今夏、開催10回目でファイナルを迎える映画祭「カリテ・ファンタスティック!シネマ・コレクション®2024」が「カリコレ®2024 THE FINAL」として7月12日(金)~8月8日(木)の4週間にわたり、新宿のミニシアター“新宿シネマカリテ”にて開催。このたび全上映作品が発表された。
まさに映画祭カリコレ®2024のファイナルに相応しいヴァラエティに富んだ作品が今年も集結。新作のプレミア上映はもちろん、日本初上映作品や多彩なゲストを招いての特別上映なども行われる。
『ベサニー・ハミルトン:アンストッパブル』は幼少期にシャークアタックに遭い片腕を失うというハンディキャップがあるにも関わらずサーフシーンの第一線に返り咲き、全世界に衝撃と感動を与えた映画「ソウル・サーファー」の主人公ベサニー・ハミルトンのドキュメンタリー映画。家族への密着取材、過去の貴重なライディング映像を織り交ぜながら二児の母親となった現在も映画タイトル通り“立ち止まらず”に限界に挑戦し続ける孤高のプロサーファーの姿を追った感動作だ。
続いてはアルゼンチンから届いた怪作。「クラッシュ」「Swallowスワロウ」に続く、ある女性の危険な欲望を描いた『エレクトロフィリア‐変異-』。落雷の後遺症で雷が通り抜けた跡に血管が浮かび上がるようになったアダは、電流に性的興奮を覚えセックスでオーガズムに達すると放電のような現象も起きるようになる。彼女はその感覚を共有できる落雷経験者のグループに参加し、そこでリーダーの男フアンと出会ったことから危険な恋に落ちてゆく…。監督はカンヌ国際映画祭批評家週間グランプリ受賞作『XXY~性の意思~』のルシア・プエンソ、そしてシネマカリテにて2020年公開「エマ、愛の罠」のマリアナ・ディ・ヒローラモが主演を務め危険な欲望を快演。
さらにお隣の韓国からは、ドラマ「親愛なる判事様」「ヒョンジェは美しい~ボクが結婚する理由(わけ)~」などで人気のユン・シユン、ドラマ「輝くウォーターメロン~僕らをつなぐ恋うた~」で知られるソル・イナが紡ぐ韓流ラブ・コメディの『私たちの恋が香りとして残る時』。韓国の映画、ドラマ、バラエティファンにとっては、クスっと笑える要素が随所に散りばめられ、今後期待の俳優ノ・サンヒョン、人気コメディアンのユン・ジョンスやユーモラスな演技で国民的人気を得ているキム・スミ等、豪華な俳優のカメオ出演が話題の1本。
昨年5月にシネマカリテで公開され好評を博したハンガリーの至宝メーサーロシュ・マールタ監督特集で惜しくも取り上げられなかった「日記」シリーズの第一編と言われる『日記 子供たちへ <4Kレストア版>』が日本初上映。本作品は1984年カンヌ国際映画祭で女性監督としては初めて審査員特別グランプリを受賞した記念すべき代表作。今回4Kレストア版として蘇った本作がこのカリコレ®2024のスクリーンを飾る。
日本からは2023年の大ヒット作『戦慄怪奇ワールド コワすぎ!』に続き、今夏には話題作『サユリ』の公開が控える最恐エンターテイメントの申し子、白石晃士監督の秘蔵未公開作品がカリコレ®2024にて独占上映決定。“この作品の内容は秘密ですが、ホラーではあります。しかし今までの私のホラー映画とはまた違った味わいのある、【エレガントな和製ホラー】となっております。敬愛する複数の監督の作品に多数出演された名優との刺激的な初仕事でもありました。果たしてそれが誰なのか?ぜひ劇場でご確認ください!(白石晃士監督)”と予告メッセージも届いている。
人気テレビドラマ「ウェンズデー」などで現在大活躍中のジェナ・オルテガが出演するカリコレ®ならではのアメリカン・コメディ・ホラー『アメリカン・カーネイジ』。そして『007 慰めの報酬』『オブリビオン』と話題作に出演し、昨年カリコレ®2023で大好評だった「ハイ・ヒート その女諜報員」で主人公を演じた女優オルガ・キュリレンコが、ローマ帝国に立ち向かう復讐アクション劇『ブーディカ 美しき英雄』。空き家になった夫の実家に移り住んだ夫婦だったが、ある日を境に夫の様子が夜な夜な豹変してゆく驚愕のホラー作、大ヒット映画『ゲット・アウト』を生み出したブラムハウスの試みにインスパイアされ、ベルギーの製作会社により同じようなシステムの下、ヨーロッパで生み出された『ナイトマン 夜の殺人者』。
