2023年韓国で年間観客動員数第1位を記録し、『パラサイト 半地下の家族』を上回る1,300万人以上の観客動員で歴代級の大ヒットとなった『ソウルの春』が8月23日(金)より全国公開。このたび、本作を鑑賞した俳優の國村隼や映画監督の大友啓史、白石和彌、藤井道人、作家の佐々木譲、スタートアップファクトリー代表の鈴木おさむ、ジャーナリストの田原総一朗、芸人のこがけんなど各界著名人から驚愕と熱い絶賛の声が到着。また赤ペン瀧川による解説動画も解禁となった。
今日「粛軍クーデター」「12.12軍事反乱」などとも言われる韓国民主主義の存亡を揺るがした実際の事件を基に、一部フィクションを交えながら描かれる本作。韓国で公開されるやいなや、事件をリアルタイムで知る世代はもちろん、事件を知らない若者たちの間でも瞬く間に話題となり大ヒットスタート。コロナ禍以降の劇場公開作品としてはNO.1(2024年3月末日現在)となる歴代級のメガヒットとなった。監督は『アシュラ』などで知られる名匠キム・ソンス監督。同作でもタッグを組んだ2大スター、ファン・ジョンミンとチョン・ウソンを再び主演に迎えた本作は、第60回百想芸術大賞にて、映画部門の大賞(キム・ソンス監督)、作品賞、男性最優秀演技賞(ファン・ジョンミン)の3冠に輝くなど賞レースも席巻した。
今回、本作を公開に先駆けて鑑賞した國村隼(俳優)、佐々木譲(作家)、深町秋生(ミステリ作家)、染井為人(作家)、大友啓史(映画監督)、白石和彌(映画監督)、藤井道人(映画監督)、鈴木おさむ(スタートアップファクトリー代表)、山本英夫(漫画家)、辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)、久米宏(フリーアナウンサー)、田原総一朗(ジャーナリスト)、大谷昭宏(ジャーナリスト)、深澤真紀(関西大学総合情報学部 特任教授)、こがけん(芸人)、みなみかわ(芸人)、あんこ(映画大好き芸人)、ジャガモンド 斎藤(映画紹介人)、ハリー杉山(タレント)、赤ペン瀧川(映画プレゼンター)、吉田ユニ(アートディレクター)、古家正亨(ラジオDJ/MC)、みょんふぁ(女優・司会・通訳)、シマ・シンヤ(漫画家)の総勢24名の各界著名人よりコメントが到着した。
國村隼は「映画『哭声/コクソン』の共演から良く良く知っているファン・ジョンミン。しかし本作を観て改めてファン・ジョンミンという俳優の凄みを感じた。彼は韓国の歴史を背負いつつ、観るものに対して時代を腑分けしてみせた。現実はなんと非情で過酷なものなのか、と」と絶賛。
小説「警官の血」で知られる佐々木譲は「詳しくは知らなかった韓国粛軍クーデターの顛末を、映画は分単位で検証する。そのリアリティ、そのサスペンス、その圧倒的な迫力!固唾を飲んでスクリーンを見つめてしまった。クーデターに抵抗する軍人たちの高潔さには、涙しかない」とコメント。
『るろうに剣心』シリーズの大友啓史監督は「リアリズムとフィクションの巧みな融合は、史実と政治をテーマにした物語の可能性を鮮烈に焼き付ける。「今」、だからこそ。こんな映画が見たい、作りたいんだ!!羨望と嫉妬と共に、キム・ソンス監督の強い思いと覚悟を、まざまざと見せつけられる」と賛辞を呈する。
『孤狼の血』シリーズや『死刑にいたる病』の白石和彌監督は「史実の結末を知っていても想像の斜め上をいくラストと、そこから湧き上がる感情。見ている間も見終わってからも身体の熱が上昇し続ける。一回では物足りない。何度も見たくなる映画だ」と感情を高ぶらせ、『新聞記者』の藤井道人監督は「驚愕した!実話を元にした映画とは思えない。最高にスリリングで、圧巻の演技合戦、そして呼吸を忘れるほどのシーソーゲーム。組織の命に踊らされ続けた、将校たちに自分を重ね合わせ、この時代を生きた市民のように憤った。もの凄い映画でした」と驚きと称賛を隠さない。
さらに、鈴木おさむは「事件を間近で見ているかのような緊迫感。これをエンタメとして多くの人に届けるからこそ意味がある。見終わった後、しばらく動けなくなった」と衝撃さを語り、芸人のこがけんは「ファン・ジョンミン史上、最もムカつくファン・ジョンミンがここに…!〝権力の亡者〟チョン・ドゥグァンを怪演した彼の一挙手一投足が、観る者の嫌悪と怒りを駆り立てる!」と大興奮!
