『ゴッドランド/GODLAND』で世界の映画祭を賑わしたアイスランドの気鋭フリーヌル・パルマソン監督による最新作『きれっぱしの愛』が7月3日(金)より全国順次公開。このたび、アイスランドならではの暮らしを堪能できる本編映像2本が解禁された。あわせて、「いまさら家族」のささやかな日常に心奪われた著名人からの推薦コメントが到着した。
アイスランドの海辺の田舎町に暮らす、芸術家の母アンナは3人の子どもたちと犬のパンダと毎日和やかに過ごしているが、なぜか別れたはずの夫マグヌス(愛称:マギー)の姿も時々現れ――、そんな「もう夫婦じゃない」男女と子どもたちとの、「いまさら家族」の中に残り続ける愛の形の経過を、美しい日常の風景の中であぶり出していく『きれっぱしの愛』。今回、映画の舞台であるアイスランドならではの暮らしが詰め込まれた本編映像2本が解禁された。
【ピクニック】の映像では、クロウベリー(寒い地域に自生するベリーの一種)とマッシュルームが収穫されていく様子を捉えたクローズアップショット、川辺でほがらかにピクニックを楽しむ一家が映し出され、自然の恵みに触れながら和気あいあいと過ごす「いまさら家族」の姿がうかがえる。


【“ヒヨコ”と“チキン”】の映像では、子どもたちが鶏小屋で生まれたヒヨコたちと触れ合う姿が切り取られるが、その傍らで母アンナは夕食の鶏肉を焼いている。アイスランドの田舎町ならではの豊かな自然が根差した生活と、時折ちらつくブラックなユーモアがいかにも北欧らしい映像となっている。


さらに、一足先に映画を鑑賞し、「いまさら家族」の物語を噛み締めた著名人たちからも続々と推薦コメントが到着した。
タレントのふかわりょうは「ほんとうにしょうもない男。(中略)雄大な自然を背景に、ただただ哀れな男を丁寧に撮っている。フリーヌル・パルマソンは天才なのです。」と、パルマソン監督の手腕を誉めつつ元夫マグヌスの情けない姿を嘆き、芸人・男性ブランコの平井まさあきは「日本から遠く離れた土地でも、やはり家族と生活の問題はつきもの、それは今も昔も同じでしょう。」と一家のいびつな状況に優しく寄り添う。
俳優の中田クルミは「アイスランドの雄大な自然に溶け込みながらも、その違和感は静かに、淡々と流れ込んでくる。自分が見ている世界と、監督が見ている世界は、まるで違うのかもしれない。」と、ユニークな世界の魅力に触れる。
さらにアイスランドの土地を魅力的に捉えた映像美にも称賛が集まっており、写真家の石田真澄は「アイスランドの広い、広い、美しい景色と、小さな家族の様子を見つめるコントラスト。会話の中に挟まれた美しい光や風、緑と家族のコラージュは、新しい物語でした。」、同じく写真家の竹沢うるまも「アイスランドの厳しい自然とともに暮らす人々にとっての、家族という温室。その大切さを、抑揚の効いた美しい映像で鑑賞者に問いかける。」とコメントを寄せている。コメント一覧・全文は以下のとおり。
著名人コメント全文(順不同/敬称略)
ふかわりょう タレント
ほんとうにしょうもない男。人生に溺れる哀れな羊。クズ。同情したら負け。美化も不要。
いなくなればいいのにと思っているのですから、元妻は。
私もこの羊は助けません。一刻も早く、自然に飲み込まれればいい。
雄大な自然を背景に、ただただ哀れな男を丁寧に撮っている。
フリーヌル・パルマソンは天才なのです。
小谷実由 モデル
あまりにも感情が振り回されてしまった。
人間にもパンダのように軽やかに駆け巡りながらも機微に気づける繊細さがあったらいいのに。
感情が揺れるきっかけの断片は日常の中にいくつもある愛憎だ。
中田クルミ 俳優
普遍的に、ただそこに存在する家族の空気と温度。
染みついた生活のリズムの中に、ふと入り込む突然の違和感。
人間の営みの生々しさ。
眩しく映し出される映像、音、そして光。
アイスランドの雄大な自然に溶け込みながらも、その違和感は静かに、淡々と流れ込んでくる。
自分が見ている世界と、監督が見ている世界は、まるで違うのかもしれない。
そしてやっぱり、犬が出てくる映画はいい。
(パンダ、とっても可愛い!)
平井まさあき 芸人・男性ブランコ
一つ一つのシーンが動く絵画のように綺麗で目に焼きつきました。
日本から遠く離れた土地でも、やはり家族と生活の問題はつきもの、それは今も昔も同じでしょう。
アイスランドの雄大な自然とそこで暮らす家族のありように、大きな切なさを感じました。
何より、たっぷりと塗られたユーモアの数々に味わい深い感動を覚えました。
今日ばかりはこの遠い国のことに思いを馳せたいと思います。
ひらりさ 文筆家
愛ってなんなんだ。
フリーヌル・パルマソンは言葉にたよらない。
アイスランドの壮大な自然や、子供たちの笑い声、動物たちのしぐさ、朽ちた建物にレンズを向けて、
愛の輪郭ーーあるいはそこから疎外されたものーーをうつしとる。
彼の映画が、すっかり好きになった。
ビターでヘンテコで、でも優しい。
とびきりの人生讃歌!
