天才ピアニスト、キース・ジャレットの伝説のライヴ「ザ・ケルン・コンサート」開催の舞台裏を、当時18歳だった女性プロモーターを主人公にして描いた音楽青春映画『1975年のケルン・コンサート』が4月10日(金)より全国順次公開。このたび、ヴェラ・ブランデスとロニー・スコットの出会いのシーンの本編映像が解禁された。あわせてジャズ・ピアニストの山中千尋ら著名人からコメントが到着した。
1975年1月24日にドイツ・ケルン歌劇場で天才ピアニスト、キース・ジャレットがソロでピアノの即興演奏を行った「ザ・ケルン・コンサート」が開催された。のちに同名タイトルでライヴアルバムがリリースされると400万枚以上のセールスを上げ、世界で最も売れたジャズ・ソロ・アルバムとして知られる大名盤となる。だが、その伝説的ライヴは、実は開幕直前まで予期せぬトラブルの連続で中止寸前。しかし18歳の女性プロモーター、ヴェラ・ブランデスの機転と行動力、情熱で実現した、という知る人ぞ知るエピソードを史実に基づき映画化したのが本作だ。
今回解禁された本編映像は、ヴェラ・ブランデスがライヴのブッキングを始めるきっかけを作った、イギリスを代表するジャズ・ミュージシャン、ロニー・スコットとの出会いのシーン。1973年、まだ16歳だったヴェラは、親に内緒で親友のイザとともに、夜な夜なライブハウスに繰り出していた。その日はサックス奏者のロニー・スコットのライヴを聴きに来た二人。ロニーの演奏を聴き、「面白い人」と言うイザに、ヴェラは「そうでもない」と返しつつ、彼に話しかけに行く…。本作の主人公のモデルとなったヴェラ・ブランデス本人は、当時のことを回想し「ロニー・スコットのとても軽やかでクリエイティビティに満ちている様に魅了された」と語っている。

あわせて、著名人から絶賛コメントが到着。小説家の平野啓一郎は、「あの『名盤』が大好きな人も、実は嫌いな人も、これまで聴いたことがなかった人も、一つの歴史の追体験として、楽しめること請け合い!」と寄せ、ジャズ・ピアニストの山中千尋は「即興が奇跡を巻き起こす。観たあと、俄然元気になった!」と語った。

映画監督の呉美保は「 『思いっきり突っ走れ!』今を生きる若者の背中を力強く押してくれる映画だ。」とコメントし、著述家・プロデューサー・おしゃべりカルチャーモンスターの湯山玲子は「ニヒリズムに陥っていた天才の心の扉をぶっ飛ばした熱情に笑っちゃうほど感動。」と絶賛した。

ほかにドラマーの石若駿、音楽ジャーナリストの小川隆夫、Billboard JAPAN 編集長の高嶋直子、ジャズピアニストの若井優也、音楽評論家、プロデューサーの原雅明、パール兄弟のサエキけんぞう、映画評論家・ジャーナリストの大森さわこからもコメントが到着している。コメント一覧・全文は記事下にて。

