「持続可能な社会にテクノロジーが変える」をテーマにした2つのドキュメンタリー映画『ミート・ザ・フューチャー~培養肉で変わる未来の食卓~』『リファッション~アップサイクルでよみがえる服たち~』が6月9日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺で公開されることが決定した。

『ミート・ザ・フューチャー~培養肉で変わる未来の食卓~』
『ミート・ザ・フューチャー』は「培養肉」の開発に挑む人々を描いたドキュメンタリー

1本目の映画『ミート・ザ・フューチャー~培養肉で変わる未来の食卓~』は、地球規模で問題視される食料危機や環境問題を解決するため、今日本でも話題になりつつある「培養肉」の開発に挑む人々を描いたドキュメンタリー。これは動物を屠殺する必要のない、動物の細胞から肉を育てる食品テクノロジー。

『ミート・ザ・フューチャー~培養肉で変わる未来の食卓~』

元心臓専門医のウマ・ヴァレティ博士がCEOを務めるアメリカのベンチャー企業アップサイドフーズ(旧メンフィスミート)は、2022年11月にFDA(アメリカ保険医薬品局)の認可を得て、培養肉の商品化を目指している。日本国内でも大手食品会社や大学の研究者が既に培養肉の研究を進めており、政治レベルでも培養肉議連が法整備化に動き出している。本作は培養肉が畜産業界に旋風を巻き起こすことを予感させる作品となっている。

監督はカナダ出身のリズ・マーシャル、ナレーションは世界的な動物行動学者で作家のジェーン・グドール、音楽はアルバムのトータルセールスが2000万枚以上にも及ぶモービー。

2本目の映画『リファッション~アップサイクルでよみがえる服たち~』は、世界でも有数の人口密集都市である香港を舞台に、衣料廃棄物やプラごみの問題に取り組む人々を描いたドキュメンタリー。

HKリタ(香港繊維アパレル研究所) のエドウィン・ケーと彼の研究チームは、H&M基金、紡績工場をもつNOVETEX社との共同開発で、綿とポリエステルの混紡織物が多くを占める古着から水や薬品を使わずに新しい糸を生み出す世界初の新技術、「ビリー・アップサイクル・システム」を開発した。

『リファッション~アップサイクルでよみがえる服たち~』

更に、その技術を輸送用コンテナに収まるように小型化し、日本の島精機製作所が開発したホールガーメント編み機(無駄な糸や切れ端を出さない最新の3Dニットマシン)を加えた「衣料から衣料へのアップサイクルシステム」を香港市内にオープン。顧客が持ち込んだ古い洋服がその場で新しい洋服に生まれ変わるこのシステムは、日本でも2021年グッドデザイン賞を受賞している。

衣料のアップサイクルには、ファッション業界に革命を起こすと同時に、ガーナなどで問題視されている大量の廃棄衣料問題を解決するポテンシャルがある。

本作では他にも、古着への偏見が強い香港で、高級子供服の古着の通販会社「リタイクル」を立ち上げたサラ・ガーナー、ペットボトルやプラごみの回収箱の設置と回収を行う会社「Vサイクル」を立ち上げたエリック・スウィントンなどが登場し、香港のゴミ問題の改善に挑んでいる。

『リファッション~アップサイクルでよみがえる服たち~』

『ミート・ザ・フューチャー〜培養肉で変わる未来の食卓~』

2023年6月9日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺で公開

監督:リズ・マーシャル
音楽:モービー
ナレーション:ジェーン・グドール
出演:ウマ・ヴァレティ、ニコラス・ジェノベーゼ、エリック・シュルツ、ケーシー・カーズウェル、ダニエル・デスメット、マシュー・レオン、マイケラ・ウォーカー、ムルナリ二・バヴァタネニ、ブルース・フリードリヒ、アマンダ・リトルほか
(2020/カナダ/84分/英語・ヒンディー語/原題:Meat the Future)
© 2023 LIZMARS PRODUCTIONS INC.
配給・宣伝:アップリンク

『リファッション~アップサイクルでよみがえる服たち~』

2023年6月9日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺で公開

監督:ジョアンナ・バウワーズ
プロデューサー:ケイト・フレミング・デイヴィス
音楽:ホー・リン・タン
出演:エドウィン・ケー、サラ・ガーナー、エリック・スウィントン、ヴァネッサ・チョン、
ロナ・チャオ、エリック・バン
(2021/香港/84分/英語・北京語・広東語/原題:Refashioned)
©CHEEKY MONKEY PRODUCTIONS ASIA LTD 2021
配給・宣伝:アップリンク

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