フェンシング代表として活躍した異色の経歴をもつ俊英ネリシア・ロウが監督・脚本を手がけたフェンシングを題材とした破滅的心理スリラー『ピアス 刺心』が本日12月5日(金)より公開中。このたび、主演のツァオ・ヨウニンのデビュー作『KANO 1931海の向こうの甲子園』で共演した俳優・永瀬正敏、作家・東山彰良、歌手・一青窈、タレントで映画コメンテーターの加藤るみら各界著名人のコメントと、漫画家のビリー・バリバリー、イラストレーター・砂糖みかく、日本画家でイラストレーターの佐久間友香から愛と欺瞞が交錯する兄弟のイメージイラストが到着した。

フェンシングの試合中に対戦相手を刺殺し、少年刑務所から 7 年ぶりに出所した兄ジーハンと、疎遠になっていた弟ジージエが再会する。「事故だ」という兄の言葉を信じて、ジーハンを警戒する母の目を盗み、兄からフェンシングの指導を受ける。ジージエ自身も気づかなかった友人への甘酸っぱい想いを後押ししてもらい、ふたりは兄弟の時間を取り戻していく。しかし、幼き日の溺れた記憶がよぎる。あの時、なぜ兄はすぐに手を差し伸べなかったのか。「僕が死ねばいいと思ってた?」疑念が深まるなか、悪夢のような事件が起こる。
本作にコメントを寄せたのは総勢11名。主演のツァオ・ヨウニンのデビュー作『KANO 1931海の向こうの甲子園』で共演した俳優の永瀬正敏は「クライマックスのあのシーン 思わず僕は息を呑んだ 主人公2人の表情が今でも忘れられない」、台湾出身の作家の東山彰良は「ゆらめきに満ちた作品だ。母親と息子、兄と弟、真実と解釈。幾層にも折り重なったそんなゆらめきが、残酷な水のゆらめきに溶けてゆく。」、日本人の母と台湾人の父をもつ歌手の一青窈は「この映画は肉親だからこそ悩む血の繋がりの尊さと儚さを教えてくれる」、タレント・映画コメンテーターの加藤るみは「シンプルに、やられた! 見事に作り込まれた画の美しさ。」、映画ライターのよしひろまさみちは「冷たく湿った美しい映像でヒリヒリ描かれた、兄弟愛の物語。」、映画・音楽評論家の村尾泰郎は「緻密で、優美で、エモーショナル。映画自体がフェンシングの動きのようだ。」、映画批評家の児玉美月は「ネリシア・ロウ監督自身の自閉症の兄との経験が地下水脈に流れる寓話的な物語のなかで、少年同士の淡く瑞々しい恋と兄弟によるサスペンスフルな愛憎劇が綿密に絡み合う。」、 ライターのISOは「<刺心>という題名通り、この鮮烈なラストはしばらく心に深く刺さって抜けそうにない。」とそれぞれの想いを寄せている。コメント全文・一覧は記事下にて。
また、描き下ろしイメージイラストでは、『FANGS』を連載しBL誌で活躍する漫画家のビリー・バリバリーが「『信じてくれ』と訴える兄の瞳を『信じさせてくれ』と縋るように何度も見詰める弟が探したのは、真実か、願いか。2人で成立させた命懸けの駆け引きは、歪で特別なふたつの傷を残す。心を刺したらどんなに純真な色がするだろうか?真っ直ぐで真紅、そんなイメージで絵を彩らせて頂きました。」、美しい少年を描き個展も人気のイラストレーター・砂糖みかくは「主人公の繊細な心情の移り変わりに目が離せない。究極の兄弟愛の一つの形。」、日本画の技法を基にした繊細な筆致が魅力の日本画家でイラストレーターの佐久間友香は「救いを求めるような張り詰めた眼差しは唯一無二の迫力を持ち、観る者を否応なく惹き込む。ここまで『描きたい』という衝動を掻き立てる俳優に出会ったのは、初めての経験であった。」と各々の想いを込めて、純粋無垢な弟と魅惑的な兄、愛と欺瞞が交錯する兄弟が描かれている。
著名人コメント全文 ※順不同
マスクの奥が真実か
それとも素顔のままが真実なのか
"疑心暗鬼"と言う心をカバーした仮面に
何度も折れた剣が突き刺さりながら進んでいく物語に
時間を忘れ、すっかり没頭していた
そしてクライマックスのあのシーン
思わず僕は息を呑んだ
主人公2人の表情が今でも忘れられない
しかし、あらためてヨウニンはすっかりスクリーンの中の住人になったんだなぁと、個人的に嬉しくなった
『ヨウニン、これからも"マルシェ!マルシェ!"だ』
永瀬正敏(俳優)
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ゆらめきに満ちた作品だ。母親と息子、兄と弟、真実と解釈。
幾層にも折り重なったそんなゆらめきが、残酷な水のゆらめきに
溶けてゆく。
東山彰良(作家)
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世界中が私を疑ったとき
誰が私を信じてくれるだろう
胸の内を明かしたときに
それでもそばに立ってくれる人は
誰なのだろう
希望とは
大人になっても
子供の頃に創り上げた
自分だけの幻想と城を抱き続けることかもしれない。
それでも
真実は揺るがず
心は揺れ動き
愛のもろさを知りながら
痛みと共に生きるしかない。
この映画は肉親だからこそ悩む
血の繋がりの尊さと儚さを教えてくれる。
一青窈(歌手)
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シンプルに、やられた!
