ⓘ当サイトにはプロモーション(広告)が含まれています

9回目の開催となる「なら国際映画祭2026」が9月19日(土)から9月23日(水・祝)までの5日間にわたり開催される。映画祭の核となる「インターナショナルコンペティション」と、世界の学生映像作家を対象とした「NARA-wave学生映画コンペティション」は、世界81カ国から、両部門合わせて1,438作品が寄せられ、その中から奈良のスクリーンで上映される作品が決定した。さらに、未来の映画界を担う新たな才能を審査する、国際色豊かな審査員も決定した。

インターナショナルコンペティションには、世界81カ国から279作品が応募。その中から、カンボジア、カーボベルデ、台湾、カザフスタン、スロベニア、中国など、多様な文化や社会を背景に生まれた8作品が選出された。

一方、NARA-wave学生映画コンペティションには、世界74カ国から1,159作品が集結。その狭き門を突破した10作品が上映される。

インターナショナルコンペティションの審査委員長を務めるのは、『007/慰めの報酬』(2008年)で世界的な注目を集め、テレンス・マリック監督『トゥ・ザ・ワンダー』(2012年)、テリー・ギリアム監督『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』(2018年)、マーベル『ブラック・ウィドウ』(2021年)など、大作からアートハウス作品まで幅広く活躍してきたフランス・ウクライナ人俳優のオルガ・キュリレンコ

オルガ・キュリレンコ

審査委員長就任にあたり、「なら国際映画祭 インターナショナルコンペティション部門の審査委員長を務められますことを、大変光栄に思います。映画界の新たな、たくましい才能と創造性に出会えること、そして情熱と独創性、そして確かなビジョンによって物語の未来を切り拓いていく映画監督たちを称えられることを、心から楽しみにしています」と、世界から集まる新たな才能との出会いへの期待を寄せている。

審査員には、2010年よりサンダンス映画祭の長編・短編映画部門でシニア・プログラマーを務め、世界各地で新進気鋭の映画作家を発掘してきたハイディ・ツウィッカー、そして長編初監督作『Playground(原題:Un monde)』でカンヌ国際映画祭「ある視点」部門の国際映画批評家連盟賞を受賞し、2026年には同映画祭の長編部門審査員も務めたベルギーの映画監督ローラ・ワンデルが名を連ねる。

俳優、映画祭プログラマー、映画監督。それぞれ異なる立場から世界の映画を見つめてきた3人が、これから世界へ羽ばたこうとする新たな才能と奈良で出会う。

NARA-wave学生映画コンペティションの審査委員長には、映画、アート、ファッション、音楽などジャンルを横断し、クリエイティブディレクター、キュレーター、プロデューサーとして活躍するローラン・グナシア。審査員には、アート、ファッション、広告、映像など世界各国で幅広く活動するフォトグラファーであり映像監督のレスリー・キーが決定した。

「インターナショナルコンペティション」8作品

『ビカミング・ヒューマン』
英題:Becoming Human
監督:ポーレン・リー
製作国:カンボジア
2025年/99分
【ストーリー】 閉館した映画館の元・守護霊である少女。彼女は自らが生まれ変わる場所を目指し、目まぐるしく変化する街の景色を彷徨い歩く。しかし世界の残酷な現実に打ちのめされた彼女は、再び人間として生き直すのか、それとも居場所のない幽霊のまま漂い続けるのか、選択を迫られる。静けさとファンタジーが交差する、カンボジア発の詩的な物語。

『ハナミ』
英題:Hanami
監督:デニース・フェルナンデス
製作国:スイス、ポルトガル、カーボベルデ
2024年/96分
【ストーリー】 生後まもなく、原因不明の病に冒された母・ニアの失踪によって残されたナナ。彼女が高熱に倒れた際、治療のために連れて行かれた火山の麓で目にしたのは、夢と現実の狭間に浮かぶ奇妙な世界だった。それから月日が流れ、ティーンエイジャーとなったナナの前に、姿を消していた母が突如として現れる。アフリカ北西沖に浮かぶ島国・カーボベルデを舞台にした、美しく幻想的な作品。

『ダンス・ウィズ・レインボー』
英題:A Dance with Rainbows
監督:リー・イーシャン
製作国:台湾
2025年/115分
【ストーリー】 ボクシングに打ち込む傍ら、母の弁当店を手伝う20歳のリン。一見平穏に見えた家族だったが、父が新しい恋人を家に連れてきたことで、偽りの平穏は崩れ去る。現実から目を背けることを拒んだリンは、血と涙にまみれながら真正面から泥臭く立ち向かっていく。そして傷つきながらも真実と向き合ったとき、彼女は「嘘のない拳にこそ、本当の強さが宿るのだ」と確信する。

