欧州連合(EU)加盟国の映画を一堂に集めて紹介する恒例の「EUフィルムデーズ2023」の開催が決定し、メインビジュアル、オープニング上映作品が発表された。
2003年にスタートした本イベントは、今年20周年目の節目を迎える。今回はEU加盟全27か国の参加に加え、ウクライナ作品も特別上映。「映画でつながる、ヨーロッパ」のコンセプトのもと、家族、愛や友情、環境や女性、国境といった世界中の人々に共通するテーマの作品を7部門に分け、日本初公開20作品を含む全30作品を一挙上映。各国の近作・話題作を通じて、EU各国の魅力を体験できる機会となる。上映作品は以下の通り。
オープニング作品
特別上映 ウクライナ 日本初公開 『ルクセンブルク、ルクセンブルク』
監督:アントニオ・ルキッチ/2022年/ウクライナ/105分/ウクライナ語、独語(日本語・英語字幕)
●上映部門● ※初は日本初上映作品
家族、この複雑なるもの
オープニング上映『ルクセンブルク、ルクセンブルク』初(ウクライナ)|参考上映『ヴァディムの旅』(ウクライナ)|『ムーン、66の問い』初(ギリシャ)|マッチ棒くずし初(ルーマニア)|『グラット』初(エストニア)
さまざまな愛、さまざまな友情
『恋するアナイス』★(フランス)|『愛についての歌』(ポーランド)|『とにかく見にきてほしい』初(スペイン)|『イニシェリン島の精霊』(アイルランド)|『ネズミは天国がお似合い』初(チェコ)
私たちをとりまく世界
『Terra』初(ポルトガル)|『埋葬』初★(リトアニア)
越境して働く、社会の中で生きる
『Let There be Light/光あれ』初(スロヴァキア)|『オレグ』(ラトビア)|『DJスカアラブ』初(ルクセンブルク)|『模範社員』初(ベルギー)|『タイガーズ サンシーロの陰で』★(スウェーデン)|『シチリアーノ 裏切りの美学』(イタリア)
女性たちの奮闘
『母』初★(ブルガリア)|『フェモクラシー 不屈の女たち』(ドイツ)|『カルメン』初(マルタ)|『ひとつの青い花』初(クロアチア)
踏み出す勇気
『ブラインドマン』(フィンランド)|『ケースがはばたく日』初★(オランダ)
参考上映『ケースのためにできること』初|『一人はみんなのために』初(ハンガリー)
アイデンティティと自己を求めて
『MISS OSAKA/ミス オオサカ』(デンマーク)|『アイスマイヤー曹長の選択』初(オーストリア)|『答えをもつ男』初(キプロス)|『ライダーズ』初(スロヴェニア)
★ =作品関係者によるトークイベントを予定。詳細は公式HPをご確認下さい。
【上映作品一部紹介】
【オープニング作品】 部門:家族、この複雑なるもの
ルクセンブルク、ルクセンブルク Luxembourg, Luxembourg (特別上映 ウクライナ 日本初公開)
双子の兄弟コーリャとヴァーシャの父は2人が幼いころに家を出て行ったきり一度も戻っていない。突然、その父が外国で入院していて先が長くないとの知らせが届く。遠いルクセンブルクまで会いに行きたいというコーリャに反対するヴァーシャ。兄弟はついに父親の古い車に乗り込み、長い旅が始まる…。『ヴァディムの旅』に続く若手ウクライナ人監督の第2作で、第79 回ヴェネツィア国際映画祭のオリゾンティ部門で上映された。
監督:アントニオ・ルキッチ/2022年/ウクライナ/105分/ウクライナ語、ドイツ語(日本語・英語字幕)【DCP】
部門:女性たちの奮闘
ひとつの青い花 Plavi cvijet / A Blue Flower (クロアチア 日本初公開)
紡績工場で働く中年のミリヤーナ。勤続20年の節目を迎える前夜、ささやかな祝賀会で表彰される彼女と愛する人たちとの交流を通じて彼女のこれまで、現在、そしてこれからの人生が浮き上がってくる。女性として、母として、娘としての描写が情緒深く、観る者に自身の人生を見つめなおすことを促すような作品。
監督:ズリンコ・オグレスタ/2021年/クロアチア、セルビア/85分/クロアチア語(日本語・英語字幕)【BD】
部門:踏み出す勇気
一人はみんなのために Egy mindenkiért / One for all (ハンガリー 日本初公開)
2021年に開催された東京オリンピックで三度目の金メダルを獲得したフェンシングのシラーギ・アーロン選手とハンガリー代表チームを追ったドキュメンタリー。東京オリンピック開催期間中を含む5年という年月をかけて撮り続けられた栄光の裏に隠された姿から、なぜ彼が偉業を成し遂げられたのかを感じ取ることができる。
監督:ムヒ・アンドラーシュ・ピレシュ/2021年/ハンガリー/80分/ハンガリー語(日本語・英語字幕)【BD】
部門:アイデンティティと自己を探めて
答えをもつ男 Ο άνθρωπος με τις απαντήσεις / The man with the answers (キプロス 日本初公開)
ギリシャ沿岸で祖母と暮らし、工場で働く若者ヴィクトラスは、元チャンピオンのダイバー。ある電話がきっかけでドイツに向かうことになるが、道すがら自由奔放な美少年マティアスに出会ったことから、旅は予想外の展開を迎える。家族の絆や愛、自己発見の物語。
監督:ステリオス・カミチス/2021年/キプロス、ギリシャ、イタリア/80分/英語、ギリシャ語、ドイツ語、イタリア語(日本語・英語字幕)【BD】
EUフィルムデーズ2023
●会期●
【東京】6月2日㈮-30日㈮ 国立映画アーカイブ
【京都】6月20日㈫-7月23日㈰ 京都府京都文化博物館
【広島】7月21日㈮-8月5日㈯ 広島市映像文化ライブラリー
【福岡】8月9日㈬-27日㈰ 福岡市総合図書館
主催:駐日欧州連合代表部、在日EU加盟国大使館・文化機関
国立映画アーカイブ|京都府京都文化博物館|広島市映像文化ライブラリー|福岡市総合図書館
後援:ウクライナ大使館
広報宣伝:パンドラ
公式サイト www.eufilmdays.jp
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