レディオヘッド、パティ・スミス、デヴィッド・リンチらに愛されながらも夭折したミュージシャン“スパークルホース”。その謎めいた男の生涯と音楽に迫るドキュメンタリー映画『悲しくて美しい世界/THIS IS SPARKLEHORSE』が2026年4月24日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿K’s cinema、アップリンク吉祥寺ほかにて公開されることが決定した。公開決定にあわせてメインビジュアル、場面写真が解禁された。また本作出演の映画監督デヴィッド・リンチ、「コールドマウンテン」で知られる小説家のチャールズ・フレイジャー、ミュージシャンのパティ・スミス、音楽評論家の岡村詩野よりコメントも到着した。

ニルヴァーナ、レディオヘッド、スマッシング・パンプキンズ…オルタナシーンが全盛を極めていた90年代にデビューし、唯一無二の音楽世界を作り上げた男、マーク・リンカス、またの名を“スパークルホース”。彼が求めていたのは「ただ幸せになること」だけだった——。

ニルヴァーナのカート・コバーンが亡くなった翌年、1995年にファーストアルバム『Vivadixiesubmarinetransmissionplot』をリリース、その独創的なサウンドが欧米を中心に高く評価され一躍その名を広めたスパークルホース。レディオヘッドやR.E.M.などのオープニング・アクトにも抜擢され絶頂にあった時、その中心人物であるマーク・リンカスは、レディオヘッドとの欧州ツアー中にアルコールと薬物の過剰摂取により倒れてしまう。

なんとか一命をとりとめたものの、後遺症は彼のその後の人生に大きく禍根を残すこととなる。そして、6枚目のアルバムの制作中、2010年にマークは自ら命を絶った。

ダニエル・ジョンストンをプロデュースし、パティ・スミス、トム・ウェイツらに愛された彼の音楽は日本ではあまり知られていない。ルーツミュージック、アメリカン・ゴシック、ローファイ、ノイズ、サイケデリック、アンビエントなど様々な音楽性が交じり合いながら、彼岸から聞こえる子守唄のように、マークのかすれた声が響く。まるで寝静まった真夜中にそっとおもちゃ箱が開き、それぞれの玩具が好き勝手に歌いだして、音を鳴らしているような―。
本作は、マーク・リンカス本人の死の直前に録られたインタビューと、親交のあったミュージシャンや映画監督デヴィッド・リンチらの証言によって、その実存と音楽に迫るドキュメンタリー。近年でもR&Bシンガーのメイヴィス・ステイプルズがカバーアルバム『Sad And Beautiful World』(2025)でマーク・リンカスの曲をカバーするなど、その評価は高まっている。内なる悪魔と闘い続けた男が紡ぐ、震えるほどの狂気と優しさに満ちた音楽と、その人生の軌跡が本作に詰まっている。
今回、解禁されたメインビジュアルには馬の被りものでギターを弾く姿が配置され、「ただ幸せになりたかっただけ」というコピーが添えられている。あわせて解禁された場面写真にはデヴィッド・リンチ、マーキュリー・レヴのジョナサン・ドナヒュー、クラッカーのデヴィッド・ロウリー、PJハーヴェイとのタッグで知られるミュージシャン、プロデューサーのジョン・パリッシュらの姿などを確認することができる。

コメント一覧 ※順不同・敬称略
話をする必要がないほど、私たちは分かりあっていた
―デヴィッド・リンチ(映画監督)
マーク・リンカスの音楽 ― 長いコード、歪み、そして訥々としたリズム ― は、
私が再生ボタンを押した瞬間に、誰かが考え、感じ、創造している音のようだ。
この映画で称賛に値する多くの要素の中でも、その抑制された表現に注目したい。
悲劇的な、断ち切られた人生を描きながらも、
真の物語は達成の美しさにあることを、一瞬たりとも忘れていない。
―チャールズ・フレイジャー(小説家「コールドマウンテン」)
それはまるで、圧縮されてダイヤモンドになる石炭のように暗く、
深い夜に散りばめられた明けの明星のようにきらめいていました。
この才能豊かな人物がどれほどの苦悩を味わったかは、誰にも計り知れません。
彼が自ら命を絶つに至った経緯も、私たちには知る由もありません。
※マーク・リンカスの死に際しての追悼の言葉
―パティ・スミス(ミュージシャン、詩人)
いつまでもその作品を、その功績を語り継いでいくべき、そんなアーティストがいることを忘れてはいけない。スパークルホース=マーク・リンカスはまさにそうした“寡黙なる饒舌な”ミュージシャンである。その歌声とメロディ、歌詞は、あまりにも寂しく、やるせない。こういう表現者に自ら命を絶たせてしまった現代社会を思うに、やはり私たちは語り継いでいかねばならないと思うのだ。
―岡村詩野(音楽評論家)
まとめ(注目ポイント)
- 映画『悲しくて美しい世界/THIS IS SPARKLEHORSE』4月24日公開2010年に夭折したスパークルホースのマーク・リンカスの軌跡を辿るドキュメンタリー。4月24日より公開。
- 死の直前の肉声と著名人らの証言で迫る本人の生前最後のインタビューと、親交のあったデヴィッド・リンチ監督らの証言を収録。
- メインビジュアルおよび場面写真が一挙解禁馬の被りものでギターを弾く姿に「ただ幸せになりたかっただけ」のコピーが添えられたビジュアルが解禁。
- デヴィッド・リンチやパティ・スミスらのコメントデヴィッド・リンチ監督やパティ・スミス、小説家チャールズ・フレイジャーら著名人よりコメントが到着。
悲しくて美しい世界/THIS IS SPARKLEHORSE
2026年4月24日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿K's cinema、アップリンク吉祥寺ほかロードショー 以降全国順次
出演者:マーク・リンカス、デヴィッド・リンチ、ジョナサン・ドナヒュー&グラスホッパー(マーキュリー・レヴ)、デヴィッド・ロウリー(クラッカー)、ジェイソン・ライトル(グランダディ)、ジェマ・ヘイズ、アダム・ブライアンバウム・ウィルツィー(スターズ・オブ・ザ・リッド)、エド・ハーコート、マシュー・ライト、ジョン・パリッシュ、エイドリアン・アトリー(ポーティスヘッド)、エミリー・ヘインズ(メトリック)
イギリス|2022 年|92 分|英語|原題:This Is Sparklehorse
監督|アレックス・クロートン&ボビー・ダス/脚本・ナレーション|アンジェラ=フェイ・マーティン
字幕翻訳:上條葉月|デザイン:李潤希|配給協力:nozaco|配給:ブライトホース・フィルム




