9.11テロ犠牲者の遺族7000人を救うため闘った弁護士の感動の実話を映画化した『ワース 命の値段』が2月23日(木・祝)より全国公開。このたび、9.11テロ犠牲者の命に値段をつけた弁護士たちに対し、遺族の怒りが爆発する衝撃シーンの本編映像が解禁された。

「あの子の命は株取引をしている連中より軽いというの?」

2015年にアカデミー賞作品賞を受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』製作陣と、名優マイケル・キートンが再びタッグを組んだ本作は、9.11同時多発テロの発生直後、約7000人ものテロ被害者と遺族に補償金を分配する大事業に挑んだ弁護士チームの物語。究極の難題「"命の値段"をどうやって算出するのか?」と向き合った彼らの、感動の実話が基になっている。アカデミー賞®︎ノミニー俳優のスタンリー・トゥッチ(『ラブリーボーン』)、エイミー・ライアン(『ゴーン・ベイビー・ゴーン』)らベテラン実力派キャストも集結し、アメリカの知られざる真実の物語を描き出した。

このたび到着した本編映像は、「調停のプロ」を自認するケン・ファインバーグ弁護士(マイケル・キートン)が9.11テロ被害者遺族たちに、初めての補償プログラムの説明会を開くシーン。

ファインバーグは「限られた補償金を、年齢も職種もバラバラの被害者遺族たちへいかに分配するか?」という命題のもと、“計算式”について話し始める。すると、遺族の一人が怒りを露わに「全員同じ額でいい。娘の命も金持ちの命も同じだ!」と罵声を浴びせる。テロ発生から僅か数日後、愛する人の喪失を受け入れられない遺族たちは、その思いを代弁する言葉に沸き立つ。

さらに「息子は消防士よ」と立ち上がった女性は、「あの子の命は株取引をしている連中より軽いというの?」と涙ながらに抗議する。被害者の“命”を差別化することは、同義的に許されることなのか? 私たちの道徳観を揺さぶる、衝撃的なシーンとなっている。

実際に、収入に基づいて算出された補償金は、55歳の会社役員で1420万ドル(約18億8,200万円)、25歳の皿洗いの職業で35万ドル(4,640万円)と年齢と職種で大きく差が生じた(※1/12時点の換算)。

映画のモデルである実在の弁護士ケネス・ファインバーグは、当時の状況について「事件からたった13日でこの補償プロジェクトが始まった。愛する人を失った家族は、まだお金の話はしたくない、この事件に対して感情を吐き出せる場が欲しいのだと感じた」と振り返る。

人の“命に値段”はつけられるのか? 究極の問いに挑んだ弁護士たちは果たしてどのような答えを出すのだろうか。

『ワース 命の値段』は2月23日(木・祝)、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開。

作品情報

ワース 命の値段
2023年2月23日(木・祝)、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開

STORY
2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ発生後まもなく、政府が被害者と遺族を救済するための補償基金プログラムを立ち上げる。特別管理人を任されたのは、弁護士ケン・ファインバーグ。調停のプロを自認するファインバーグは、独自の計算式に則って個々人の補償金額を算出する方針を打ち出すが、さまざまな事情を抱える被害者遺族の喪失感や悲しみに接するうちに、いくつもの矛盾にぶち当たる。約7000人の対象者のうち80%の賛同を得ることを目標とするチームの作業は停滞する一方、プログラム反対派の活動は勢いづいていく。期限が刻一刻と迫るなか、苦境に立たされたファインバーグが下した大きな決断とは……。

監督:サラ・コランジェロ 脚本:マックス・ボレンスタイン 出演:マイケル・キートン、スタンリー・トゥッチ、エイミー・ライアン
2019年/アメリカ/英語/118分/シネスコ/カラー/5.1ch/原題:WORTH /日本語字幕:髙内朝子

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提供:ギャガ、ロングライド 配給:ロングライド

公式サイト longride.jp/worth/

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