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アメリカの製作・配給スタジオ「A24」により、昨年北米公開され、話題となった『終わりの鳥』が4月4日(金)より全国公開。このたび、初解禁となる場面写真や死を告げる鳥「デス」をモチーフにした日本限定のアザービジュアル5種が作成された。あわせて、一足先に本作を鑑賞した映画ライター、評論家や著名人からのコメントも到着した。

「そうか、死と会話し、正面から対峙すると、生きること、見送ることの解像度まで上がるのか」

地球を周回して生きものの“終わり”を告げる鳥「デス」と、その鳥と寄り添う病を抱える少女。かたや一心不乱に鳥と闘う少女の母親。世にも奇妙な「デス」と突如対峙することによって、母娘ふたりは間もなく訪れるであろう別れを次第に受け止めてゆく。そのプロセスを風変わりな表現を用いて、驚きとユーモアと涙で満たした映画『終わりの鳥』がアイス・キューブの名曲「It Was a Good Day」に乗って、いよいよ日本に“飛来”する。

このたび新たに公開されたのは日本限定のアザービジュアル。コンゴウインコをメインに据えて複合的に創出された“死”を象徴する鳥「デス」がてっぺんから逆さまにデザインされた印象的な日本版ポスターに続き、新たな場面写真やさまざまな「デス」を捉えたカラフルな仕上がりとなっている。

チューズデーが見上げる先に赤い翼を大きく広げた「デス」。死にゆく者の声がいつも頭に響いていた「デス」を鎮めたチューズデーに心情を吐露する様子や、ロンドンの街並みの上空に現れた「デス」が「やらねば、やらねば、やらねば」と自分のミッションを遂行しようと目を光らせている姿、また、ゾラとチューズデーが微笑みながらソファで一緒に雑誌を読んでいる2ショットには「ママは大丈夫だって約束して」「――約束する」といずれ訪れるであろう永遠の別れに、娘である少女のほうが母親を案じているという、切実な願いが滲んでいる。

あわせて、映画評論家、ライターなど著名人16名からのコメントも到着した。フリーアナウンサー・俳優の宇垣美里は、「突如現れた極彩色の羽を持つ“死"を前に母娘がみせる反応は、そのままにそれぞれの死との向き合い方、あるいは目の逸らし方を浮かび上がらせる。そうか、死と会話し、正面から対峙すると、生きること、見送ることの解像度まで上がるのか」と本作からの気付きを、タレントのでか美ちゃんは「親子愛と命の儚さと尊さと、不思議な鳥。箇条書きにしてしまうとほっこり確定演出の要素しかないが、A24 が手掛けるとこうも予想不可能な展開になるのかと脱帽。強烈な愛情を強烈に描いていて、もはや笑える!と思ってたはずが……なぜか最後は涙を流してました」と驚きとユーモアが別れという悲しみを包み込み、心をあたためてくれると称賛の声が上がっている。コメント全文・一覧は以下のとおり。

オピニオン16名コメント全文 ※敬称略・順不同

突如現れた極彩色の羽を持つ"死"を前に母娘がみせる反応は、
そのままにそれぞれの死との向き合い方、あるいは目の逸らし方を浮かび上がらせる。
そうか、死と会話し、正面から対峙すると、
生きること、見送ることの解像度まで上がるのか。
――宇垣美里(フリーアナウンサー・俳優)

親子愛と命の儚さと尊さと、不思議な鳥。
箇条書きにしてしまうとほっこり確定演出の要素しかないが、
A24が手掛けるとこうも予想不可能な展開になるのかと脱帽。
強烈な愛情を強烈に描いていて、もはや笑える!と思ってたはずが……
なぜか最後は涙を流してました。
――でか美ちゃん(タレント)

ユーモアによって芽生える、チューズデーと鳥〈デス〉の友情が好きだった。
病に苦しむチューズデーから目を逸らし、
どうしても向き合うことができなかった母親の、哀しき抵抗と心の成長譚としても胸を打つ。
「苦しみのない日はいいもんだ」
―――豊田エリー(俳優)

一生モノの凄いヴィジョンを見せてもらった。
現在進行形の“死”が妙に人懐っこいクリーチャーで可視化される。
赤い鳥がやってきた時の心構えが結構本気で出来たかもしれない。
―――森 直人(映画評論家)

一度観てしまったらもう頭から離れない。
いつやって来る?怖いけれど親しくなりたい。
奇抜な発想で繰り広げられる摩訶不思議な死生観は
いつか子どもにも観て欲しいと願った。
そして私は笑っていたのに気付けば泣いていた。
―――伊藤さとり(映画パーソナリティ・映画評論家)

奇想天外だけど美しい。不気味だけど優しい。悲しいのに可笑しい。
壮大なのにとても身近で心に刺さる。死を告げる鳥と親子の葛藤が、生死を巡る旅路へと繋がる。
これは全ての生き物のそばにいる“死”を考え、受け入れるまでの物語だ。
―――ビニールタッキー(映画宣伝ウォッチャー)