そしてすでに発表済みの『#スージー・サーチ』に続き、カリコレ®プレミア上映作品も。SXSW映画祭で観客賞を獲得、各地の映画祭を席巻し、⽶映画レビューサイトでも⽀持率91%を記録するなどコアなホラーファンはもちろん幅広い層から⾼評価を獲得した本格POVホラー『デッドストリーム』がついに日本上陸。『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』を思わせる不穏な冒頭から始まる本作は、没⼊必⾄の主観ショットとクラシックホラー作品への愛とリスペクトが炸裂するファウンド・フッテージホラー。主演ジョゼフ・ウィンターが妻のヴァネッサと⼆⼈三脚で監督・脚本・制作・編集まで⼿掛け、ジョゼフの⾳楽に合わせて作り上げられた渾⾝作。過激な企画が原因でアカウントを停⽌された崖っぷちの炎上系配信者のライブ配信中に起こる恐怖体験がノンストップで襲いかかる。なお、本作品の一般公開は新宿シネマカリテにて8月16日(金)よりロードショー。
そして、もう1本。鬼才アレックス・デ・ラ・イグレシアの衝撃的デビュー作にして幻のカルトムービー『アクション・ミュタンテ 4K』(93年)が4K版でカリコレ®2024のスクリーンに蘇る。美しい者だけが権力を握る近未来、醜悪な容貌ゆえに迫害を受け、社会に復讐を誓うテロリスト集団「アクション・ミュタンテ」は「美しいものは悪だ」を合言葉に誘拐、略奪、殺人、はては惑星もろともぶっ飛ばす勢いで、奈落の底まで突き進むシュールな映像とアナーキーSFバイオレンス満載の超怪作。邦題を「ハイルミュタンテ! 電撃XX作戦」さらには「未来世紀ミュータント」からこのたび「アクション・ミュタンテ 4K」に改め、同劇場にて8月23日(金)から一般公開もする。
さらにファッションアイコン、セックスシンボル、そして、60年代においては女性解放の象徴でもあったフランスを代表する女優ブリジット・バルドーが今年9/28で満90歳を迎えるのを記念して9/13(金)から開催される「ブリジット・バルドー レトロスペクティヴ -BB生誕90年祭-」に先行して、カリコレ®2024でもバルドーの貴重な2作品を特別上映。
1本目はその「BB生誕90年祭」でも上映する名作『裸で御免なさい』。2本目は今回、本邦初公開(日本初上映)となる新作ドキュメンタリー映画『ブリジット・バルドー 誤解』。バルドーにまつわる様々な“誤解”を貴重な映像資料を駆使しビデオレターのようなユニークな手法で考察していくドキュメンタリー。因みにこの作品は「BB生誕90年祭」の上映プログラムには入っていない為、カリコレ®2024だけの貴重な上映となる。また8/4(日)12:25の回『裸で御免なさい』上映後にはゲストを招いてのトークイベントも予定。
カリコレ®10周年に華を添える特別企画「アスミック・エース meets カリコレ®SPセレクション」ではすでに発表された5作品に加え以下5本も上映。“自由の国”を目指す命懸けの逃走劇を描いたガエル・ガルシア・ベルナル主演の『ノー・エスケープ 自由への国境』、ポール・ウォーカー主演、リュック・ベッソン脚本の『フルスロットル』、トミー・リー・ジョーンズ監督・主演で贈る『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』、松尾スズキ初監督作品『恋の門』、そして、井坂聡監督と浅野忠信が贈る予測不能なサスペンス『[Focus]』とアスミック・エースが贈る名作も楽しめる。
そしてイベント情報として、今回上映されるイタリアンホラーの巨匠を描いた作品『ダリオ・アルジェント PANICO』では、7/20(土)12:40の回本編上映後にホラー映画ライターの山崎圭司、是空プロデューサーの鈴木淳一を招いたトークショーを実施。さらに、今回の上映に合わせ『ダリオ・アルジェント PANICO』のTシャツ2種、ポスター、そして、ダリオ・アルジェント監督アクリルスタンドのグッズを特別に販売する。
ついに今年で最後となる映画祭「カリコレ®2024 THE FINAL」。10周年を記念する映画祭ラストのメインビジュアルは、カリコレ®のビジュアルを長年手掛けきたイラストレーター田中梓の描き下ろし。今回はおなじみのメインキャラクターのアリス達が明るく登場するレッドカーペットを背景に、田中が手掛けた歴代の「カリコレ®」メインビジュアルが彩られているフィナーレに相応しい明るく楽しい爽快なビジュアルとなっている。
カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション®2024
2024年7月12日(金)~8月8日(木)開催
開催場所:新宿シネマカリテ (〒160-0022 東京都新宿区新宿3丁目37-12 新宿NOWAビルB1F)
入場料金: 新作 1,700円均一(リピート割で1,400円)、旧作 1,200円均一
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