2度のアカデミー賞®に輝く名優トム・ハンクス史上最も泣ける映画として話題の新作『オットーという男』が3月10日(金)に全国の映画館で公開。このたび、トム・ハンクスの息子トルーマン・ハンクスが若き日のオットー役として俳優デビューを飾っていることが明かされ、本作に抜擢された経緯を監督や本人が語った。

本作は、世界的ベストセラー小説を基にしたスウェーデン映画『幸せなひとりぼっち』をハリウッドリメイクした感動作。“町内イチの嫌われ者”でひとりぼっちのオットーが、近所に越してきた家族との交流によって再生していく姿を描く。主人公オットーを演じるのは2度のアカデミー賞®に輝くトム・ハンクス。世界中で愛される彼が、パブリックイメージとは真逆の嫌われ者を演じる。監督は『プーと大人になった僕』のマーク・フォースター。
本作でトム・ハンクス演じるオットーの若い日を演じているのが、トム・ハンクスとリタ・ウィルソン(本作プロデューサー)の息子トルーマン・ハンクス。トム・ハンクスには3人の息子がおり、コリン・ハンクス、チェスター・ハンクスは俳優として活動しているが、トルーマン・ハンクスはこれが俳優デビューとなった。
若き日のオットーは、最愛の妻・ソーニャとの思い出を描く回想シーンで登場。若いオットーを誰に演じてもらうか、という問題にマーク・フォースター監督は当初頭を悩ませていた。本作のプロデューサーであり、トム・ハンクスの妻であるリタ・ウィルソンは、「マークが言っていたんです。自分が映画を観ていて興ざめするのは、キャラクターが若かった頃の回想シーンで、若い俳優の見た目や立ち居振る舞いが年配の俳優に似ていないときだって。彼からトムの息子で俳優のコリンとチェットのことを聞かれましたが、二人にはこの役は若すぎました。その年頃のトムに一番よく似ているのがもう一人の息子トルーマンなんですが、彼は役者ではありません。でも彼に会わせてほしいとマークに言われたんです」と当時を振り返る。

マーク・フォースター監督は、「トルーマンとはニューヨークで会いました。80年代後半の頃のトムが目の前に座っている気がしました。嬉しかった。彼はすごく魅力的でした。自分は役者ではない、とはっきりと言ってくれたのもその魅力の一つでした。一緒に本読みを少ししてみたら、すごく自然で素晴らしかったんです。しっくりときて自然な感じがしたんです」と起用した経緯を明かす。
トルーマンは映画業界の中でも俳優ではなく、撮影の仕事に携わっているが、俳優デビューとなった今回の大抜擢について「滅多にないチャンスでした。まだ決めかねているときに、友人が『この役を演じることで、今後自分のカメラワークや判断に役立つことがあるはずだ。カメラの前に立つ人の気持ちがわかるだろう。映画は協同作業で作りあげるものだから、役者の仕事を経験することでわかることがあるはずだ』ってね」と友人に背中を押してもらったと話す。
また、新人俳優としてアドバイスを必要とした場合、彼には相談相手に最適な父親がいた。「父は、いろいろな立ち方、歩き方について教えてくれました。たとえば、父がオットーを演じるときに取り入れた、指をさす仕草など、いくつかの癖についても教えてくれました。一貫性を持たせられるように」と名優である父、トム・ハンクスからもアドバイスをもらったと明かしている。若き日のオットーの登場シーンに注目だ。
『オットーという男』は3月10日(金)全国の映画館で公開。
オットーという男
2023年3月10日(金)全国の映画館で公開
原題: A Man Called Otto
[US公開日]2022年12月30日NY/LA限定公開、2023年1月13日全米公開予定
[脚本]デヴィッド・マギー(『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』『ネバーランド』ともにアカデミー賞®脚色賞ノミネート)
[製作]リタ・ウィルソン/トム・ハンクス
[原作]フレドリック・バックマン「幸せなひとりぼっち」(ハヤカワ文庫)
[出演]トム・ハンクス/マリアナ・トレビーニョ(TV シリーズ「クラブ・デ・クエルボス)/マヌエル・ガルシア=ルルフォ(『マグニフィセント・セブン』)/レイチェル・ケラー(TV シリーズ「TOKYO VICE」)
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント