『イヴ・サンローラン』(14)で本国のみならず全世界で賞賛の声が上がった俊英ピエール・ニネが主演を務める『ブラックボックス:音声分析捜査』の予告編が解禁された。原因不明の墜落事故が発生し、音声分析官が「音」だけを手がかりにその恐るべき真相に迫っていく緊迫の映像だ。

本作は全仏で大ヒットを記録した体感型サスペンススリラー。ヨーロピアン航空の最新型機がアルプスで墜落し、乗客・乗務員316人全員の死亡が確認される。謎の失踪を遂げた上司に代わり責任者として調査をまとめるよう任命されたマシューは、被害者の一人が夫に残した事故直前の留守電を聞いて、ブラックボックスの音と違うことに愕然とする。キャリアと命をかけて、マチューの危険な探求が始まる──。
主人公マチュー役には『イヴ・サンローラン』でセザール賞を受賞した、美しさと繊細な表現力が光るピエール・ニネ。監督は『パーフェクトマン 完全犯罪』のヤン・ゴズラン。フィクションかリアルか、加速するスリルの中、音声分析官が暴く航空機業界の知られざる闇とは──?
今回解禁されたのは、幕開けとともに緊張が走る予告編映像。画面に浮かぶ「AM 7:56 アルプス上空」の文字。その奥にあるオレンジ色の箱に黒字で[COCKPIT VOICE RECORDER DO NOT OPEN]と書かれている。この箱こそボイスレコーダー、通称“ブラックボックス”だ。
不穏な音が飛び交う。叫び声? 誰かが呼びかける。「ヨーロピアン24 応答せよ」「降下してるようだ 問題が?」「応答せよ」。返事がない。音が次第に騒がしくなり、その瞬間映像が切り替わる。ピエール・ニネ演じる音声分析官のマチューが音の波形を凝視しながらその音声を注意深く聴き入っている――スリリングで目が離せない展開だ。
そして「最新型航空機の原因不明の墜落事故」が発生したとナレーションが続く。乗客300名の生存が絶望的であることを告げるアナウンス。冒頭の不穏な音の結末がこの痛ましい大事故であるということがわかる。墜落の真相解明を命じられた音声分析官マチュー。彼は音を聴くだけで、故障ならどの箇所か、事故なら何と接触したのか、事件なら犯人の人物像まで割り出すことができる。
今回も天才的ともいえる分析で事故の原因は「テロ」としてすぐに解決した…かに思えたが、そのあと何かに気づいたマチューがつぶやく。「おかしい」「データが改ざんされている」と!
「本当はなにが起きたのか?」「手がかりは音だけ」というテロップとともにマチューが真相を解き明かそうとする姿が映し出されていく。「ブラックボックスに取りつかれている」と指摘されながらも謎を解くために突き進むマチュー。狂気じみた彼の執念と不安定な精神を表したかのような曲が「それは開けてはならないパンドラの箱」というナレーションまで続く…。
自らのキャリアだけでなく命さえも危険にさらしてまでマチューが見たがる「真相」=「ブラックボックス」=「パンドラの箱」にはいったいなにがあるのか。その答えはこの予告編の中に隠されている。ぜひ最後まで見て、そして聴いてみよう。
『ブラックボックス:音声分析捜査』は2022年1月21日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ他全国で公開。
ブラックボックス:音声分析捜査
2022年1月21日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
【 監督 】 ヤン・ゴズラン『パーフェクトマン 完全犯罪』
【 出演 】 ピエール・ニネ『イヴ・サンローラン』
ルー・ドゥ・ラージュ
アンドレ・デュソリエ
【 原題 】 BOÎTE NOIRE(英題 BLACK BOX)
【 本編尺 】 129 分
【 クレジット 】2021 年/フランス/シネスコ/DCP/字幕翻訳:橋本 裕充/映倫区分:G(一般)
【 フランス公開 】 2021 年 9 月 8 日
配給:キノフィルムズ 提供:木下グループ
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