SYO 物書き
あけすけで、おかしくて、歪で、どうしようもなく家族だった。
観客によく思われたい、愛されたいがゆえの作為がまるでない。
なのに魅力的なのずるい…映画の魔法がそこかしこに宿ってる。
森百合子 北欧ジャーナリスト
大自然に囲まれたアイスランドの日常。
子どもたちはやんちゃで聡明で、
愛犬パンダはひたすらに愛らしい。
のどかな家族の物語……のはずが
ただよう不穏の原因は!?
ジェンダー平等ナンバーワンの国の、
パパと困った男たちに苦笑いが止まりません。
竹沢うるま 写真家
頬を撫でる風。白夜の光。雪の静寂。海の水の冷たさ。そして、人肌の温もり。
アイスランドの厳しい自然とともに暮らす人々にとっての、家族という温室。
その大切さを、抑揚の効いた美しい映像で鑑賞者に問いかける。
見終わったあと、白夜の太陽のような淡い光に包まれるような余韻があった。
石田真澄 写真家
何気ない日常、なんてものはなくて、
その日限りの感情や温度が詰まっている会話たち。
アイスランドの広い、広い、美しい景色と、
小さな家族の様子を見つめるコントラスト。
会話の中に挟まれた美しい光や風、緑と家族のコラージュは、新しい物語でした。
小川知子 ライター
一度は失われたはずの何かも、自分という身体が置かれた環境のなかで、
ミクロな世界がマクロな時間の流れに触れた瞬間、光を帯びたり、可笑しみを取り戻したりする。
孤独という壮大でパーソナルな海を漂流しながらも、それらは身体のなかで、かたちを変え残り続ける。
それは少し、ピリオドを打つことなく、「さようならば」と別れる挨拶にも似ている。
木津毅 映画・音楽ライター
アイスランドの気鋭フリーヌル・パルマソンはいつも、自然のなかにたたずむちっぽけな人間たちを見つめる。
その滑稽さも、愚かさも。
そして『きれっぱしの愛』で見つめられるのは、現代の父親のいたたまれなさや芸術家の窮状だ。
だけど同時に、曖昧なまま漂うささやかな愛も、どうにか探りあてようとするのである。
萩原麻理 映画ライター
物語はあるようでない。
ただのどかな生活には危険が潜み、仲のよさそうな家族にも怒りが隠れている。
印象的なのは芸術家の女性の日々だ。
作品制作は農場仕事のようにプラクティカルで、何より家事と育児に追われている。
でも彼女はそこから抽象的な価値、自分が感じる美しさを見つけようとする。
アートと生活、シュールな現実。忘れていた場面が目の前に広がるような、奇妙な感覚が残る。
まとめ(注目ポイント)
- 『きれっぱしの愛』7月3日公開 フリーヌル・パルマソン監督最新作が7月3日より全国順次公開。
- アイスランドの暮らしを映す本編映像解禁 ピクニックやクロウベリー摘みなど、自然と共生する日常の風景を公開。
- “いまさら家族”を描く物語 別れたはずの夫婦と子どもたちが織りなす、不思議な家族関係を描写。
- ふかわりょうら著名人コメント到着 映画人や写真家、作家らが独特な世界観と映像美を高く評価。
- 雄大な自然と北欧ユーモア アイスランドの風景とブラックユーモアが融合した独創的な作品世界。
きれっぱしの愛
2026年7月3日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
STORY
北欧・アイスランドの田舎町。芸術家のアンナは、しっかり者の長女イダ、わんぱくでいたずら好きな双子グリムールとソルギス、そして愛犬パンダと暮らしながら、芸術家としての道を模索していた。若くして結婚したものの、今や「もう夫婦ではなくなった」はずの元夫マグヌスは、いまだに情を断ち切れず、何かと理由をつけては家を訪ね、食卓を囲み、ピクニックにまで付き合う始末。気がつけば、まるで「まだ家族」であるかのような日常を再び送るようになるが――。
脚本・監督:フリーヌル・パルマソン 『ゴッドランド/GODLAND』
出演: サーガ・ガルザルスドッティル、スベリル・グドナソン
配給:NOROSHI、ギャガ/原題:Ástin sem eftir er(英題:The Love That Remains)/2025年/アイスランド、デンマーク、スウェーデン、フランス/カラー/ビスタ/5.1ch/109分/字幕翻訳:松岡葉子/G
© STILL VIVID, SNOWGLOBE, HOBAB, MANEKI FILMS, FILM I VÄST, ARTE FRANCE CINEMA



