アジア最大のアニメーション映画祭「第2回新潟国際アニメーション映画祭」が3月15日(金)~20日(水)に開催。このたび、オープニング作品に塚原重義監督『クラメルカガリ』が決定した。また「この世界の片隅に」の片渕須直監督による待望の新作についての講演も開催決定。さらにクリエイターの“手”を持つ千手観音をモチーフにしたポスターが解禁された。
長編コンペティション審査員長に世界的アニメーションスタジオ・カートゥーン・サルーンのノラ・トゥーミーを迎えた「第2回新潟国際アニメーション映画祭」。レトロスペクティブ部門では長編映画全作品ラインナップの高畑勲特集、イベント上映では今世界を舞台に活躍する湯浅政明監督の貴重な短編の特集上映、『機動戦士ガンダム』シリーズの富野由悠季監督の来場が決定するなど、すでに大きな話題を呼んでいる。
このたび映画祭の幕開けとなるオープニング作品に塚原重義監督『クラメルカガリ』のワールドプレミア上映が決定した。シナリオ原案に成田良悟⦅『バッカーノ!』『デュラララ!!』(電撃文庫/KADOKAWA刊)⦆を迎え、榊原優希、大塚剛央、細谷佳正、森なな子、悠木碧ら豪華声優陣が参加、4月12日より『クラユカバ』(長編コンペティション部門ノミネート)と共に劇場公開を控える話題作が登場する。
さらに開会式のMCはアニメファンにはお馴染みの“よっぴー”ことニッポン放送の吉田尚記が務めることが決定。登壇する塚原重義監督とのトークにも期待が高まる。
また、ノラ・トゥーミー、齋藤優一郎、マイケル・フクシマらによる講演も決定。世界基準のアニメーションの制作の最前線を知る貴重な機会となる。そして、「この世界の片隅に」の片渕須直監督の待望の新作についての講演も決定。
さらに、本映画祭のポスターも完成した。テーマは「辰年(2024)」×「新潟島」。クリエイターの“手”を持つ千手観音をモチーフにしている。
今年の干支「辰(龍)」。年始から大規模災害や事故、また世界に目を向ければやまない戦火など不安な幕開けとなった2024年。観音様と水の都・新潟島をモチーフとして、暗雲の立ち込める現代にクリエーションが持つ意味と力を考える、新潟から世界へ発信していく本映画祭の理念を体現するビジュアルとなった。
メインビジュアルを手がけたのは、現在開志専門職大学アニメ・マンガ学部非常勤講師で、ゲーム会社、出版社、メーカーなどでキャラクターデザイン、コンセプトデザイン、サ-ビスデザイン、アートディレクターを歴任してきた森岡淳。『テーマは、【「辰年(2024)」×「新潟島」】です。辰(龍)年と関連あるものとして「観音様」があるのですが、「龍の荒ぶりを鎮めて安寧に持っていくのが観音様」ということで、年初からの色々鎮めるという意味で、観音様の王(蓮華王)である千手観音をモチーフに、ポーズとしては「水月観音(岩場にゆったりと座り、水に映る月を眺める観音様)」にし、「水の都」である新潟島を背景に使っています。また、「千手観音の腕1本づつ=クリエイター」として、千の手で色々はものを生み出す様、と重ねています』と制作意図を語っている。
第2回新潟国際アニメーション映画祭 オープニング作品
★ワールドプレミア★
『クラメルカガリ』 英題:KURAMERUKAGARI
監督:塚原重義 作品時間:61分 ©塚原重義/クラガリ映畫協會
零細採掘業者がひしめく炭砿町…通称“箱庭(はこにわ)”。日々迷宮の如く変化するこの町で地図屋を営む少女ーカガリ。“箱庭”からの脱却を夢想する幼馴染ーユウヤ。昨今この町で頻発する不審な”陥没事故”は、次第にふたりの日常を侵食し始めて…。果たして、町の命運は、カガリはこの事態を乗り越えられるのか!? 困難の先で、少女は今日“ちょっとだけ”大人になるー。
塚原重義(アニメーション作家)
