“絶対に死なない”伝説の老兵の痛快すぎる壮絶バトルを描くマッド・エンターテインメント『SISU/シス 不死身の男』が10月27日(金)より公開。本作の公開直前トークショーが10月12日(木)渋谷・ユーロライブにて行われ、北欧出身という縁のある映画コメンテーター・LiLiCoが登壇した。
本作はSISU(不屈の精神を意味する)を武器に、伝説の兵士がナチス戦車隊をたったひとりで血祭りにあげてゆく痛快バイオレンスアクション。脚本、監督を務めるのは『レア・エクスポーツ 囚われのサンタクロース』(11)、『ビッグゲーム 大統領と少年ハンター』(15)でも大自然を舞台にしたアクションアドベンチャーを描いてきたヤルマリ・ヘランダー。
ツルハシ1本で敵をなぎ倒す不死身すぎる主人公・老兵アアタミ・コルピ(ヨルマ・トンミラ)へのリスペクトを込め、ツルハシ(偽物)を担いだ状態で鼻息荒くステージに登壇したLiLiCo。「私は34年間芸能界にいるけれど『これでお願いします』と事前にツルハシの写真が送られてきたのは初めて。しかも(偽物のツルハシです)と書いてあって、当たり前だろ!と思った」とツッコミ。
先んじて本作を鑑賞したLiLiCoは「世界の中で一番幸せな国フィンランドで作られたというのも面白いし、とにかく力の湧くぶっ飛んだ映画。疲れているときにこそ観たい。女性の活躍も爽快でデートムービーとしても最高。女性が観たら背筋がすっと伸びて、次の日の出勤のテンションも違うはず。なんならこのツルハシ貸そうか?」と映画を大絶賛。
翻訳不可の言葉「シス」とは、第一次世界大戦中に生まれた言葉と言われており、少数で多勢の敵軍を打ち破ったフィンランドの狙撃手シモ・ヘイヘをはじめ、母国の独立を守り抜いた偉人達が大切にしてきた反骨精神、絶対にくじけない心を指す言葉だという。
そんな「シス魂」を感じる瞬間を聞かれたLiLiCoは、電球が切れているのに交換してくれない夫・小田井涼平の鈍感力を目の当たりにした時だという。上には切れた電球。その下には新しい電球。彼は背が高いから手を伸ばせば簡単に電球変えられる。私は膝を痛めてるから重いイスとかひっぱって踏み台にするのは無理。でも電球は切れたまま何日もそのままになっていると明かし、「新しい電球を床に置いているのに私からちゃんと説明しないとわかってくれない。夫婦だから言わなくてもわかる、などと言うけれど、言わないとわからない!イライラするけれど、ここは最高のシス魂を発揮して、笑顔で一つ一つ説明してやってもらうしかない。で、やってくれたら褒める」とシスコミュニケーションの必要性を力説する。「とくに結婚して何年も経っている夫婦は『いわなくてもわかるでしょ』的態度で言わないことが多いので、みなさん、お家帰ったら家の中でこそ『シス魂』を発揮してください」とシス生活を勧めていた。
そんなLiLiCoだが、ツルハシの使い道を聞かれると「実は夫がフィギュアをコレクションしてる。それはいいんだけど、買ってきて、飾りもせずに、そのまますぐにトランクルームにいれてしまう。そのトランクルームが3つもある!! フィギュアは彼のお金だからいくら買ってもいいんだけど、そのトランクルーム代は私が払ってるのよ」「これは許せないよね~」「だからこう使う!」とツルハシを振り下ろす仕草で笑いを誘う。
そして、本編の主人公、不屈の老兵アアタミはその強烈なキャラクターで日本でもブレイク必至。もし日本人俳優で本作をリメイクするなら、意外な人がいい、とバナナマンの設楽統を推薦した。「設楽さんはあまり映画に出ないけれど、実は演技がものすごく上手い。髭面も見たことがないのでやってほしい。優しいしエロチシズムもあって意外性としてもピッタリ」などと期待を寄せた。
そんな中、スクリーンに投影されたのはLiLiCoと2ショットで写る笑顔の老紳士。見れば見るほど、映画の主人公、老兵アアタミにそっくりだ。実はこの紳士、LiLiCoの80歳の実父とのこと! LiLiCoは「この映画の主人公を見た時に、私のお父さんにそっくりじゃん!と思った。この顔に泥を塗ったらそれでもうシス。次に帰国の際はツルハシを持って帰りたい」と身内に「シス」がいたことに驚いていた。
本作の日本公開を控えて「ドえらいものを観たと思うはず。上映時間も短くてちょうどいい。地雷原のシーンで地面ばかりに気をとられていると、いきなり上から地雷が降ってきて大笑い! このシーンはめちゃくちゃ盛り上がるし、出てくる犬もすごくかわいい。みんなでワイワイいいながら盛り上がって見たい! もし応援上映をやるなら、私もツルハシ持参で客席に座って騒ぐ側で参加したい。一体感の生まれるパーティー映画だね! 口コミできっと広がるはず」と確信し「今年のハロウィンの仮装は『SISU/シス 不死身の男』で決まり!」「ツルハシ持ってシスになろう!」と呼び掛けていた。
『SISU/シス 不死身の男』は10月27日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開。
SISU/シス 不死身の男
2023年10月27日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
STORY
1944年 第二次世界大戦末期、ソ連に侵攻され、ナチス・ドイツに国土を焼き尽くされたフィンランド。凍てつく荒野を旅する老兵アアタミ・コルピ(ヨルマ・トンミラ)は、愛犬ウッコを連れ、掘り当てた金塊を運ぶ途中でブルーノ・ヘルドルフ中尉(アクセル・ヘニー)率いるナチスの戦車隊に遭遇、金塊も命も狙われるハメに。アアタミが手にしているのはツルハシ1本と折れない心SISUだけ。それでも戦場に落ちている武器と知恵をフル活用し、ナチス戦車隊相手に、機銃掃射を浴びても、地雷原に追い込まれても、縛り首にあっても、挙句の果てに戦闘機にツルハシ1本で食らいついても、絶対に死なない!多勢の敵を相手に、アアタミはいかにして戦い、そして生き抜くのか――。そしてアアタミの目的地とはー?
監督/脚本:ヤルマリ・ヘランダー(『ビッグゲーム 大統領と少年ハンター』 『レア・エクスポーツ 囚われのサンタクロース』)
キャスト:ヨルマ・トンミラ(『レア・エクスポーツ ~囚われのサンタクロース~』)、アクセル・ヘニー(『オデッセイ』)、ジャック・ドゥーラン、ミモサ・ヴィッラモ、オンニ・トンミラ
製作国: フィンランド 言語: 英語、フィンランド語 原題:SISU 上映時間:91分 R15+
配給:ハピネットファントム・スタジオ
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