『恐竜100万年』(66)『ミクロの決死圏』(66)など1960~70年代を中心に活躍し、セックスシンボルとして人気を博した女優、ラクエル・ウェルチが2月15日、短い闘病の後、82歳で亡くなったことをマネージャーが明かした。

イリノイ州出身で、地方テレビ局の天気予報キャスターなどをしていたが、大学を中退し、2人の子供を連れて離婚してテキサス州へ。カリフォルニア州に移ってモデルをするようになり、テレビ出演などを経て、64年ころから映画にも出演。66年の『ミクロの決死圏』の大ヒットで有名になり、同年の『恐竜100万年』でビキニ姿の原始人を演じたことで広く知られる存在に。一躍セクシー女優としてハリウッドの人気女優の一人になった。

Metro-Goldwyn-Mayer, Public domain, via Wikimedia Commons
他に『愛すべき女・女たち』『空から赤いバラ』『悪いことしましョ!』(67)『大泥棒』『セメントの女』『バンドレロ』(68)『100挺のライフル』『マジック・クリスチャン』(69)『マイラ』(70)『カンサス・シティの爆弾娘』『複数犯罪』(72)『三銃士』(73)『四銃士』(74)『走れ走れ!救急車』(76)『王子と乞食』『ムッシュとマドモアゼル』(77)などに次々出演。『三銃士』ではゴールデングローブ賞を受賞している。

20th Century Fox, Public domain, via Wikimedia Commons
その後は『ショーシャンクの空に』(94)ではポスターの女優として登場、『キューティ・ブロンド』(01)などにゲスト出演している。4回結婚。娘のターニー・ウェルチは女優として『コクーン』(85)などに出演している。
訃報を受けて、多くの著名人が追悼コメントを出している。『キューティ・ブロンド』で彼女と共演したリース・ウィザースプーンはTwitterで「ラクエル・ウェルチが亡くなったと聞いて、とても悲しい」と綴り、彼女の写真とともに「『キューティ・ブロンド』での彼女との共演は最高でした。彼女はエレガントで、プロフェッショナルで、想像を絶するほどグラマラスでした。本当に素晴らしい人でした」と哀悼の意を表している。
彼女と仕事をしたことのあるポール・フェイグ監督は、Twitterで彼女の死を「真のアイコンを失った」と表現した。「これはとても悲しいことです。『サブリナ』のレギュラーだったときにご一緒させていただき、とても素晴らしい方でした。優しくて、面白くて、子供の頃からずっと好きだった真のスーパースターです。私たちは真のアイコンを失いました」。