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仏ヌーヴェル・ヴァーグを牽引し、2022年に逝去した巨匠ジャン=リュック・ゴダールの特集上映「21世紀のジャン=リュック・ゴダール わたしたちの映画 2001-2010」(配給:アイ・ヴィー・シー)が6月20日(土)よりシアター・イメージフォーラム渋谷ほかにて全国公開されることが決定した。本特集では、2001年から10年の間に作り上げた4つの長編『愛の世紀』4K修復版、『映画史特別編 選ばれた瞬間』HD版、『アワーミュージック』4K修復版、『ゴダール・ソシアリスム』2K版が上映される。

2026年、ゴダールがこの世を去ってから4年が経とうとしている。彼が遺した多くの名作たちは、今なお私たちの心に新鮮な驚きと深い感動を与えてくれる。従来の映画の規範を軽やかに飛び越えてみせたゴダールは、21世紀に入ってから「デジタルビデオ」という新たな表現を獲得し、もっと自由にさらに刺激的になってゆく。そして1990年代中期からゴダールは人の歴史を主題とした作品づくりを行うようになっていった。文明の起源とは? なぜ人はいがみ合うのか? 戦争と殺戮の歴史、そしてその先の人類の未来をめぐるゴダールの探究と思考の旅は、21世紀に入るとさらに深まっていく。ファシズムが台頭した第二次世界大戦、イギリスの関与により対立構造を決定付けた中東戦争、民族・宗教の対立が最悪の内戦へと発展したボスニア・ヘルツェゴビナ紛争、「テロとの戦い」を名目に引き起こされたイラク戦争……。

今回上映される『愛の世紀』(01)、『映画史特別編 選ばれた瞬間』(02)、『アワーミュージック』(04)、『ゴダール・ソシアリスム』(10)の4作品は、ゴダールの歴史への敬意とその眼差しが鮮明に投影された作品である。日本での『愛の世紀』劇場公開から20年以上が経った今、果たしてあれから世界は善くなっているだろうか? 再びこれらの「21世紀のゴダール映画」たちは、現在を生きる私たちをそっと突き動かし、心にやさしい希望を灯してくれる。

最新の修復で4K版として美しくよみがえった『愛の世紀』『アワーミュージック』は国内初上映、『映画史特別編 選ばれた瞬間』はこれまで単発的な企画で上映されたのみで、初の全国での劇場公開となる。近年に公開された『ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争』(23)、『シナリオ』(25)にはこれら2000年代の作品からの引用と言及が見られることから、ゴダール自身もこの時代の作品への思い入れが強かったと思われ、彼の晩年を語るうえで欠かすことができない作品群であることがわかるだろう。刺激的で痛快で何より最上級に美しくてやさしいゴダールの傑作を、劇場で堪能できる貴重な機会だ。

各上映作品の詳細は以下のとおり。

作品情報

『愛の世紀』 4K修復版  ※国内初上映

愛の幻影をさがして 時を越える旅がはじまる
21世紀の幕開けにゴダールが描いたものは、ずばり「愛」。混沌とした現代世界に愛を信じられるのか? そもそも愛とは何だろう? 魔法のように艶やかなモノクロームフィルムで映し出されるパリの街並が、やがてデジタルビデオによる極彩色溢れる強烈なブルターニュ地方の風景へと姿を変える。前半パートは35ミリフィルム、後半パートはデジタルビデオで展開する映画のあり方を革新させたキャリアの重要作。4K修復版国内初上映。

2001年カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品
2002年アカデミー外国語映画賞スイス代表
主演:ブリュノ・ピュツリュ、セシル・カンプ、ジャン・ダビィー ほか
2001年 | フランス=スイス | モノクロ・カラー | 99分 | 4:3 | DCP
© 2001 Avventura Films/Peripheria/Canal+/Arte France Cinéma/Vega Film/RTS


