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ベネディクト・カンバーバッチ主演最新作『クーリエ:最高機密の運び屋』が、9月23日(木・祝)より全国公開。このたび、カンバーバッチがスパイの掟とミッション遂行のための秘訣を実地で学んでいくという“スパイ映画の醍醐味”が伝わる本編シーンが解禁された。また、本作に魅せられた各界の著名人から絶賛コメントが到着した。

「一つ約束してほしい。僕に万一のことがあったら、妻子の生活を保証すると」

キューバ危機の舞台裏で繰り広げられた知られざる実話を基に、核戦争回避のために命を懸けた男たちの葛藤と決断をスリリングに描いた、迫真のスパイ・サスペンスがついに日本上陸。主人公グレヴィル・ウィンを演じるのは英国映画界を代表する演技派ベネディクト・カンバーバッチ。本作では製作総指揮も務めた。ペンコフスキー役には『ブリッジ・オブ・スパイ』のメラーブ・ニニッゼ。相対する名優二人のケミストリーが、本作の大きな見どころ。監督は、舞台演出家として名高いドミニク・クック。抑制を利かせた演出で、スパイ映画ならではの味わいと平凡な男のスペクタクルを見事に描き切った。表向きは平凡なセールスマン、その裏の顔は、密命を帯びた「スパイ」。この男に任された極秘任務とは? 20世紀政治史の闇に葬られた米・ソ諜報戦の真相が今、明かされる!

米ソ冷戦下を背景に、CIA【アメリカ中央情報局】とMI6【英国秘密情報部】からスパイとしてリクルートされたイギリス人セールスマンのグレヴィル・ウィン(ベネディクト・カンバーバッチ)。新規顧客の開拓という名目でモスクワ入りしたウィンは、ソ連の高官の一人であるオレグ・ペンコフスキー(メラーブ・ニニッゼ)と接触を図る。このペンコフスキーこそ、世界平和のために愛する祖国ソ連を裏切り、命を懸けてアメリカにソ連の核爆弾情報を暴露した密告者であった。

今回解禁された映像で描かれるのは、ペンコフスキーの説得を受けたウィンがスパイとしてやむなくモスクワ往復を引き受け、運び屋としての活動を実行していく運命の分岐的場面。こわばった表情でモスクワ行きの機上の人となったウィンは、回想するかのようにペンコフスキーが語る“スパイの掟”を思い出す。

ペンコフスキーの口から語られるそれは、あまりにも衝撃的だ。「誰もがKGBだと思え。店員、ホテルの従業員、運転手、全員だ。捜査官ではなくても、タレコミ屋かもしれん。みんな監視し合っている」、「屋内では盗聴に警戒を。イギリス大使館は特にだ。誰が読唇術を使っているかわからない」、「ありふれたビジネスマンとしての存在を売り込め」。

その掟を守り、クーリエ(運び屋)としての任務を黙々とこなすウィン。しかしいくら素人といえども、そのミッションがいかに危険な行為なのかくらいは察しが付くというもの。ウィンは自らを運び屋役に抜擢したCIAとMI6のリクルーターに念を押す。「一つ約束してほしい。僕に万一のことがあったら、妻子の生活を保証すると」と…。

「イギリス」「スパイ」といえば、やはり世界中の映画ファンを魅了するスパイ映画の代名詞『007』シリーズが思い浮かぶ。かくいう英国人俳優のカンバーバッチも、そんなスパイものに憧れを抱いていた俳優の一人だった。「役者にとってスパイは興味深いごちそうだよ! 本性を隠して他人になりすます場面が必ずあって、しかもその転換が素早く突然だからね」と本作でのスパイ役に水を得た魚状態。念願のスパイ役を手にしたカンバーバッチ扮するウィンは、最後までスパイの掟を守り、自らの家族を、そして世界を救うことができるのか?

あわせて、本作に魅せられた各界の著名人から絶賛コメントが到着。 核の脅威に晒された世界を舞台にしたゲーム「メタルギア」シリーズの生みの親でありゲームクリエイターの小島秀夫や、ソ連と米英によって分割統治を受けた架空の戦後日本を舞台にした漫画「国境のエミーリャ」の作者・池田邦彦、その監修協力の津久田重吾。さらに、ロックミュージシャンの大槻ケンヂ、作家の森村誠一、軍事評論家の小泉悠、さらには作家・国際政治ジャーナリストの落合信彦など、多種多様なジャンルの著名人からコメントが寄せられた。

コメント一覧 ※五十音順・敬称略

東西分断、冷戦、鉄のカーテン、キューバ危機。ほんとうに世界が破滅するかもしれないという当時の緊迫感は、本で読んでもなかなかピンとこないのですが、この作品ではひりつくような恐怖として肌に感じられ…。いやあ、凄い映画です。
―池田邦彦(漫画家「国境のエミーリャ」)

