1972年ミュンヘン五輪で起きた人質テロという、五輪史上最悪の事件として今もなお語り継がれている歴史的な1日をTVクルーたちの視点から描き、第97回アカデミー賞脚本賞にノミネートされている『セプテンバー5』が2月14日(金)より公開。このたび、オリンピックを中継するためにミュンヘンにやってきたアメリカのテレビ局ABCのスポーツ記者たちが、テロ事件に巻き込まれていく様が映し出される特別映像「ストーリー編」が解禁された。
本作は、1972年のミュンヘンオリンピック開催中、パレスチナ武装組織「黒い九月」に襲撃されたイスラエル選手団11人が犠牲になったテロ事件を題材に、緻密な脚本と重厚な映像で圧倒的な緊迫感を描き出した社会派映画。膨大な情報が飛び交う中で生きる現代の私たちが「何を信じ、どう選択していくべきか」、メディアや情報に対する向き合い方を深く問いかける。
ミュンヘンオリンピックも開幕して10日。陸上や体操、ボクシングなど多くの競技は佳境を迎えていた。熱狂する観客、歓喜のメダリストたち、世界中の人々がオリンピックの輝きに酔いしれていた。
盛り上がるオリンピックの模様を中継するABCスポーツ局の記者たち。その日の中継も終わり、撤収作業をしていた明け方に、オリンピック会場には違和感のある銃声や爆発音が記者たちの耳に鳴り響く。やがてラジオが「オリンピック選手村で発砲があった模様」と伝え始めた。あくまで「テロらしい」という憶測に基づく未確認情報だったが、地元警察がついに「オリンピックでテロが起きた」と発表。スポーツの祭典が、一瞬にして恐怖と混乱に包まれる。平和の象徴であるはずのオリンピックが、最悪のテロ事件の舞台へと変貌する瞬間だった。

報道とは無縁のスポーツ記者が突然、凶悪事件にカメラを向けることになった。すべてが手探りの中、ABC局内では「報道部に引き継げ」という意見が交錯するが、彼らは自分たちで生中継をすることを決意する。スタジオにあったカメラを外に持ち出し、テロリストたちが立てこもる選手村にカメラを向けた。すでに2人が殺害され、まだ9人が人質になっている。秘密裏に突入を試みる警察官たちをカメラが追う。しかし、彼らはある重大なことに気付く。テロリストたちが潜む部屋の窓をズームすると、カーテン越しにテレビの光がちらついていた。「……奴らも生中継を見ている?警察の動きが筒抜けじゃないのか?!」。
「命の危機がある人がいるなら、それを報道するのが責任だ!」——だが、万が一人質に死が迫った時、生中継を続けるのか? 人質が犠牲になる瞬間を映し出してしまうのではないか? このままでは、世界中にそのまま放送されてしまうのではないか? 様々な不安が膨れ上がる。タイトな交渉期限が迫る時間との戦い、極限状態の緊張の中でも正しいジャッジをしなければならないプレッシャー。彼らは究極の選択を迫られる。果たして彼らは“報道”としての役目を果たせたのか。それとも、スポーツの祭典を地獄へと変えた瞬間をただ見届けるしかなかったのか。
物語はこの後、世界中に情報を発信し続けた記者たちを絶望させる結末を迎える。スクリーンに映るのは半世紀以上前の悲劇だが、スマートフォンで誰もが発信者となり、リアルタイムに情報が飛び交い、何が真実で何がフェイクかを見極めることが難しい現代だからこそ、振り返るべき過去がある。
『セプテンバー5』は2月14日(金)公開。
セプテンバー5
2025年2月14日(金)公開
STORY
1972年9月5日ミュンヘンオリンピックでの、パレスチナ武装組織「黒い九月」による、イスラエル選手団の人質事件。事件発生から終結まで、その緊迫に溢れた一部始終は、当時技術革新がめざましい衛星中継を経て全世界に生中継された。しかし、全世界が固唾を飲んでテレビにくぎ付けとなったその歴史的な生中継を担ったのは、なんとニュース番組とは無縁のスポーツ番組の放送クルーたちだった。
監督・脚本:ティム・フェールバウム 『HELL』、『プロジェクト:ユリシーズ』
出演:ジョン・マガロ『パスト ライブス/再会』、ピーター・サースガード『ニュースの天才』、レオニー・ベネシュ『ありふれた教室』、ほか
■全米公開:2024年11月29日 ■原題:SEPTEMBER 5
配給:東和ピクチャーズ
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