『マリカ』
英題:Malika
監督:ナタリア・ウヴァロワ
製作国:カザフスタン、モルドバ、アイルランド
2025年/94分
【ストーリー】 12歳のマリカにとって、母・ローザは世界そのものであり、親友であり、心の支えだった。しかし、母の再婚によって事態は一変する。イスラムの伝統に従い、マリカは実父の家へ移らなければならなくなったのだ。母と暮らし続けてその新しい結婚を壊してしまうのか、それとも母の幸せのために自分を犠牲にするべきか——。マリカは厳格なしきたりと、母との強い絆のはざまで葛藤を余儀なくされる。

『ファンタジー』
英題:Fantasy
監督:ククラ
製作国:スロベニア、北マケドニア
2025年/98分
【ストーリー】スロベニアに暮らすミフリイェ、シナ、ヤスナは親友同士。保守的な社会に縛られることなく、自分らしく生きる彼女たちの日常は、トランスジェンダー女性・ファンタジーとの出会いをきっかけに変化する。4人が共に歩み出すその旅路は、ジェンダーの境界、溢れる欲望、そして自身を見つめ直す、濃密な探求へとつながっていく。

『ショート・サマー』
英題:Short Summer
監督:ナスティア・コルキア
製作国:ドイツ、フランス、セルビア
2025年/101分
【ストーリー】 8歳のカティヤは、ロシアの農村で祖父母とともに夏を過ごしている。まるで時間が止まったかのような静けさのなか、大人たちは口を閉ざし、背景で繰り広げられる戦争が人々の生活を破滅させていく。そんななかでも、雲は空を流れ、子どもたちは大人になっていくのだった。

『1001フレーム』
英題:1001 Frames
監督:メルヌーシュ・アリア
製作国:イラン、アメリカ
2025年/87分
【ストーリー】 著名な監督のスタジオで、映画『千夜一夜物語』のシェヘラザード役を射止めようとオーディションに挑む女性キャストたち。しかし、監督の目的が単なるヒロイン選びにとどまらないことに、彼女たちは次第に気づき始める——。フィクションの設定に、ドキュメンタリーを入れ混ぜた、実験的かつ真に迫る作品。

『ウィンド・リコイルズ —風が吹き戻るとき—』
英題:The Wind Recoils
監督:シャオ・シャオ
製作国:中国
2026年/106分
【ストーリー】 過去のトラウマに苛まれ、精神の淵に立つ法医学者ウー・ドン。数年前に起きた双子の甥たちの謎の溺死事故——その記憶から逃れられぬまま、彼は一族の祠堂(しどう)の再建のため故郷を訪れる。霧に覆われた山深い村で、彼は自らの中に潜む底知れぬ不安と恐怖に対峙していく。
映画は『易経』の古くからの卦である「山」と「風」を織り込みながら、現実、夢、幻覚のはざまで、罪悪感やカルマと向き合いながら自分を取り戻していくウー・ドンの魂のルーツを辿る旅を描き出す。

NARA-wave学生映画コンペティション10作品

『ランニング・エランズ』
英題:Running Errands
監督:マックス・コラー
製作国:オーストリア、ドイツ
2025年/61分
所属:ウィーン美術アカデミー(Academy of Fine Arts Vienna)
【ストーリー】 広くて人影のない家で、たった一人で一日を過ごす、ある老女の姿をカメラは見つめる。彼女は日常のルーティンに従い、日々の生活を営むために必要な数え切れないほどの作業や、丁寧で反復的な動作をこなしていく。

『Recorded at the Hotel』
英題:Recorded at the Hotel
監督:笠原一輝
製作国:日本
2025年/20分
所属:日本大学芸術学部映画学科
【ストーリー】 休日を二人で過ごすはずだった恭子と大地。しかし恭子が仕事で遠方への出張となり、大地も同行することになる。そんな時間のなかで、二人は「二人でいること」の意味を考え始め、過去を振り返りながら今を彷徨っていく。

『グリーン・オーシャン』
英題:Green Ocean
監督:チォン・ヂァン
製作国:中国、アメリカ
2024年/20分
所属:New York Film Academy
【ストーリー】 17歳で結婚して以来、娘とともに中国の農村で質素ながらも幸せに暮らしてきたチンズ。そんな彼女に、心の奥底で望んでいた都会の大学へ進学するチャンスが訪れる。家族への責任と自分自身の夢。そのはざまで、自らの運命を左右する選択を迫られ、葛藤する。