また、ハリー杉山は「文句無しの最高傑作。実話を基に国の未来を変えたサスペンスが心臓を終始鷲掴みにし、142分があっという間に消えていきます。そして当時の韓国を記者として伝え、残虐な光州事件を最前線で見た父から聞いていた“ソウルの春"そのまんまでした」と貴重なコメントを寄せている。著名人のコメント全文・一覧は以下のとおり。
あわせて、赤ペン瀧川による解説動画が公開。大統領暗殺後の大混乱の中、武力で権力を奪おうとした「ルール無用の軍事クーデター」をめぐる攻防をわかりやすく解説。怪優ファン・ジョンミンVS名優チョン・ウソンがバチバチの対決で「自国で起きた黒歴史的な事件も物凄い熱量でエンタメに昇華」したと激推ししている。
『ソウルの春』は8月23日(金)新宿バルト9ほか全国公開。
著名人コメント(敬称略・順不同)
◆國村隼(俳優)
映画「哭声/コクソン」の共演から良く良く知っているファン・ジョンミン。
しかし本作を観て改めてファン・ジョンミンという俳優の凄みを感じた。
彼は韓国の歴史を背負いつつ、観るものに対して時代を腑分けしてみせた。
現実はなんと非情で過酷なものなのか、と。
◆佐々木譲(作家)
詳しくは知らなかった韓国粛軍クーデターの顛末を、映画は分単位で検証する。そのリアリティ、そのサスペンス、その圧倒的な迫力! 固唾を飲んでスクリーンを見つめてしまった。クーデターに抵抗する軍人たちの高潔さには、涙しかない。韓国映画人の覚悟と情熱、そして無念の思いに、日本人観客の胸も揺さぶられるだろう。
◆深町秋生(ミステリ作家)
「このことを決して忘れるな!」
本作にこめられた悲憤のメッセージに涙した。『弁護人』『タクシー運転手~約束は海を越えて~』『1987、ある闘いの真実』などの傑作たちを思い出し、社会の木鐸であろうとする韓国映画人の気高さにまたも打ちのめされた
◆染井為人(作家)
衝撃作であり、問題作です。わたしはこの映画を全面的に推します。日本人こそが今もっとも見るべき映画だと思います。
◆大友啓史(映画監督)
ギシギシと、骨が軋む音が聞こえるようだ。
二人の名優が、歴史上の人物として、全身全霊を賭けて真っ向からぶつかり合う。
リアリズムとフィクションの巧みな融合は、史実と政治をテーマにした物語の可能性を鮮烈に焼き付ける。
「今」、だからこそ。こんな映画が見たい、作りたいんだ!!