見事に作り込まれた画の美しさ。
ぎこちなさを保ちながら、確かな繋がりを探る兄弟の視線がそれぞれどこを向いているのか?
最後の最後まで存分に翻弄され、息を呑む、強烈な映画体験だった。
加藤るみ(タレント/映画コメンテーター)
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母と社会の抑圧を感じながら薄氷を歩む兄弟。
冷たく湿った美しい映像でヒリヒリ描かれた、兄弟愛の物語。
そして、当たり前に描かれるジージエのセクシュアリティと初恋に、台湾の今を感じる。
よしひろまさみち(映画ライター)
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緻密で、優美で、エモーショナル。映画自体がフェンシングの動きのようだ。
エドワード・ヤン、ガス・ヴァン・サント、デヴィッド・リンチ、いろんな名前が頭に浮かんだけれど、この感性はオリジナル。ナイトクラブで歌われるニール・セダカをはじめ音楽の使い方や音響にもこだわりを感じさせて、台湾映画界にネリシア・ロウという新たな才能が誕生したことを告げる鮮烈なデビュー作。
村尾泰郎(映画/音楽評論家)
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ネリシア・ロウ監督自身の自閉症の兄との経験が地下水脈に流れる寓話的な物語のなかで、
少年同士の淡く瑞々しい恋と兄弟によるサスペンスフルな愛憎劇が綿密に絡み合う。
そこにある容赦のない残酷と痛みが持つ生々しさは、まさに心を深く突き刺してくる鋭さを放っている。
児玉美月(映画批評家)
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しなる剣と剣が善と悪、真実と嘘、愛と欺瞞とともにせめぎ合う。
もしかすると彼らのエゴイスティックな激情こそが最も純粋な愛なのだろうか。
<刺心>という題名通り、この鮮烈なラストはしばらく心に深く刺さって抜けそうにない。
ISO(ライター)
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「信じてくれ」と訴える兄の瞳を「信じさせてくれ」と縋るように何度も見詰める弟が探したのは、真実か、願いか。2人で成立させた命懸けの駆け引きは、歪で特別なふたつの傷を残す。
心を刺したらどんなに純真な色がするだろうか?
真っ直ぐで真紅、そんなイメージで絵を彩らせて頂きました。
ビリー・バリバリー(漫画家)
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兄弟、息子、そして恋人へ――捨て身の無償の愛が向けられる瞬間に、胸の内に深い痛みが走る。自己犠牲を伴う強い情念は、崇高な美を湛えながら、同時にひどく残酷でもある。
その複雑な感情の揺らぎを、ジージエは張り詰めた表情の中に見事に刻み込んでいた。救いを求めるような張り詰めた眼差しは唯一無二の迫力を持ち、観る者を否応なく惹き込む。ここまで「描きたい」という衝動を掻き立てる俳優に出会ったのは、初めての経験であった。

佐久間友香(日本画家/イラストレーター)
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主人公の繊細な心情の移り変わりに目が離せない。
究極の兄弟愛の一つの形。
砂糖みかく(イラストレーター)
まとめ(注目ポイント)
- 破滅的心理スリラー『ピアス 刺心』が本日12月5日(金)より公開中。
- 永瀬正敏、東山彰良、一青窈、加藤るみら総勢11名が本作に絶賛コメントを寄せた。
- 永瀬正敏は本作主演のツァオ・ヨウニンと『KANO 1931海の向こうの甲子園』で共演。
- 漫画家ビリー・バリバリーらが、愛と欺瞞が交錯する兄弟のイメージイラストを寄稿。
- フェンシングの試合中の刺殺事件から7年ぶりに出所した兄と弟の再会が描かれる。
ピアス 刺心
2025年12月5日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
出演:リウ・シウフー(劉修甫)、ツァオ・ヨウニン(曹佑寧)、ディン・ニン(丁寧)
監督・脚本:ネリシア・ロウ(劉慧伶) プロデューサー:サム・ウェイシ・チュア、ジェレミー・チュア、パトリック・マオ・フアン、イザベラ・イゲル、ジョン・M・ロウ 共同プロデューサー:エブリル・クオ、シュー・グオルン、アンジェイ・ルツャネク エグゼクティブ・プロデューサー:ジョン・M・ロウ、ダニエル・ヤング、ジェニファー・ジャオ、リン・ティエングゥイ アソシエイト・プロデューサー:エリック・メンデルソン 撮影監督:ミハウ・ディメク 編集:ネリシア・ロウ、エリック・メンデルソン プロダクション・デザイナー:マーカス・チェン、シュ・グゥイティン 衣装:リー・ルオシュン 作曲:ピョートル・クレク サウンド・デザイナー:ドゥ・ドゥーチー、ウー・シュウヤオ
原題:刺心切骨 英題:Pierce 字幕翻訳:中沢志乃 後援:駐日シンガポール共和国大使館、台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター 配給:インターフィルム
2024年/シンガポール、台湾、ポーランド/106分/中国語/1.66:1 ビスタ/5.1ch/DCP
© Potocol_Flash Forward Entertainment_Harine Films_Elysiüm Ciné
公式サイト https://pierce-movie.jp
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