生き返った最愛の息子は生前とは明らかに何かが違う…北欧メランコリック・ホラー『アンデッド／愛しき者の不在』本編映像解禁

北欧メランコリック・ホラー『アンデッド／愛しき者の不在』が2025年1月17日（金）より全国公開。このたび、死んだはずの最愛の息子と対面する母親のエモーショナルなシーンの本編映像とメイキング画像が解禁された。

本作で主演を務めるレナーテ・レインスヴェが演じるのは、幼い息子を亡くし、生きる希望を見失ってしまった若きシングルマザーのアナ。自身の父親と二人っきりの生活は覇気も、会話もなく、殻に閉じこもるように黙々と調理場で働くだけの毎日を過ごしている。ところが、鳥たちが騒ぎ出し、街灯や電気系統の異常が発生した夜、父が死んだはずのアナの息子を家に連れて帰ってくる。息子は息を吹き返したかのように見えて、生前とは明らかに何かが違っているのだった…。

今回解禁となった本編映像は、仕事場から帰宅したアナが部屋に入ると、埋葬したはずの息子がソファーに横たわり、微かに息をしているシーン。最愛の息子との再会に喜びの涙を流すも、母である自分に視線を向けることもなく、全く反応しない姿に隠しきれない怯えと不安の表情を隠しきれずにいる。

この場面が映画の中で鍵となるシーンだと語るヴィスタンダル監督は、「ここで全てが起きる瞬間なんです。アナは息子を見て、息子だと認識して気持ちも動きますが、『これは自分の息子ではない、ただの肉体だ』と感じているんです。おじいちゃんに比べて彼女自身は蘇った息子に対して距離があるんですね」と、語る。

そんな重要なシーンに挑むレナーテは、撮影前にひとつだけ監督にリクエストを出したそう。それは、撮影の時に初めて、蘇った息子と対面させてほしい、それを撮影しておいてほしいということ。ヴィスタンダル監督は当時を振り返り、「レナーテが最初に蘇った息子を見たときに、どんな演技、リアクションをするのかはわからなかったのですが、映画ではそのやり方で撮った最初のテイクを使っています。今回、内側で感情が動いているような抑えた演技をしてもらうのが演出の方向性だったので、内面でいろいろな感情がせめぎ合う様子を感じさせながらも、距離があるような素晴らしい演技をしてくれました」と、レナーテの演技を絶賛している。

ホラー映画ながらも、日常生活に入り込んできた超自然現象に対する母親の複雑な心情を切なく描く本作は、レーティングもG指定となっている。本作の前売ムビチケカードは北米・英国の配給会社NEON制作のスタイリッシュなデザインで、11月22日より劇場窓口他にて発売開始。

『アンデッド／愛しき者の不在』は2025年1月17日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿ピカデリーほか公開。