チベット初の女性監督の劇場公開作で、香港国際映画祭ヤング・シネマ・コンペティションで「最優秀作品賞」「国際批評家連盟賞」をダブル受賞、東京国際映画祭アジアの未来部門では『一つの夜と三つの夏』のタイトルで上映された映画『Linka Linka(英語題)』が、『リンカ リンカ〜あの夏の先』の邦題で、今年9月11日(金)より日本公開されることが決定した。あわせてポスタービジュアルが解禁された。

大人になっても、心に引っかかっている子ども時代の記憶。その記憶をずっと心のどこかにしまっている人は、きっと多い。『リンカ リンカ〜あの夏の先』は、子ども時代の記憶をどこかに持っている、多くの人たちが共感できる物語だ。

本作は、映画監督を志す若い女性サムキが主人公。少女時代の友だちラモとの記憶を映画にするために、中学進学を機に離れた故郷チベットに戻ってくる。久しぶりに会う父。そして、映画の撮影が進むなか、突然、大人になったラモが彼女の前に現れるが、彼女の記憶が自分と違うことに気づく……というストーリー。

監督自身も主人公と同じく、生まれ故郷のチベットを離れ、中学校から中国内地に進学。成長期の間、夏休み以外は故郷に帰省できなかったという。そんな監督の夏の思い出が、「リンカ」。チベット語で夏のピクニックのような野遊びや、野遊びをする庭園をさす言葉だ。
監督は、1995年生まれの期待の若手、カンドゥン。彼女は、チベットのラサに生まれ、北京で映画を学んだのち、ラサに戻って映画製作を続けている。本作に大きな影響を与えたのはアッバス・キアロスタミ監督。ドキュメンタリーとフィクションの境界を消し去り、観客を虚実のあわいへ誘うメタ・シネマ構造で数々の名作を残した名匠だ。カンドゥン監督はキアロスタミ監督のジグザグ道三部作が大好きで、『そして人生はつづく』『オリーブの林をぬけて』には特に学ぶことが多かったという。「虚実のあわいから見えてくる真実」を描くために、「映画の中で映画を撮影している」というメタ・シネマ構造を使った大胆な構成とシンプルな語り口で、自身初の長編劇映画を完成させた。
本作は、アジアの若手監督の登竜門とも言われる香港国際映画祭ヤング・シネマ・コンペティションで「最優秀作品賞」「国際批評家連盟賞」をダブル受賞。そのほか数々の映画祭に選出されて高く評価された。

今回公開されたポスタービジュアルは、制服姿のメガネの少女の写真が使われたもの。近視のメガネ。三つ編み。キラキラ光る刺繍のおサイフ。主人公の心にずっと残っている、少女時代の “ある出来事”を象徴している写真だ。
日本で初めて公開されるチベット女性監督作品である本作は、同時に、チベットの都市ラサの若者たちの姿をリアルに描いた初めての映画でもある。「チベット映画の新しい風」として世界で注目される魅力を味わえる。
監督コメント
私の記憶の中の故郷には、冬も春もなく、夏しかありませんでした。ですから、私は、記憶の中のラサの夏がどのようなものだったのかを表現しようと思いました。ラサは、時に安易に神聖化されたり、ステレオタイプ化されたりすることがあります。私が生まれ、今も暮らしているラサの生活の質感、その雰囲気、そしてラサの人々の真の姿、彼らの生き方も伝えたいと願っています。「リンカ」とは、ラサの生活の特徴と精神を体現したものなのです。
まとめ(注目ポイント)
- 『リンカ リンカ〜あの夏の先』9月11日公開決定 東京国際映画祭では『一つの夜と三つの夏』のタイトルで上映された注目作。
- 香港国際映画祭でW受賞 ヤング・シネマ・コンペティションで最優秀作品賞と国際批評家連盟賞を獲得。
- チベット初の女性監督劇場公開作 1995年生まれのカンドゥン監督による初長編劇映画として高い評価を獲得。
- 故郷ラサと記憶を見つめる物語 映画監督を志す女性が少女時代の記憶をたどりながら真実と向き合う作品。
- ポスタービジュアルも解禁 主人公の記憶に残る少女時代の出来事を象徴する印象的な写真を採用。
リンカ リンカ〜あの夏の先
2026年9月11日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
原題:一个夜晚与三个夏天|英語題:Linka Linka|2025|中国映画|カラー|100分|1:1.85|チベット語、中国語|日本語字幕:両角和歌奈|字幕監修:星 泉|一般G:映倫番号61233|配給:ムヴィオラ
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