羨望と嫉妬と共に、キム・ソンス監督の強い思いと覚悟を、まざまざと見せつけられる。
◆白石和彌(映画監督)
キム・ソンス監督が再びとんでもない映画を生み出した。凄まじい臨場感。恐ろしい程気合の入った俳優たち。史実の結末を知っていても想像の斜め上をいくラストと、そこから湧き上がる感情。見ている間も見終わってからも身体の熱が上昇し続ける。一回では物足りない。何度も見たくなる映画だ。
◆藤井道人(映画監督)
驚愕した!実話を元にした映画とは思えない。
最高にスリリングで、圧巻の演技合戦、そして呼吸を忘れるほどのシーソーゲーム。
組織の命に踊らされ続けた、将校たちに自分を重ね合わせ、この時代を生きた市民のように憤った。もの凄い映画でした。
◆鈴木おさむ(スタートアップファクトリー代表)
僕が子供の頃に韓国で起きていた衝撃の事件。たった9時間のことが、今の韓国に繋がっている。
僕は韓国のことを何も知らない。知らなきゃいけない。
事件を間近で見ているかのような緊迫感。これをエンタメとして多くの人に届けるからこそ意味がある。
見終わった後、しばらく動けなくなった。
そして、この先を調べた。
韓国の生み出したカルチャーが大好きな日本人は、見るべき映画だと思う。
◆山本英夫(漫画家)
ファン・ジョンミン、
こういう役をやらせたら、右にでるものはいない・・・
漫画で、こんなキャラを描いてみたい!
◆辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
忠臣蔵や二・二六事件を知っている日本人なら引き込まれる映画。
どちらが善でどちらが悪か、誰が敵で誰が味方なのか
もはやわからないですが、最後まで男を貫いた人が魂の勝者です
◆久米宏(フリーアナウンサー)
1979年10月 朴正熙大統領が暗殺された
韓国国民は 軍ではなく民による政治が始まると 期待に胸を膨らませた
12月13日 日本のテレビではザ・ベストテンの第3位に、
サザンの「C調言葉に御用心」がランクイン
その前の日 韓国では軍部がクーデターを起こし またしても軍が国を支配する
実はあと一歩だった 韓国で何が起きたのか・・・・"
◆田原総一朗(ジャーナリスト)
私は、1976年にテレビ東京を辞めざるを得なくなり、
朴正煕大統領暗殺事件には強い憤りを抱いていたのだが、
残念ながらそれを訴える媒体がなかったのである。
それだけに、映画全体にみなぎっている臨場感に圧倒され、それは即ち満足感であった。
◆大谷昭宏(ジャーナリスト)
民主化とは、かくも遠きものだったのか。軍政と銃声が打ち砕いた〝ソウルの春〟。やがて軍政は、若者のデモを踏みにじり、光州民主化を鎮圧した。♪我は行く 若き魂がついえた あの時 あの場所…エンディングに流れる歌声が、胸を突く。
◆深澤真紀(関西大学総合情報学部 特任教授)
学生から「韓国カルチャーは好きですが、歴史や政治にはあまり興味がありません」と言われることがある
しかし本作を見れば、韓国カルチャーが凄まじいほどに歴史や政治を描いていることが、彼らにも伝わるはずだ
◆こがけん(芸人)
ファン・ジョンミン史上、最もムカつくファン・ジョンミンがここに…! 〝権力の亡者〟チョン・ドゥグァンを怪演した彼の一挙手一投足が、観る者の嫌悪と怒りを駆り立てる! 「母国の軍人VS母国の軍人」 そんな異常事態を引き起こした悲劇のXデーを目撃せよ!
◆みなみかわ(芸人)
「韓国」で「軍人」で「実話」という私の心を鷲掴みの映画。
政治家や軍人の善悪とそれぞれの立場の覚悟の有無のグラデーションがこの作品のリアルと面白さを最高ブレンドしてくれる。
チョン・ドゥグァンの「失敗すれば反逆罪!成功すれば革命だ!」は悪だけど覚悟決まりまくり。超傑作。
◆あんこ(映画大好き芸人)
成功すれば革命だと嘯いて権力欲しさにとことん暴走するファン・ジョンミンがヤバすぎる!!
心底嫌いになりました!!(役作りお見事でした) これが実話を元にしているとは衝撃的。
こんな奴らに権力を持たせてはいけない…!
◆ジャガモンド 斎藤(映画紹介人)
面白い!
最後どうなるかわかっているのに、事態が好転することを祈りながら見た!
色んな人間の思惑が入り乱れる中、たった数時間で国が転覆していく様が恐ろしい。
「国を守る」という言葉の意味について考えさせられた。そんな側面もありながら、エンタテインメントとしての強度も高い!
