ニューシネマの金字塔『明日に向って撃て!』で流れる“雨にぬれても”などで知られる20世紀を代表する作曲家、シンガー・ソング・ライターのバート・バカラックが2月8日、ロサンゼルスの自宅で亡くなったことが広報担当から報じられた。享年94。

ブライアン・ウィルソン「バートは僕のヒーロー」
ミズーリ州生まれで、複数の大学で音楽を学び、不遇だった時代に大女優マレーネ・ディートリッヒに才能を見出され、ステージオーケストラのバックに起用。公私にわたるパートナーとなった。やがて作詞家ハル・デヴィッドと巡り会い、コンビでつぎつぎヒット曲を作って最盛期を迎える。映画音楽でも多数の作品を残した。特に“雨にぬれても”は映画を越えてポピュラーにヒット。アカデミー賞歌曲賞も受賞した。
映画関連の他の作品では『何かいいことないか子猫チャン』(65)『アルフィー』(66)『007カジノロワイヤル』(67)『ふたり自身』(72)『失われた地平線』(73)『ミスター・アーサー』(81)『ラブINニューヨーク』(82)など。
97年の『オースティン・パワーズ』にはカメオ出演している。68年にはミュージカル「プロミセス、プロミセス」を製作した。
ザ・ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンはツイッターに追悼の言葉として「バート・バカラックのことを聞いて、とても悲しいです。バートは僕のヒーローであり、僕の作品にとても影響を与えました。音楽界における巨人でした。彼の歌は永遠に生き続けるでしょう。彼の家族に愛と慈悲(ラブ&マーシー)を」と綴っている。