刑事と容疑者が惹かれ合う珠玉のサスペンスロマンス映画『別れる決心』がいよいよ明日2月17日(金)より全国公開。このたび、パク・チャヌク監督が自ら本作を解説する3分間の特別映像が解禁された。
『別れる決心』は今年5月のカンヌ国際映画祭コンペティション部門での監督賞受賞以来、世界の批評家・映画サイトから絶賛を浴び、本年度アカデミー賞®国際長編映画賞部門の韓国代表に選出されるなど社会現象ともいえるブームを巻き起こしている話題作。『オールド・ボーイ』『お嬢さん』などの巨匠パク・チャヌクの6年ぶりの最新作で、サスペンスとロマンスが溶け合う珠玉のドラマだ。物語は、刑事ヘジュン(パク・ヘイル)が、崖から転落死した男の妻ソレ(タン・ウェイ)の調査を開始することから始まる。取り調べが進む中で、お互いの視線は交差し、それぞれの胸に言葉にならない感情が湧き上がってくる。いつしか刑事ヘジュンはソレに惹かれ、彼女もまたヘジュンに特別な想いを抱き始める…。
このたび解禁された特別映像では、本編映像を交えながら、パク・チャヌク監督自らが本作の成り立ちやストーリー・登場人物たちについてなどたっぷりと語り、『別れる決心』が“3分でわかる”映像となっている。
ストーリーの誕生について「出発点は2つある」と語るパク・チャヌク。1つ目の出発点は、パク・チャヌク監督が若い頃から好きだったという、韓国の「霧」という楽曲だ。この曲の映画を作りたいと、霧の多い街をバックにロマンスを描くことにしたのだという。
もう1つの出発点は、主人公の刑事・へジュンだ。上品な彼はステレオタイプの刑事ではないのだが、これは監督好みの性格の刑事を思い描いたのだという。へジュンは捜査を進める中で死んだ男の妻と出会い、妙な好奇心が沸いてくるようになる。監督は『別れる決心』について「大人の恋愛を描いた刑事ドラマ」であると語る。そして「これはラブストーリーだが、同時に疑念や裏切り、見捨てられる苦しみも描いている。この複雑な感情は誰もが経験したことがあるはず。必ず共感してもらえると思う」とも。
登場人物については「ソレは過酷な人生を送ってきた。でもへジュンの目には姿勢が良く、緊張しない、大人の女性として映る」と語る。そして「恋愛に関しては根気強く徹底していて、それが行動にも表れる」と解説。
また、刑事・へジュンについては「自分の仕事に誇りを持っている。几帳面な性格で優しく、能力も高いので、周囲にはエースと呼ばれている」と紹介。全く異なる生い立ちの2人が出会って恋に落ちることが興味深く感じたのだと監督は語っている。
中国人のソレと、韓国人のへジュンの間には言語の壁もあるのだが、監督は「言語の壁がある中で、自分の考えを伝えようとする姿には感動を覚え、そして、違うニュアンスで言葉を使われるとドキッとすることもあると思います」と語る。ソレの独特の言葉遣いにもどんどんと惹きこまれていくヘジュン。劇中では翻訳アプリも登場するのだが、もどかしくもロマンティックに使用されている。
監督の解説の合間には、ソレとヘジュンが惹かれあっていくただならぬ様子の未公開映像や撮影現場の様子も。鑑賞前に見れば、より本作を楽しめること間違いなしの予習映像となっている。
さらに、本作公開を記念して、WOWOWではパク・チャヌク監督特集と題し、これまでの代表作から3本の秀作をセレクト、2月17日より一挙放送する。明日の『別れる決心』公開に備え、パク・チャヌク監督の作り出す美しい世界観にたっぷり浸ってみては? 詳細は以下の通り。
『別れる決心』はいよいよ明日2月17日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー。
WOWOWシネマにてパク・チャヌク監督特集決定!
代表作3作品を一挙放送
2月17日(金) 午後11:00~『オールド・ボーイ』(2003)
日本の劇画「ルーズ戦記 オールドボーイ」を鮮烈なタッチで映画化。その過激な物語設定とバイオレンス描写は賛否両論を呼んだが、第57回カンヌ国際映画祭では審査委員長クエンティン・タランティーノの激賞を受け、審査員グランプリを受賞。突然訳も分からず15年間もの監禁生活を強いられ、復讐の鬼と化す主人公役は「シュリ」のチェ・ミンシクでアクション場面も熱演。
2月19日(日) 午前0:30~『渇き』(2009)
吸血鬼になり人妻と恋に落ちた神父が信仰と欲望のはざまで苦悩する、韓国の異色ホラー。韓国映画界を代表する顔となったソン・ガンホを主演に迎え、第62回カンヌ国際映画祭など世界の各映画祭で注目を浴びた野心作。文豪エミール・ゾラの名作「テレーズ・ラカン」から着想を得つつ、神父が吸血鬼になるユニークな世界観を映像化。パク・チャヌク監督ならではという凝った映像美が見ものだが、禁断の恋に心が揺れる人妻に扮したキム・オクビンの美貌も印象的。
2月20日(月)午前1:15~『お嬢さん[R15+指定版]』(2016)
英国のサラ・ウォーターズによる世界的ベストセラー小説「荊の城」を映画化して韓国で大ヒットし、米国の各映画賞で外国語映画賞に輝いた衝撃作。男性詐欺師と彼が育てた美女、詐欺師が財産を狙う日本人女性という3人が紡ぐ欲望と陰謀に満ちた関係をスリリングに描写。元々、韓国で成人指定を受けただけにエロティシズムがたっぷりで、多彩な見せ場をパク・チャヌクらしい高いテンションの演出で描き切った。
別れる決心
2023年2月17日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
STORY
男が山頂から転落死した事件を追う刑事ヘジュン(パク・ヘイル)と、被害者の妻ソレ(タン・ウェイ)は捜査中に出会った。取り調べが進む中で、お互いの視線は交差し、それぞれの胸に言葉にならない感情が湧き上がってくる。いつしか刑事ヘジュンはソレに惹かれ、彼女もまたへジュンに特別な想いを抱き始める。やがて捜査の糸口が見つかり、事件は解決したかに思えた。しかし、それは相手への想いと疑惑が渦巻く“愛の迷路”のはじまりだった……。
監督:パク・チャヌク
脚本:チョン・ソギョン、パク・チャヌク
出演:パク・ヘイル、タン・ウェイ、イ・ジョンヒョン、コ・ギョンピョ
提供:ハピネットファントム・スタジオ、WOWOW
配給:ハピネットファントム・スタジオ
原題:헤어질 결심|2022 年|韓国映画|シネマスコープ|上映時間:138 分|映画の区分:G
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