さらに恵比寿BLUE NOTE PLACE にて、4月7日(火)と4月9日(木)の2夜に関連企画公演の実施が決定。名門ジャズクラブ、Blue Note Tokyoを運営するBLUE NOTE JAPANが新しいスタイルのライブレストランとして恵比寿ガーデンプレイスにオープンしたBLUE NOTE PLACE。名だたるジャズの巨匠にリスペクトを表し、オマージュを捧げる“Respect for Jazz Giants”というレギュラー企画で、2名のピアノの名手がKeith Jarrett の「ザ・ケルン・コンサート」を自身のスタイルで繰り広げる。
4月7日(火)は、『ザ・ケルン・コンサート』に挑み続ける新進気鋭のピアニスト山口ちなみによる「Respect for Jazz Giants -Music of Keith Jarrett “The Köln Concert” by Chinami Yamaguchi」(https://www.bluenoteplace.jp/live/chinami-yamaguchi-260407/ )。4月9日(木)は、映画『1975年のケルン・コンサート』公開前夜特別企画と銘打ち、自身のトリオや石若駿率いるAnswer to Rememberで活躍する実力派ピアニストの若井優也が、キース・ジャレットをフィーチャーした特別企画「Respect for Jazz Giants -Music of Keith Jarrett-Hosted by Yuya Wakai」(https://www.bluenoteplace.jp/live/respect-for-jazz-giants-260409/)で登場。どちらも公式サイトから予約受付中。
著名人コメント一覧(敬称略・順不同)
キース・ジャレットのあの穏やかな名盤ライヴ・アルバムの誕生に至る物語がここまで泥臭く、ドタバタしたものだったとは、にわかに信じ難いですが、これが実に面白い!人生は即興です!
ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
ジャズを知らなくても、キース・ジャレットを知らなくても楽しめる。
夢に向かう情熱が生み出した嘘のような真実。歴史の裏は面白い。
小川隆夫(音楽ジャーナリスト)
意外だった。
あのコンサートを実現したのが、こんな闇雲な若い情熱だったとは。
キースのあのヨーロッパ・ツアーが、こんな悲惨な状況だったとは。
……あの「名盤」が大好きな人も、実は嫌いな人も、これまで聴いたことがなかった人も、
一つの歴史の追体験として、楽しめること請け合い!
平野啓一郎(小説家)
キース好きな両親がケルン・コンサートを家でよく流していた。
あの名盤の裏側って本当にこんなことが起きてた!?観ていると、自分の中にある心のキース像と共に、当時の舞台裏キースジャレットの姿はこうだったかも!?と、わくわくします。鑑賞後はやっぱりアルバムを聴きました。普段ライブ盤を聴く時に奏者が演奏する姿を脳内で再生させる楽しみがありますが、ライブの始まる過程がフォーカスされた本作品を見たあとに、実際のライブ盤を聴くことで、曲が終わった後のオーディエンスの拍手の姿までも想像できて胸が熱くなりました。ぜひ観てみて聴いてみて!
石若駿(ドラマー)
喜び、痛み、さまざまな人間模様が交差するなか、伝説の一夜の音楽は地上へ舞い降りてきた。
即興が奇跡を巻き起こす。観たあと、俄然元気になった!
山中千尋(ジャズ・ピアニスト)
ジャズの本質は即興。その精神を体現したのは、18歳の女性プロモーターでした。
トラブルだらけの夜をアドリブで乗り越え、歴史的コンサートを実現させた姿は、まさにジャズのように自由で力強い。
特に最後のシーンが素敵です。
高嶋直子(Billboard JAPAN 編集長)
ヴェラの情熱が実現したコンサートですが、ジャズピアニストの私には、やはりキースの様々な言動や行動が印象的でした。
自然の音に耳を澄ます場面、開演直前に演奏を拒む姿、完全なる即興演奏を生み出す苦悩と奇跡に、強く引き込まれる作品でした。
若井優也(ジャズピアニスト)
もしジャズに高尚なイメージを抱いているのなら、この映画を観てみるべきだ。
破天荒で無防備で、でも美しいことを実現できる可能性を秘めたユース・カルチャーの有り様が描かれているからだ。
それは、キース・ジャレットが遺した音楽の一部になった。
原雅明(音楽評論家、プロデューサー)
即興ライブの真実!なぜキース・ジャレットが人を感動させるのか?それはAIには絶対できない挑戦を全ての瞬間に行っているから、と分かった。
音楽が好きなら、ロックだろうがクラシック・ファンだろうが必ず満足する、若さと音楽への情熱が充満する傑作!
サエキけんぞう(パール兄弟)
ケルンコンサートは、音楽好きならば必ず心の中に居場所のある名演奏だが、
そんな奇跡のインプロ(即興)の動機になったのは、中止かも?! という事態を行動と情熱で開け放った少女プロモーターの存在だった!
ニヒリズムに陥っていた天才の心の扉をぶっ飛ばした熱情に笑っちゃうほど感動。
湯山玲子(著述家、プロデューサー、おしゃべりカルチャーモンスター)
人生は誰かに決められるものではなく、
自分の選択と行動次第なのだ。
たとえ今は将来の目標が見えていなくても、
目の前のことに向き合い続けていれば、
やがて道は開けていく。
「思いっきり突っ走れ!」
今を生きる若者の背中を力強く押してくれる映画だ。
呉美保(映画監督)
18歳の音楽プロモーター、ヴェラ。憧れのキース・ジャレットの演奏会の実現のため、ケルンの街をかけぬける。
1970年代らしい無秩序な夢のかたち。既成のルールを超えていく女性のエネルギーにぐっと引きこまれる。
大森さわこ(映画評論家・ジャーナリスト)
1975年のケルン・コンサート
2026年4月10日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
監督:イド・フルーク 製作:ソル・ボンディ エクゼクティブ・プロデューサー:オーレン・ムーヴァーマン
出演:マラ・エムデ、ジョン・マガロ、マイケル・チャーナス、アレクサンダー・シェアー
2025年/ドイツ、ポーランド、ベルギー/ドイツ語・英語/116分/カラー/1:85:1/5.1ch 原題:KÖLN 75
字幕翻訳:石田泰子 字幕監修:ピーター・バラカン 配給:ザジフィルムズ
© Wolfgang Ennenbach / One Two Films




