでの正確さで、主人公である役者ギュンターの人生を監視する。『ボーグマン』で映画のジャンルを超越したヴァーメルダムは遂に『No.10』で物語という概念を突破、正体不明の域に到達した。

この戦慄と衝撃、緊張が渦巻くサスペンスに満ちた作品がもたらすあまりのことに海外映画祭では「頭がおかしくなるほど素晴らしい。はやく観たほうがいい」「大胆さにあきれて、たまげた」「不気味で暗く、怪しく、そしてどうかしている」など騒然となり、世界中の映画評論家は言葉を失った。

ヴァーメルダムは次のように語る。「脚本を書き始めるときは、これまでに行ったことのない領域にたどり着くべくシーンを次々と構築して配置する。『No.10』は終わりまでに、トーン、人員、ビジュアル、すべての点で、オープニングシーンから何光年も離れた場所にいる」。

このたび解禁となったメイン写真は、何やら舞台の床の穴のようなところから主人公ギュンターが顔をのぞかせているシーン。何かをじっと見つめているように見えるこの写真は、どんな場面なのか？　さらに解禁された場面写真３点。ひとつはベッドの上で男女が見つめ合った不倫の状況らしき写真。もう１つは舞台上でのベッドシーン、そしてもうひとつは教会らしき場所での場面写真。すべてがどんな状況なのか全く理解不能で、さらに内容を知りたくなる写真群となっている。

『No.10』は4月12日（金）より新宿シネマカリテほか全国順次公開。