幼少期の性被害によって人生を大きく変えられた2人の少年の行く末を描き、世界各国の映画祭で大きな反響を呼んだ映画『ミステリアス・スキン』が4月25日(金)より全国公開。このたび主演を務めるブラディ・コーベットをフィーチャーした本編映像が解禁された。
90年代“ニュー・クィア・シネマ”のムーブメントを牽引し、つねに時代の遥か先を見据えてきたグレッグ・アラキ監督による本作は、第61回ヴェネチア国際映画祭(2004年)でのプレミア上映を皮切りに、トロント、サンダンス、ロッテルダム映画祭などでも上映され、世界中で大きな反響を呼んだ。長らく日本では未公開となっていた本作が、製作から20年の時を経てついに劇場初公開。
本作で主演を務めるのは、現在は映画監督として世界に名を轟かせるブラディ・コーベット。先ごろ開催されたアカデミー賞®では監督作『ブルータリスト』が10部門にノミネートされ大注目を浴びた。そんな彼のキャリアのスタートは、子役俳優。キャリアの最初期を垣間見ることのできる本編映像が解禁された。

ブラディについてグレッグ・アラキは「いまや芸術映画の偉大な監督として評価されているけど、『ミステリアス・スキン』の撮影当時からとても真面目な役者でした。だからこの大きな評価は何の驚きもありませんね」と、近年のインタビューで語っている。
ブラディはアメリカ・アリゾナ州生まれ、現在36歳。2000年に子役としてテレビシリーズ『The King of Queens』のゲストキャラクターでデビュー。2003年には『サーティーン あの頃欲しかった愛のこと』(キャサリン・ハードウィック監督作)でスクリーンデビューを飾る。日本では人気テレビシリーズ『24 -TWENTY FOUR-』のシーズン5(2006)でジャック・バウアーの恋人デレク・ハクスリーの息子役(出演は1話~6話と序盤のみだが物語のキーとなる重要な役)で彼を知った人も多いかもしれない。

その後の俳優としてのキャリアも順調で、ミヒャエル・ハネケ監督が97年に撮った衝撃作『ファニーゲーム』の舞台をアメリカに移したセルフリメイク作品『ファニーゲーム U.S.A.』(2008)でマイケル・ピットと共に冷酷で不気味な殺人者を演じ、ラース・フォン・トリアー監督が世界の終わりに立ち会う人々を描いた『メランコリア』(2011)ではキルスティン・ダンスト演ずるジャスティンが所属する大手広告代理店の若手社員を演じた。さらに、第67回カンヌ国際映画祭のある視点部門審査員賞をはじめ各国の映画祭で多数受賞したリューベン・オストルンド監督作『フレンチアルプスで起きたこと』(2014)、オリヴィエ・アサイヤス監督作『アクトレス〜女たちの舞台〜』(2014)といったヨーロッパ映画の監督作品に多く出演していた。

キャリアを重ねるにつれ映画制作への情熱は膨れ上がり、俳優業と並行して2008年には短編映画『Protect You + Me.』を監督・脚本。その後2014年を転機に、俳優業から監督業へ本格的に移行。映画『シークレット・オブ・モンスター』(2015)で初長編監督デビューを果たし、第72回ヴェネチア国際映画祭のオリゾンティ部門で監督賞と初長編作品賞を受賞。長編二作目の『ポップスター』(2018)は第75回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品された。そして今年のアカデミー賞で10部門にノミネートされ大注目を集めた、ブラディ・コーベットが監督・脚本・製作を務めた3時間超えの超大作『ブルータリスト』(2024)である。第二次世界大戦下のホロコーストを生き延びアメリカへ渡ったハンガリー系ユダヤ人建築家ラースロー・トートの30年間の半生を描き出し、第81回ヴェネチア国際映画祭でプレミア上映され銀獅子賞を受賞。さらに第82回ゴールデングローブ賞では作品賞、監督賞、主演男優賞を獲得。第97回アカデミー賞®で主演男優賞、撮影賞、作曲賞の合計3部門受賞を果たした。
そんなブラディがスクリーンデビュー二作目として出演したのが、今回、日本で初公開となる『ミステリアス・スキン』(2005)である。今回解禁された本編映像には、当時16歳のブラディの俳優としての姿が映る。ブラディ・コーベット演じるブライアンが自身の記憶の欠損を探るため、TVに出演して宇宙人に誘拐されたと語っていたアヴァリン(テレビシリーズ『24 -TWENTY FOUR-』の人気キャラクターであるクロエを演じたメアリー・リン・ライスカブ)に会いにやってくる。ブライアンは夢の記憶から過去を思い出そうとするが…彼の中では性被害にあった記憶は心の奥底に隠されていて、開いてはならない扉のようになっている——。
ミステリアス・スキン
2025年4月25日(金)より渋谷ホワイトシネクイントほか全国ロードショー
ブラディ・コーベット ジョセフ・ゴードン=レヴィット
ミシェル・トラクテンバーグ ジェフリー・リコン ビル・セイジ メアリー・リン・ライスカブ エリザベス・シュー
監督・脚本:グレッグ・アラキ 原作:スコット・ハイム『謎めいた肌』(ハーパー・コリンズジャパン刊)
製作総指揮:マイケル・J・ワーナー、ヴァウター・バレンドレクト 製作:メアリー・ジェーン・スカルスキー、ジェフリー・レヴィ=ヒント、グレッグ・アラキ 撮影監督:スティーヴ・ゲイナー(ASC) プロダクションデザイン:デヴォラ・ハーバート 衣装デザイン:アリックス・へスター 音楽:ハロルド・バッド、ロビン・ガスリー 音楽監修:ハワード・パー 製作会社:アンチドート・フィルムズ、デスパレート・ピクチャーズ
2004年|105分|アメリカ|英語|アメリカンビスタ|5.1ch|原題:Mysterious Skin|字幕翻訳:安本熙生|R15+
配給・宣伝:SUNDAE
©MMIV Mysterious Films, LLC
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