イタリア発、全米絶賛の“家族小説”を映画化した『靴ひものロンド』(9月9日公開)の劇中場面カットが一挙解禁。あわせて本作のメガホンを取ったイタリアの名匠ダニエーレ・ルケッティ監督からコメントが到着した。
本作は「ニューヨーク・タイムズ」が2017年“注目の本”に選出し、全米で絶賛された家族小説を基にした物語。唯一無二の存在感を放つアルバ・ロルヴァケル(『幸福なラザロ』『おとなの事情』)と、巨匠マルコ・ベロッキオから俊英の若手監督までを虜にする実力派ルイジ・ロ・カーショ(「いつだってやめられる」シリーズ、『夜よ、こんにちは』)が若かりし日の夫婦を、そして熟練の名優ラウラ・モランテ(『息子の部屋』)、シルヴィオ・オルランド(『息子の部屋』『ボローニャの夕暮れ』)が老年期の夫婦を演じ、イタリア映画界の実力派オールスターキャストが集結した。
4人家族の平穏な暮らしは、夫の浮気で終わりを告げた。家を出たい夫、繋ぎ止めようとする妻、静かに見つめる子供たち。ばらばらになった家族は、ささやかなきっかけで再び一緒に暮らし始める。彼らの人生は混沌とした家族の崩壊と再生を経て続いてゆく―。ふと思い知る愛情、歪に絡まった絆を断ち切り、解放された先にあるものとは。不気味な崩壊と衝撃、軽やかで強烈な余韻がめぐる「家族映画」の新たな傑作が誕生する!
このたび解禁された劇中の場面カットでは、ナポリとローマを行き来するある家族の姿が映し出されている。結婚し「一生添い遂げる」と誓い合い、子供をもうけたヴァンダ(アルバ・ロルヴァケル)とアルド(ルイジ・ロ・カーショ)。子供をもうけ平穏な日々を過ごしていたが、突然のアルドの浮気の告白でその生活は一転。この瞬間からヴァンダは時に激しくも、ゆっくりとそのバランスを崩してゆく…。
1980年代の市井の人々のリアルクローズな、さり気なく目を引く登場人物の衣装にも注目。ヴァンダ、娘のアンナ、アルドの愛人リディアの差し色の赤色は特に印象的だ。
衣装デザインを担当したマッシモ・カンティーニ・パリーニは、ジョー・ライト監督作『シラノ』(21)で本年度アカデミー賞衣装デザイン賞ノミネートが記憶に新しいが、『五日物語』『ドッグマン』『ほんとうのピノッキオ』とマッテオ・ガローネ監督と幾度となくタッグを組み、その他多くのイタリア映画の衣装を手掛けている。7月にクランクイン予定のアダム・ドライバーを主演に迎えたマイケル・マン監督によるエンツォ・フェラーリの伝記映画『Ferrari(原題)』にも抜擢され、国内のみならず活躍の場を広げている。
ダニエーレ・ルケッティ監督は「わたしが最も関心があるのは人間同士のつながりです。社会や政治的文脈を背負ったもの、もしくは私的なものに関わらず、人間関係を描くことで、単に“私たち”というだけではなく“現代に生きる私たち”を語ることができるはずです」と家族という最も身近な人間関係を描くことについて振り返る。
さまざまな表情をみせるヴァンダを中心に、徐々に変化してゆく家族の姿。不気味な崩壊とその先に待ち受けるものとは。夫婦の会話、親子の会話、ラジオから聴こえてくるモノローグに込められた、言葉のひとつひとつが絡まり合う、味わったことのない、強烈な余韻を放つ人間ドラマだ。
本作のムビチケ前売券(オンライン)は本日6月17日より販売開始。購入者特典として特製スマホ壁紙『靴ひものロンド』〈海外版ポスター〉が付く。
▼ムビチケオンライン『靴ひものロンド』
https://mvtk.jp/Film/077717
靴ひものロンド
2022年9月9日(金)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
STORY
1980年初頭のナポリ。ラジオ朗読のホストを務めるアルドと妻ヴァンダ、アンナとサンドロの二人の子供たちの平穏な暮らしは、夫の浮気で終わりを告げた。家族の元を去ったアルドは、定期的に子供たちに会いに来るがヴァンダはすべてが気にいらない。次第にヴァンダの精神状態は不安定になり、その行動もエスカレートしていく。衝突ばかりの両親の狭間でアンナとサンドロは母に寄り添うのだった。混沌とした数年を経て、家族は些細なきっかけでふたたび共に暮らし始めるが…。月日は流れ、冷え切った関係のまま老齢を迎えた夫婦は夏のバカンスへ。1週間後に自宅へ戻ると家はひどく荒らされ、飼い猫は失踪していた―。
監督・脚本・編集:ダニエーレ・ルケッティ『(ワン・モア・ライフ!』『ローマ法王になる日まで』)
原作:ドメニコ・スタルノーネ「靴ひも」(関口英子訳、新潮クレスト・ブックス)
脚本:ドメニコ・スタルノーネ、フランチェスコ・ピッコロ
出演:アルバ・ロルヴァケル、ルイジ・ロ・カーショ、ラウラ・モランテ、シルヴィオ・オルランド
2020年/イタリア/イタリア語/100分/カラー/シネマスコープ/原題Lacci 英題:The Ties/字幕:関口英子/配給:樂舎/後援:イタリア大使館/特別協力:イタリア文化会館
© Photo Gianni Fiorito/Design Benjamin Seznec /TROIKA ©2020 IBC Movie
公式サイト kutsuhimonorondo.jp
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