題材は深刻なのに、いくつかの場面では笑いを誘うユニークな映像世界に驚きながら、 終盤は涙腺崩壊。
それでも不思議と恐れや不安をかき立てるのではなく、
死にゆく者と残される者の双方にとってある種の救いがあるように感じられて、
あたたかいものが心に湧き上がってくる。私にとってこの春一番の癒し映画です。
―――今 祥枝(ライター・編集者)

世の摂理であろうと死には慣れない。
目を背けたくなるし、逃れたくもなるし、何度でも打ちのめされる。
そんな死に対する恐怖や悲しみや怒りを、同時に浮かび上がる愛と生の喜びを、
洞察に富んだユニークな視点で見つめる優しい挽歌。
ICE CUBEのクラシック「It Was a Good Day」がこれほど感動的に鳴り響くとは。
―――ISO(ライター)

母と娘とファンキーな怪鳥。まさかの展開、その大胆な話術に目をみはり魅せられる。
死にゆく者と遺される者、視点や関係性がひっくり返りながら紡がれる物語は、
悲しみの果てで掌に残った“命”、その真理と力で絶望から引き上げる。
呼吸を吹き返すようにほのかに差す希望、その感触、痛くも忘れ難い!
―――折田千鶴子(映画ライター)

プロセスは違えど、死は誰にでも平等に訪れるもの。
変幻自在でほぼ概念のキャラ・インコは、手塚治虫の『火の鳥』のように、
死は喪失や無ではないこと、誰もが完全ではないことを教えてくれる。
―――よしひろまさみち(映画ライター)

親子の別れ、命の最後の瞬間。
これまでも数多く描かれてきたテーマを驚きにみちた表現で誰も観たことのない世界に変えてしまう。
秀作を生み出す A24 が実現させてきた終わりなきチャレンジ精神はこの映画にも脈々と受け継がれていた。

死を告げる不思議な鳥。
創造的な生き物を目の前にしてもこの物語がリアルだったのは痛みの表現がとても切実で現実的だったから。
母娘の何気ない会話がじんわりと沁みていく。

娘を失いたくないあまりに奇天烈な行動をとる母親、
現実とファンタジーの狭間で揺れながらも
私も彼女と同じことをするだろうと心を重ねてしまう時間だった。
―――東 紗友美(映画ソムリエ)

娘を失う恐怖に取り乱し、世界が終わるかのように暴走しながらも、
娘に寄り添おうとする母親の愛情と想いが痛いほど胸に迫る。
ラスト、<デス>がそんな母親に向けた言葉も、喪失の先の希望を感じさせてグッとくる。
“死”を通して、“生”と“愛”を浮かび上がらせる、切なくも美しい作品だ。
―――杉嶋未来(ライター)

否応なしに訪れる死と、人はどう向き合えばいいのか?
苦しい日々を乗り越えるために、人はどう生きていくべきなのか?
一見、奇妙で型破りな作品に見えるが、ここにはその真摯な問いかけと、真摯な探求がある。
―――門間雄介(ライター・編集者)

「死」に対する狼狽、葛藤、恐れといった感情を
大胆でユニークに視覚化したダーク・コメディドラマ。
死をネガティブなものとして捉えず、
死との関係性を築くことにフォーカスする。
ジャンル風の独創的な作風でありながら、
心に深く突き刺さる。
―――立田敦子(映画ジャーナリスト)

人間の“死”を容赦なく描くことで、相対的に宇宙、自然、生命の神秘にコネクトしてみせる驚愕展開…
と同時に小さな人間による日々の営みも同じスケールでその尊さを説く離れ業…
死を中心として血と暴力と苦痛が渦巻く社会を優しく包み込む“勇気”を大いに鼓舞する超怪作!
―――末廣末蔵(ジャンル映画大好きツイッタラー)

泣かせにかかってくる難病ものが苦手だ。作り手本位な搾取のにおいが強いから。
本作は違った。神話性の中に喪失と救済――相反する死の真実の姿を現出させた。
母の破滅的な行動も、娘の動かぬ心情も。全てに当事者性が溢れ、心の芯に響く。
―――SYO(物書き)

作品情報

終わりの鳥
2025年4月4日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開

監督・脚本:ダイナ・O・プスィッチ(初長編監督作品)
出演:ジュリア・ルイス=ドレイファス(「VEEP/ヴィープ」)、ローラ・ペティクルー(『恋人はアンバー』)
原題:TUESDAY/2024年/英=米/110分/シネマスコープ/5.1ch/字幕翻訳:佐藤恵子
配給:ハピネットファントム・スタジオ
映倫区分:G

©DEATH ON A TUESDAYLLC/THE BRITISH FILM INSTITUTE/BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2024

公式サイト happinet-phantom.com/tuesday

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