1981年東京生まれ。幼少の頃から旧い空想科学映画等に憧れ、2002 年頃よりアニメーションの自主制作を始める。数々のオリジナル短編作品を発表し、第11回インディーズアニメフェスタ:大賞・三鷹市賞(端ノ向フ / 2012)、第10回札幌国際短編映画祭:大林宣彦 審査員賞 (女生徒 / 2014)、ファンタジア国際映画祭長編アニメーション部門:観客賞・金賞(クラユカバ / 2023)をはじめとする数多くの評価を獲得。近年ではSEKAI NO OWARIのLiveステージデザイン協力など、映像以外の世界観構築も手掛ける。
上映スケジュール:3月15日(金) 場所:日報ホール
第2回新潟国際アニメーション映画祭 特別講演
長編コンペティション部門の審査員であり、世界のアニメーション制作を知る3名が、アニメーションの現在について語る。
ノラ・トゥーミー 「カートゥーン・サルーンとビジュアルストーリーテーリング」
アニメーションスタジオ「カートゥーン・サルーン」について、その制作、ノラ監督のアニメーションに対する考え方、そして日本のファン、映画人に対するメッセージを語る。
開催スケジュール:3月18日(月) 13:40より 場所:日報ホール
齋藤優一郎「“アニメーション”とは何か?」
映画祭コンペティション部門審査員であるプロデューサーの齋藤優一郎とジャーナリストの数土直志が、急激に変る世界の環境のなかでグローバルな視点でのアニメーションづくりの可能性と障害、それに対するビジネスの在り方と挑戦について考える。
開催スケジュール:3月20日(水) 13:20より 場所:日報ホール
マイケル・フクシマ 「国境を越えるアニメーションについて」
カナダ国立映画制作庁(NFB)で長年、多くのアニメーション制作に携わってきたフクシマにとって、アニメーションはどう見えるのか。世界のアニメーションについて話を聞く。
ゲスト:塩田周三(ポリゴン・ピクチュアズ代表取締役)
開催スケジュール:3月20日(水) 10:00より 場所:日報ホール
<特別トーク>
片渕須直監督 見え始めた「つるばみ色のなぎ子たち」の世界
昨年の映画祭ではタイトルも未公開だった、片渕監督最新作『つるばみ色のなぎ子たち』。一年経った今、本作はそのベールを徐々に脱ぎつつある。本トークでは、その一端を片渕監督自ら語る。
©つるばみ色のなぎ子たち製作委員会/クロブルエ
開催スケジュール:3月18日(月) 場所:日報ホール
第2回新潟国際アニメーション映画祭 イベント上映
イベント上映にてさらにもう 1 本、鏑⽊ひろ監督『GREAT PRETENDER razbliuto』が北米劇場公開、サウジアラビアのプレミア上映を経て、日本での初上映が決定。
『GREAT PRETENDER razbliuto』 英題:GREAT PRETENDER razbliuto
制作国:日本 作品時間:89分 ©WIT STUDIO/Great Pretenders
監督:鏑木ひろ
史上最高の詐欺師(コンフィデンスマン)が宴(ゲーム)に舞い戻る前夜…
ローラン・ティエリーをコンゲームの世界に誘った自称天才詐欺師ドロシー。上海龍虎幇とのゲームに敗北し、彼女は命を落とした……はずだった。海辺の小さな村、アジアの都市・台北から少しはなれたその場所に彼女の姿はあった。台北の黒社会に追われ、京都を目指す、その先に待っているものとは…!?
2024年2月23日(金)0時 DMM TVにて独占配信開始
上映スケジュール:3月17日(日) 場所:市民プラザ
鏑木ひろ(監督)岡田麻衣子(プロデューサー)登壇&トーク
第2回新潟国際アニメーション映画祭
2024年3月15日(金)~20日(水)開催
英語表記:Niigata International Animation Film Festival
主催:新潟国際アニメーション映画祭実行委員会
企画制作:ユーロスペース+ジェンコ
公式サイト https://niaff.net
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