出生時に割り当てられた性別は“男性”、しかし、女の子として生きたいサシャに密着したドキュメンタリー映画『リトル・ガール』の本編映像が解禁された。サシャを取り巻く現実、そしてサシャの幸せのために社会と戦う家族の様子を切り取られている。

「医師の証明をもらいました。これで証明できます。お願いします」

本作は2歳を過ぎた頃から自身の“性別の違和感”を訴えてきたサシャと家族の“ゆずれない闘い”を映し出した心震えるドキュメンタリー。コロナウイルス感染の影響により劇場が封鎖されたフランスでは、同年 12 ⽉にTV 局 ARTE にて放送され、視聴者数 1,375,000 ⼈、その年のドキュメンタリーとしては最⾼視聴率(5.7%)を獲得。オンラインでも 28 万回以上の再⽣数を記録するなど⼤きな反響を呼び、ドキュメンタリストとして確かな地位を築いたセバスチャン・リフシッツ監督の洞察に満ちた繊細なカメラは、家族の喜びの瞬間、直⾯する多くの課題を捉え、幼少期の“性別の揺らぎ“に対する認知と受容を喚起する貴重なドキュメンタリーとなった。

今回解禁された映像はバレエ教室で、男の子用の衣装しか着させてもらえないサシャの様子を捉えるところから始まる。その後、家で大好きなワンピースに着替えるサシャ。

「学校では着られないけど」「バレエにも」―悲しげに呟くサシャに対して「いつか認めてもらえる、それまでは家やお外で着ればいい」「学校もなんとかなるわ」と、母親は優しく言い聞かせる。

「医師の証明があります、“家庭や学校で、サシャを受け入れる取り組みが必要”“女の子として扱うべきだ”と。そうです、だから望み通りに」「医師の証明をもらいました。これで証明できます。お願いします」少しでも彼女の願いが叶えられるように、幸せになるように。サシャ本人とはまた違った場所で社会と戦う家族の様子を切り取った映像となっている。

『リトル・ガール』は11月19日(金)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開。

作品情報

リトル・ガール
2021年11月19日(金)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開

監督:セバスチャン・リフシッツ
020年/カラー/フランス/フランス語/85分/原題:Petite fille/英題:Little Girl/字幕翻訳:橋本裕充/字幕協力:東京国際映画祭/後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本

配給:サンリスフィルム

© AGAT FILMS & CIE – ARTE France – Final Cut For real - 2020

公式サイト:https://senlisfilms.jp/littlegirl

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