『映画史特別編 選ばれた瞬間』 HD版 

ゴダールの「映画」をめぐる めくるめく思考
豊饒なイメージとサウンドで紡ぎだすゴダールにしかなし得なかった壮大な映像モニュメント『映画史』。1988-98年の10年をかけて完成にこぎつけた計5時間全8章からなる超大作を、新たな論点と独自の視点を用いて再構築、劇場公開用作品として35ミリフィルムで製作された。ゴダールの映像工房から次々と放たれる光、色、音、言葉たち。『映画史』の真髄を突き詰めた、誰も知らない「映画の歴史」がスクリーンに浮かび上がる。

2005年カンヌ国際映画祭特別上映
出演:ジャン=リュック・ゴダール ほか
2002年|フランス=スイス|モノクロ・カラー|83分|4:3|DCP
© 2000 Gaumont


『アワーミュージック』 4K修復版 ※国内初上映

傷の癒えない街サラエヴォから 世界の平和を祈る感動作
紛争によって破壊された哀しみの街サラエヴォ。講演で招かれてこの地に降り立ったゴダールは、復興途上の街に歴史の結節点を見出す。それは人類の争いと虐殺の歴史でもあった。アメリカとイラク、イスラエルとパレスチナ。対する二つの事物を並列させ、つながりを持たせ、語る。それはゴダールにとって映画の考え方そのものでもある。ダンテの「神曲」を下敷きにした「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」の全3章構成で、人の営みを優しく見つめる胸を打つ最も美しいゴダール映画。4K修復版国内初上映。

2004年ヨーロッパ映画賞 女優賞ノミネート、脚本賞ノミネート
2004年サン・セバスチャン国際映画祭 国際映画批評家連盟賞受賞
主演:ナード・デュー、サラ・アドラー、ジャン=リュック・ゴダール ほか
2004年 | フランス=スイス | カラー | 80分 | 4:3 | DCP
©2004 AVVENTURA FILMS – PERIPHERIA – FRANCE 3 CINÉMA – VEGA FILMS


『ゴダール・ソシアリスム』 2K版

地中海を航行する豪華客船に渦巻くミステリー、ところで「民主主義(デモクラシー)」って何?
前作から6年ぶりの長編は、ゴダールにとって初の全編デジタル撮影で挑んだ刺激的な痛快作。スペイン内戦のどさくさで行方知れずとなった黄金をめぐるミステリーからフランスに暮らす一家の政治喜劇、やがて映画の眼差しは混沌とした現代ヨーロッパと人類の歴史へと向かう。様々な映像フォーマットを渾然一体化し、映像・言葉・音・そしてデジタルノイズまでも自由自在に映画に取り込んで、圧倒的な密度と濃密さで繰り広げられる反骨精神満載の映像詩。

2010年カンヌ国際映画祭<ある視点部門>出品
2010年LA批評家協会賞「インディペンデント/実験的作品賞」受賞
主演:カトリーヌ・タンヴィエ、クリスチャン・シニジェ、アガタ・クーチュール ほか
2010年 | フランス=スイス | カラー | 102分 | 16:9 | DCP

©2010 VEGA FILM, RTS, CANAL+

まとめ(注目ポイント)

  • ゴダール特集上映が6月20日(土)より開催2022年に逝去した巨匠ジャン=リュック・ゴダールが、2001年から10年の間に作り上げた4つの長編を上映。
  • 『愛の世紀』『アワーミュージック』4K版を国内初上映デジタル表現を獲得し、映画を革新した21世紀の傑作群。最新の修復で美しく蘇った4K版が日本初公開となる。
  • 歴史と未来をめぐる「21世紀のゴダール」の探究『映画史特別編 選ばれた瞬間』HD版、『ゴダール・ソシアリスム』2K版も上映。現代を生きる私たちに希望を灯す作品群。
上映情報

21世紀のジャン=リュック・ゴダール わたしたちの映画 2001-2010
2026年6月20日(土)よりシアター・イメージフォーラム渋谷ほか全国順次公開

上映作品
『愛の世紀』4K修復版
『映画史特別編 選ばれた瞬間』HD版
『アワーミュージック』4K修復版
『ゴダール・ソシアリスム』2K版

配給:アイ・ヴィー・シー/宣伝協力:XHORA

公式X https://x.com/godard21st

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