ノーベル賞作家のカズオ・イシグロ、ニューヨーカー誌、タイム紙などに絶賛された小説「マザリング・サンデー」を映画化したラブストーリー『帰らない日曜日』(5月27日公開)に谷川俊太郎、YOU、LiLiCo、辛酸なめ子、山内マリコほか各界著名人から絶賛コメントが到着した。
本作の舞台は1924年、第一次世界大戦後のイギリス。天涯孤独なメイドのジェーンは英国名家の跡継ぎのポールとの秘密の恋に身も心も捧げるが、たった一日のある出来事が、すべてを変えてしまう。監督は、カンヌ国際映画祭常連のエヴァ・ユッソン。W主演を務めるのは、今大注目の新星女優、オデッサ・ヤングと、大人気ドラマ「ザ・クラウン」で各賞を席巻した人気急上昇中の英国俳優、ジョシュ・オコナー。さらに、『英国王のスピーチ』のコリン・ファースと『女王陛下のお気に入り』のオリヴィア・コールマンという、アカデミー賞受賞俳優の贅沢な共演が実現。絵画のようなイギリスの風景、そして匂い立つエレガントな官能。秘密の恋に陶酔する、眩いほどに美しい愛の物語が誕生した。
このたび一足先に本作を鑑賞した各界の著名人よりコメント&イラストが到着。詩人の谷川俊太郎は「映画にしか描けない三月のその一日、そこからの人生の深い味わいが身に沁みます。」と、たった一日の出来事から始まる物語の奥行を感じさせ、タレントのYOUは「この身ひとつ これから手に入れてゆくだけ 失うものは何もない 生まれた時に奪われていた。こんなに強い言葉を聞いたことがない。失うものに囲まれた自分が、疎ましい。」と、劇中の印象的なセリフを挙げコメントしている。
また、映画コメンテーターのLiLiCoは「太陽の光も風に靡く木々も妖しく感じる。禁じられた愛だからこそ記憶に残る。孤独、悲しみ、欲望と セクシーとエロスが入り乱れる美しい1本。」と、甘美な愛の物語を絶賛したほか、漫画家・コラムニストの辛酸なめ子は「身分違いでも他に相手がいても、心も体も裸になれるのが運命の相手だという真理に気付かされました」、作家の山内マリコは「身一つしか持たない少女が、人生という冒険の海原へ出られるかの分岐点。若き日を演じるオデッサ・ヤングがまばゆい。その老年期をグレンダ・ジャクソンが演じるなんて、それだけで映画ファンにはギフトだ。」と、豪華キャストの競演についてコメントを寄せている。
ほかにも、金原瑞人、ピーター・バラカン、松尾貴史、五月女ケイ子ら11名の著名人から熱いコメントが到着し、辛酸なめ子と五月女ケイ子からは印象的な場面を切り取ったイラストが到着した。コメント全文・一覧は以下にて。
各界の著名人も絶賛する美しい愛の物語『帰らない日曜日』は5月27日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国公開。
コメント一覧 ※順不同、敬称略
映画にしか描けない三月のその一日、そこからの人生の深い味わいが身に沁みます。
谷川俊太郎(詩人)
太陽の光も風に靡く木々も妖しく感じる。
禁じられた愛だからこそ記憶に残る。
孤独、悲しみ、欲望と
セクシーとエロスが入り乱れる美しい1本。
LiLiCo(映画コメンテーター)
身分違いでも他に相手がいても、心も体も裸になれるのが運命の相手だという真理に気付かされました
辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
この身ひとつ これから手に入れてゆくだけ 失うものは何もない
生まれた時に奪われていた。こんなに強い言葉を聞いたことがない。
失うものに囲まれた自分が、疎ましい。
YOU(タレント)
身一つしか持たない少女が、人生という冒険の海原へ出られるかの分岐点。若き日を演じるオデッサ・ヤングがまばゆい。その老年期をグレンダ・ジャクソンが演じるなんて、それだけで映画ファンにはギフトだ。
山内マリコ(作家)
原作を大胆に組みかえているのに、原作の緊張感と切なさがしっかり伝わってくる。原作のある映画はこう作れといわんばかりの映画。
金原瑞人(翻訳家)
複雑に絡み合ういくつもの要素が解けないパズルのように頭に残り、見終わった後しばらく考えた末にようやく全体像が見えてきたのはぼくだけでしょうか。時間がかかった分、納得も深かったです。
ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
未開の才能に愛の遺志が介入したとき、それは宿命となる。
私たちは皆、誰かを育む種蒔き人なのかもしれない。
一度きりの生に、特別な意味を与える映画だ。
SYO(物書き)
裸の恋、言葉の力、喪失と再生。
第一次世界大戦後のイギリス人の生の軌跡を観る者に追体験させる不思議なリアリティが、この映画にはある。
麻生えりか(青山学院大学教授)
そこかしこに美しくちりばめられる“解き放たれる”イメージを抱きしめたくなりました。
五月女ケイ子(イラストレーター)
息遣いや柔らかさ、動き、火照りを、見ているこちらが、
まるで肌で感じるように描いていて、それだけでもご覧になる値打ちが
あろうというものです。(Numero TOKYO 6月号より抜粋)
松尾貴史(タレント)
帰らない日曜日
2022年5月27日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国公開
STORY
1924年、初夏のように暖かな3月の日曜日。その日はイギリス中のメイドが年に一度の里帰りを許される〈母の日〉。けれどニヴン家で働く孤児院育ちのジェーンに帰る家はなかった。そんな彼女のもと、秘密の関係を続ける隣家の跡継ぎのポールから、無人の邸への誘いが舞い込む。幼馴染のエマとの結婚式を控えるポールは、前祝いの昼食会への遅刻を決め込み、邸の寝室でジェーンと愛し合う。やがてポールは昼食会へと向かい、ジェーンは一人、広大な邸を一糸まとわぬ姿で探索する。だが、ニヴン家に戻ったジェーンを思わぬ知らせが待っていた。今、小説家になったジェーンは振り返る。彼女の人生を永遠に変えた1日のことを──。
監督:エヴァ・ユッソン(「バハールの涙」)
原作:グレアム・スウィフト「マザリング・サンデー」(新潮クレスト・ブックス)
プロデューサー:エリザベス・カールセン、スティーヴン・ウーリー(「キャロル」)
出演:オデッサ・ヤング、ジョシュ・オコナー、コリン・ファース、オリヴィア・コールマン
2021年/イギリス/104分/英語/カラー/5.1ch/原題:Mothering Sunday/日本語字幕:牧野琴子/R-15/後援:ブリティッシュ・カウンシル
配給:松竹
© CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION, THE BRITISH FILM INSTITUTE AND NUMBER 9 FILMS SUNDAY LIMITED 2021 All rights reserved.
この記事が気に入ったらフォローしよう
最新情報をお届けします
Twitterでフォローしよう
Follow WEEKEND CINEMA