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映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネが手がけた『死刑台のメロディ』(71)4Kリマスター・英語版と、待望の日本初公開となる『ラ・カリファ』(70)の名曲映画2作品が『エンニオ・モリコーネ特選上映 Morricone Special Screening×2』と題して4月19日(金)より公開。このたび著名人から絶賛コメントが到着した。

その91年の生涯で、500作品以上もの映画・TV作品の音楽を手がけた映画音楽界の巨匠、エンニオ・モリコーネ(1928-2020)。今回の『エンニオ・モリコーネ特選上映 Morricone Special Screening×2』では、1920年代のアメリカで実際に起こった悪名高き冤罪事件“サッコ=ヴァンゼッティ事件”を映画化した『死刑台のメロディ』(71)4Kリマスター・英語版と、待望の日本初公開となる『ラ・カリファ』(70)の名曲映画2作品が上映される。

このたび本作をいち早く鑑賞した著名人から絶賛コメントが到着。「モリコーネの甘美な旋律。たまらんです!」「主題歌がいつまでも脳内リピートする」「主役はモリコーネの音楽なのだ」などモリコーネの音楽に魅せられた言葉の数々に、改めて永遠のフィルム・マエストロ、エンニオ・モリコーネの功績と音楽に酔いしれる貴重な特選上映に期待が膨らむコメントとなっている。コメント全文・一覧は以下のとおり。
『エンニオ・モリコーネ特選上映 Morricone Special Screening×2』は4月19日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー。
著名人コメント

小学生の時、ラジオから流れてきたジョーン・バエズが歌う「勝利への讃歌」をたまたまエアチェックし、カセットテープで何度も聴いていた。『死刑台のメロディ』(1971)の映画を見たのは、ずっと後。歌詞にある“勝利(Triumph)”の意味はその時に知った。このモリコーネの影響を受けて、「MGS4」や「MGS GZ」で、この曲を挿入歌として使わせて貰った。冤罪で公開死刑にされた“サッコとヴァンゼッティ”に、“スネークとオタコン”の未来を重ねたのだ。
『ラ・カリファ』(1970)の方は、OSTを持っていたので勿論、曲は知っていた。ただ日本未公開なので観たことはなかった。今回、観て驚いた。音楽からは想像もつかない社会派映画だったとは。ほぼずっと鳴っているあの美しいメロディ。最初は違和感を覚えたが、モリコーネの甘美で物悲しい音楽に、物語が、キャラクター達が、結末が寄り添っていく。
『死刑台のメロディ』も『ラ・カリファ』も、主役はモリコーネの音楽なのだ。そして、どちらもモリコーネの音楽から入った。この二本は観逃せない。
小島秀夫(ゲームクリエイター)

『死刑台のメロディ』も主題歌「勝利への讃歌」もタイトルは(あくまで個人的な感想ですが)例えば『あなたはここにいる(Here’s To You)』のが適しているのではないかと思いました。1920年のアメリカで起きた事件のドキュメンタリー。モリコーネの曲にジョーン・バエズが歌詞をつけて大ヒットした主題歌がいつまでも脳内リピートする印象的なものです。
『ラ・カリファ』は新しい発見でした。マカロニ・ウエスタンから『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984)、『ニュー・シネマ・パラダイス』(1989)に至る職人モリコーネ。タイムを記録した手帳(NCPのBlu-rayのコメンタリー参照)にはきっとこの映像と音楽の調和などが詳細にメモされていることでしょう。こちらも映画館で観たい作品ですね。
オノ セイゲン(録音エンジニア・アーティスト)Photo by Ansel Elgort

不幸にも日本でスルーされてきた作家ベヴィラクアの監督デビューが、こんなにも鮮烈だったとは!テロやストが相次いだ当時の世相を刻印した映像。ロミー・シュナイダーとウーゴ・トニャッツィが散らす労使問題と恋の火花。29ものモリコーネの甘美な旋律。たまらんです!見落とされた70年代傑作のフックアップに感謝感激
野村雅夫(ラジオDJ・翻訳家/京都ドーナッツクラブ)

イタリア移民で社会主義者とアナーキスト。つまり当時のアメリカにおいては少数者。だからこそ不正義がまかりとおる。差別と偏見。ヘイトとクライム。それは決して昔話ではない。モリコーネが作曲した「勝利への讃歌」で、ジョーン・バエズは「あなたたちの苦悩は勝利」と何度もくりかえす。胸にしみる。でも悔しい。だってまだ勝利していない。観終えてあらためて思う。世界は変わらねばならない。
森達也(映画監督・作家)

『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』に続いて、1920年代のアメリカで起きた醜い事件を描いた映画ですが、こちらは50年以上前の作品。
司法を政治の道具として悪用する白人エリートが貧しい移民を餌食にするのは、昔も今も残念ながらあまり変わりません。
ピーター・バラカン(ブロードキャスター)

「正義は権力の一部では?」との問いが重い。
この問いにどう答えればいいのだろう。
「これが真実だ」と強要する光景も、
今、この時代のアレやコレに似ている。
武田砂鉄(ライター)
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