キューバ危機の前、核戦争で人類は滅びるだろうとみんな何となく思っていた。でも、喉元過ぎると忘れてしまう。この映画を観て、あの時代のひりひりした感じを思い出してほしいと思う。
―内田樹(思想家)

静かに、だが確実に熱く高まって行く冷戦スパイ・サスペンス。歴史の勉強にもなりますね。
そしてベネディクト・カンバーバッチが体張ってる。
―大槻ケンヂ(ロックミュージシャン)

1962年10月のキューバ危機、アメリカの大学生であった私は当時の緊迫した空気を生に感じていた。学生達は真剣であり、泣き出す女子学生達もいた。史上最も危険な13日間であったことは事実である。良くぞケネディはフルシチョフとの交渉で回避ができたものだ。その回避に命を懸けた者達の映画であり、今後起こり得る米中戦争、日本の立ち位置を暗示させる貴重な映画だ!
―落合信彦(作家/国際政治ジャーナリスト)

どこで盗聴され、誰に監視されているかわからない――。いまや歴史の物語になった「冷戦」をスリリングに活写。かつて「ソ連」を現地で垣間見たことのある者として、あの社会独特のピリピリした緊張感を思い出した!
―黒井文太郎(軍事ジャーナリスト)

終始不穏な気配に支配されたスパイ映画として。人類の運命を担うことになった二人の男の物語として。そして彼らが愛した家族の物語として。本作の読み解き方は多様であろう。あなたならどう読むか、是非お試しあれ。
―小泉悠(軍事評論家/東京大学先端科学技術研究センター特任助教)

冷戦下を舞台にした諜報映画の傑作がまた生まれた。史実に基づいた作品であり、全盛期のスパイ小説の面白さに匹敵する。キューバ危機は僕が産まれる直前の事件だが、幼少期、米ソ間の核戦争勃発の危惧は日常的に感じていた。あの頃の恐怖と緊張が蘇る。
―小島秀夫(ゲームクリエイター)

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スパイの最大の武器は友情である。強い絆があるからこそ彼らは命をかける。それが祖国を裏切る行為であっても、家族を欺く行為であっても、いつか平和をもたらすと信じている。これはそんな男たちの映画だ。
―津久田重吾(小説家/「国境のエミーリャ」監修)

個人的に終始淡々としたこんなスパイ物語がいちばんしっくりきます。また1960年頃のロンドンがとても正確に描かれていて幼少期が甦ってきます。キューバ危機の舞台裏にある実話に基づく静かな緊張感が素晴らしいです。
―ピーター・バラカン(ブロードキャスター)

身震いするほど緊張感にあふれた怖い怖いスパイサスペンスだ。平凡なセールスマンがなけなしの勇気を振り絞って大国を相手にする姿はあまりに尊く、カンバーバッチとニニッゼの名演は見る者の魂を激しく揺さぶるだろう。
―深町秋生(ミステリ作家)

主人公二人の関係は相手のために生きて、苦しむことをいとわない深さにある。人間の条件についての物語となっている。彼らの根底にあるのは、人のために世界をより良い場所にしようとする心なのだ。
―森村誠一(作家)

東西冷戦の最中、家族と母国、そして世界を核戦争から救うために、極限の勇気を奮って行動することを選んだ二人の男。勝ち取られた成功と、その大きな代償。彼らの高潔な闘いの足跡を、われわれは忘れてはならない。
―山崎雅弘(戦史/紛争史研究家)

国家、機密、人情――これほど見事にディテールを描き切ったスパイ映画はまずお目にかかれない。この作品からは現代のスパイにも通じる諜報活動の「リアル」を体験できる。
ー山田敏弘(国際ジャーナリスト/研究者)

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作品情報

クーリエ:最高機密の運び屋
2021年9月23日(木・祝)、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

【STORY】
1962年10月、アメリカとソ連、両大国の対立は頂点に達し、「キューバ危機」が勃発した。世界中を震撼させたこの危機に際し、戦争回避に決定的な役割を果たしたのは、実在した英国人セールスマン、グレヴィル・ウィンだった。スパイの経験など一切ないにも関わらず、CIA(アメリカ中央情報局)とMI6(英国秘密情報部)の依頼を受けてモスクワに飛んだウィンは、国に背いたGRU(ソ連軍参謀本部情報総局)高官との接触を重ね、そこで得た機密情報を西側に運び続けるが―。

監督:ドミニク・クック
出演:ベネディクト・カンバーバッチ、メラーブ・ニニッゼ、レイチェル・ブロズナハン、ジェシー・バックリー
2021年|イギリス・アメリカ合作|英語・ロシア語|カラー|スコープサイズ|5.1ch|112分|原題:THE COURIER|G

配給:キノフィルムズ 提供:木下グループ

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公式サイト:https://www.courier-movie.jp

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