『階段の下で』
英題:Under the Stairs
監督:小野遥香
製作国:フランス
2026年/15分
所属:École Nationale Supérieure d'Audiovisuel
【ストーリー】 実家に帰省したステフは、母と落ち着いて話す機会を探る。しかし母の関心は自分自身のことばかり。さらに姪の予期せぬ訪問が重なり、かろうじて保たれていた母との均衡が揺らぎ始める。二人の関係を見つめるなかで、ステフはやがて、ある決断へと向かっていく。

『ミスディレクション』
英題:Misdirection
監督:何英傑
製作国:日本
2025年/20分
所属:武蔵野美術大学
【ストーリー】
自身初の個展の開催を控えた若き画家・守屋みどりは、アメリカ人旅行者のアンドレと偶然出会う。有名人と勘違いされた彼女は、静かで説明のつかない直感に突き動かされるように公園へと向かう。そこでアンドレと再会した彼女は、彼が自分のためだけに披露してくれた手品を目にする。個展のパブリックビューイング(前夜祭)の日、アンドレが再び姿を現し、静まり返っていたギャラリーが、優しく息を吹き返し始める。

『さまよう』
英題:In Between
監督:萩原護
製作国:日本
2025年/16分
所属:日本大学芸術学部映画学科
【ストーリー】 男が当てもなく自転車を漕ぐ。時を同じくしてドキュメンタリー作品を制作する男女は、作品の方向性について議論を交わしている。友人たちとの会話、付き合い始めたばかりのカップルの男女、家族、鳥たち。それらの景色は男に憩いを与えていく。

『自由研究「マイファミリー」』
英題:Summer Project "My Family"
監督:岡本祐一郎
製作国:日本
2025年/30分
所属:映画美学校
【ストーリー】 葛西いずみは、学校の研究課題に取り組むため、両親の離婚以来、別居していた父・成田浩一のもとを訪れる。その課題とは、地球に住む娘からテレパシーでメッセージを受け取った宇宙人の父親が、妻と娘を探しに出かけるという物語だ。二人は協力して撮影を進めるうちに、次第に距離が縮まり、関係を修復し始める。

『「訳:it's okay to be quiet」』
英題:"transl. it's okay to be quiet"
監督:フィリップ・ヤクボフスキ
製作国:ポーランド
2025年/22分
所属:Lodz Film School
【ストーリー】 私の母は、キッチンのタイルに自分の考えを書き留めるのが好きだ。そのうちの一枚にはこう書かれている。「1ナノ秒=約30センチメートル。旅する光の速度を想像すると、心が落ち着くの」
視力を失いつつある映画監督の母親が、息子とその恋人のもとを訪れる。彼らは海辺で、ひとつの「区切り(結末)」を求めていた。手つかずの自然に慰めを見いだしながら、言葉に頼らない、新しいコミュニケーションの言語を紡ぎ出していく。そして、共に過ごす最後の瞬間を、光との別れの儀式へと変えていく。

『ヤクブ』
英題:Yakubu
監督:ココブ・ゲブレハウェリア・テスファイ
製作国:インド、エチオピア
2026年/19分
所属:サティヤジット・レイ映画・テレビ研究所(SRFTI)
【ストーリー】 ナイジェリアから移住してきた青年・ヤクブは、コルカタの長屋で、シングルマザーでセックスワーカーとして働くアドリジャの隣の部屋に暮らしている。ある夜、アドリジャから8歳の娘・アディティを預かってほしいと頼まれたヤクブは、アディティと街を彷徨い、魔法のような時間を過ごす。二人が戻ってきたとき、ヤクブとアドリジャの間の言葉にならない感情は、絆へと変化していく。

『null』
英題:null
監督:中村彰太郎
製作国:日本
2025年/78分
所属:大阪芸術大学
【ストーリー】 登山の途中、主人公は青いワンピースを着た一人の女性を見かける。ただすれ違っただけの他人。ただなにか惹かれてしまう。その後、ニュースでその女性の死を知る。名前も素性も知らないまま、偶然拾った彼女の遺品を手がかりに、主人公は彼女の痕跡を辿り始める。

開催情報

なら国際映画祭2026
2026年9月19日(土)~23日(水・祝)開催

開催場所:奈良市 奈良市ならまちセンター市民ホール/奈良公園バスターミナルレクチャーホール/東大寺総合文化センター金鐘ホール/春日大社 感謝・共生の館 等

実施内容:インターナショナルコンペティション/NARA-wave学生映画コンペティション/カンヌ国際映画祭招待作品上映/ベルリン映画祭スポットライトジェネレーション部門優秀作品上映/ショートショート フィルムフェスティバル & アジア優秀作品上映/NARAtive/NARAtiveJr作品上映/ユースシネマプロジェクト 等

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事