NYストリート・キッズを描く衝撃作『KIDS／キッズ』キャストが当時を語る『All the Streets Are Silent』本編映像解禁

伝説の写真家ラリー・クラークのセンセーショナルなデビュー作『KIDS／キッズ』が10月17日(金)より全国公開。今回、公開を記念して本作の出演者たちが製作当時を振り返る貴重な証言が収録された映画『All the Streets Are Silent』の本編映像が一部解禁された。

写真集「タルサ」などティーンエイジャーのリアルな姿を撮り続けてきたラリー・クラーク。マーティン・スコセッシ、ガス・ヴァン・サント、フランシス・F・コッポラなど、多くの映画監督に影響を与えた写真家が満を持して1995年に発表した監督デビュー作『KIDS／キッズ』はSEX、ドラッグ、HIVとあまりにもリアルなティーンの姿をまるでドキュメンタリーのように映し出し、そのセンセーショナルな衝撃から全米で賛否両論を巻き起こし、日本でも大ヒットした。

製作総指揮にはガス・ヴァン・サントが名を連ね、脚本は当時19歳だったハーモニー・コリン。撮影は『マイ･プライベート･アイダホ』の名カメラマン､エリック･エドワーズが務め、そのショッキングな映像から「フィクションか現実か」という論争にまで発展。音楽はダイナソーJr.のベーシストであり、セバドーのボーカル＆ギタリストのルー・バーロウ。そのほかダニエル・ジョンストンなども参加したサウンドトラックは映画とともに大ヒットした。キャストは､俳優ではなく街中でラリー・クラークが知り合ったスケーターを起用。当時演技未経験だったクロエ・セヴィニーは、本作でジェニーを演じたことによって時代のアイコンとなっていく。さらに、現在も女優として活躍しているロザリオ・ドーソンがルビー役を演じた。

今回解禁となったのは、1990年代ニューヨークのストリートカルチャー誕生に迫ったドキュメンタリー映画『All the Streets Are Silent：ニューヨーク（1987-1997）ヒップホップとスケートボードの融合』の本編映像。『KIDS／キッズ』製作中のメイキングと、大人になった出演者たちが語る製作時のエピソードが収録されている。

映像冒頭では、本作の脚本を手がけた若き日のハーモニー・コリンが笑顔で現場に参加している様子が収められている。コリンが「英雄に会った」と興奮したのは伝説の写真家、ラリー・クラーク。もともと公園のスケーターたちを撮影していたラリー・クラークが彼らの映画を作ろうと立ち上がった際、出演者として声をかけたのはその場にいた本物のスケーターたちだった。

ハロルド役であり、90年代のニューヨークのストリートスケートの中心人物のハロルド・ハンターは「ラリーが俺たちの話に可能性を見出した」と話し、続けて「初めて会った時は変態だと思ったけど」と語る。さらにルビー役のロザリオ・ドーソンは、ロケハン中のラリーたちにたまたま声をかけられたと言い、映画出演という怪しい誘いに「慌てて父親を呼んだ」と笑い混じりに振り返る。他の出演者たちの危険な雰囲気に惹かれていたことも明かした。

このほか、プロスケーターのジェファーソン・パン、Zoo Yorkとシャットの創設者であるロドニー・スミス、テリー役のレオ・フィッツパトリックなどが当時を懐古する非常に貴重な証言集となっている。

All the Streets Are Silent：ニューヨーク(1987-1997)、ヒップホップとスケートボードの融合

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監督：ジェレミー・エルキン　ナレーション：イーライ・ゲスナー　音楽：ラージ・プロフェッサー
製作総指揮：デヴィッド・コー　製作：デイナ・ブラウン、ジェレミー・エルキン
原題：All the Streets Are Silent: The Convergence of Hip Hop and Skateboarding(1987-1997)
2021年/アメリカ/89分　日本語字幕：安本 熙生　配給：REGENTS　公式HP：atsas.jp
DVD好評発売中＆配信サービスにて好評配信中