病気の療養から復職した新聞記者がなにげない日常や社会との繋がりから心の居場所を見出してゆく、静かな癒しの映画『ヒューマン・ポジション』が9月14日(土)より全国順次公開。このたび、様々な「生活と椅子」をテーマに編集された本編映像「椅子のある生活篇」が解禁された。
本作は喪失感を抱えた主人公が人生のちいさな一歩を踏み出す、猫と優しさと静かな時間に満ち満ちたスローシネマ。新聞社に勤めるアスタは、地元のホッケーチーム、アールヌーボー建築を保存するための小さなデモやクルーズ船の景気など地元の人々を取材しニュースにする。彼女の支えとなるガールフレンドのライヴは、デザインチェアを修復し、キーボードを演奏し、作曲をする。子猫が歩きまわる家で、料理を作ったり、古い映画を観たり、ボードゲームを楽しんだりと二人は穏やかな時間を過ごしている。ある日、アスタは10年間ノルウェーに住み、働いてきた難民のアスランが強制送還されたという記事を目にする。その事件を調べて行くにつれ、アスタは自身を覆っていた無気力感を払拭し、仕事とプライベートの両方で自分が求める“心の居場所”を次第に見出していく…。監督は、本作が長編2作目となるノルウェーが生んだ才能アンダース・エンブレム。
とある病気の療養からの経過を見つつ日々を過ごす主人公らの傍には常に様々な椅子がある。壊れたまま修理を待つ椅子たち、それは心身共に回復を待つ主人公のよう。多くは語らずとも、ガールフレンドと二人の日々の営みのなかで、椅子を、そして自分自身を立て直してゆく様は、現代社会で疲れ切ったわたしたちにとっても、とてもリアル。

今回解禁された本編映像は、様々な「生活と椅子」をテーマに編集されたもの。アスタとライヴの二人の家の屋根裏には、修理を待つ椅子たちがたくさん。しかし取材に行く先々でも、打ち捨てられた椅子が気になり、家に持ち帰ろうとする新聞記者のアスタ。「他の動物はしないよね?」と、人間特有の“椅子に腰かける行為“とは何かを二人で考える。そしてまた、椅子を修理する。元の塗装を剥がし、やすりをかけ、そしてまた元の姿を取り戻せるよう、焦ることなく二人で手を加える。家に飾られた椅子の設計図は、ノルウェーのミッドセンチュリーデザインで著名なビョルン・エンゴ(Bjorn Engo 1920〜1981)のものだ。傷ついたアスタがライヴと共に過ごす不確かだけれど着実な、静かな日々の一歩一歩に癒される、癒しの本編映像となっている。
『ヒューマン・ポジション』は9月14日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。
ヒューマン・ポジション
2024年9月14日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監督・脚本・編集:アンダース・エンブレム 撮影:マイケル・マーク・ランハム 音楽:エイリク・スリニング 製作:スティアン・スキャルタッド、アンダース・エンブレム
出演:アマリエ・イプセン・ジェンセン、マリア・アグマロ、ラース・ハルヴォー・アンドレアセン
原題:A Human Position 日本語字幕:西村美須寿
提供:クレプスキュール フィルム、シネマ サクセション 配給:クレプスキュール フィルム
2022年/ノルウェー/ノルウェー語/カラー/ビスタ/78分
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