脳がクタクタになるほど濃くてパワフルな作品です!ぜひ!
◆ハリー杉山(タレント)
文句無しの最高傑作。
100点満点で言うこと無し。
実話を基に国の未来を変えたサスペンスが心臓を終始鷲掴みにし、142分があっという間に消えていきます。
そして当時の韓国を記者として伝え、残虐な光州事件を最前線で見た父から聞いていた""ソウルの春""そのまんまでした。全斗煥の本質を存分に伝えるこの作品を父が見たらなんというのか。
本当の韓国を理解するには、絶対的に見なくてはいけない超大作です。
◆赤ペン瀧川(映画プレゼンター)
恐ろしい映画だ。気軽に『面白かった!』なんて言えない。圧倒的な熱量で描かれる男たちの戦いに魂が震えた。そして、この歴史的大事件を映画化した製作陣の覚悟に胸が熱くなる。凄すぎるぜ!必見の一作だ!
◆吉田ユニ(アートディレクター)
これ以上はもうないと思ったところから、さらなる底知れなさを見た。
演技の織り成す尋常ではない厚みと、恐ろしいほどにたたみかけるクーデターの
凄まじいスリルとあの湿った緊張感に飲み込まれていく。
◆古家正亨(ラジオDJ/MC)
ファン・ジョンミンとチョン・ウソン
2人のやり取りは、
どんな弾丸を交えた銃撃戦よりも
激しく
そして
スリリングだ
途切れない緊張感と俳優陣の熱演
そして、心揺さぶられる「歴史」という事実が
見事にエンタテインメントとして昇華されたこの映画を
悪く言う人はまずいないだろう。
しかし一体、この映画は、誰に共感して観れば良いのだろうか。
誰を選んだとしても
カタルシスを得た先にあるカタストロフィに
無力感を感じずにいられない。
◆みょんふぁ(女優・司会・通訳)
オープニングからあっという間に引き込まれ、まるでその場にいるような臨場感に、最後まで一瞬の息もつけませんでした。これが実話なのか。全速力で展開する緊迫感あふれた攻防戦。ファン・ジョンミン、チョン・ウソンをはじめ錚々たる実力派俳優たちが、迫力満点の演技でスクリーンを飛び出して迫ってくる。
◆シマ・シンヤ(漫画家)
繊細な演出の積み重ねによって事件の大胆さと醜さが迫ってくる緊張。
権力という概念の愚かさを痛感させられます。
語りが上手いゆえのフィクションとしての面白さと、
歴史を省みる重さとが共存する作品です。
ソウルの春
2024年8月23日(金)新宿バルト9ほか全国公開
STORY
1979年10月26日、独裁者とも言われた大韓民国大統領が、自らの側近に暗殺された。国中に衝撃が走るとともに、民主化を期待する国民の声は日に日に高まってゆく。しかし、暗殺事件の合同捜査本部長に就任したチョン・ドゥグァン保安司令官(ファン・ジョンミン)は、陸軍内の秘密組織“ハナ会”の将校たちを率い、新たな独裁者として君臨すべく、同年12月12日にクーデターを決行する。一方、高潔な軍人として知られる首都警備司令官イ・テシン(チョン・ウソン)は、部下の中にハナ会のメンバーが潜む圧倒的不利な状況の中、自らの軍人としての信念に基づき“反逆者”チョン・ドゥグァンの暴走を食い止めるべく立ち上がる。
監督:キム・ソンス
脚本:ホン・ウォンチャン、イ・ヨンジュン、キム・ソンス
出演:ファン・ジョンミン、チョン・ウソン、イ・ソンミン、パク・ヘジュン、キム・ソンギュン、チョン・マンシク、チョン・ヘイン、イ・ジュニョク
2023年/韓国/韓国語/142分/シネマスコープ/5.1ch/字幕翻訳:福留友子/字幕監修:秋月望
原題:서울의 봄(英題:12.12:THE DAY)/G
配給:クロックワークス
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