2018年に起きたタイ洞窟遭難事故の真実に迫る感動ドキュメンタリー『THE RESCUE 奇跡を起こした者たち』(2月11日公開)の本編映像が公開された。「まるでスパイ映画」のようだったという救出作戦の驚愕の舞台裏が語られる映像だ。また公開に先駆けて本作を鑑賞した著名人、専門家から推奨コメントが到着した。
本作は、『フリーソロ』(18)で2019年アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞したエリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィとジミー・チン両監督が、2018年に起きたタイ洞窟遭難事故について詳しい内容を明らかにしながら、洞窟探検のエキスパートたちの果敢な挑戦と功績を映し出した臨場感溢れるドキュメンタリー。2021年のトロント国際映画祭で最高賞にあたる観客賞を受賞し、昨年10月にアメリカで公開されるとたちまち話題を呼び、5館でのスタートから560館に広がる大ヒットとなった。
ダイバーたちにとっても危険と隣り合わせの状況で、様々な困難が降りかかる綱渡りのような救出劇を捉え、ドキュメンタリーでありながら息もつかせぬ緊張感が続き、エンターテイメントとしての面白さも兼ね備えている。今まで明かされなかった貴重な内部映像や関係者へのインタビューに加え、VFXを駆使して洞窟救助の全貌を3Dで描いたリアルな再現映像の撮影も行い、リアリティを追求。世界中から救助のために集まった民間ダイバーたちの人間性や勇気、団結力にスポットを当てたことで深い感動を呼ぶドキュメンタリーに仕上がっている。
このたび公開された本編映像は、報道陣へ退去要請が出されたことで作戦開始の噂が流れ、洞窟の周りに集まった少年たちの家族や関係者の不安そうな姿が映し出されるシーンから始まる。
遭難から16日が経ち、洞窟内の酸素減少や少年たちの体力低下が進む絶体絶命の状況。そこで洞窟ダイバー達が下した決断は、少年たちに麻酔を打って両手を縛り、眠らせた状態で潜水する作戦だった。ウェットスーツの上から少年たちに注射をする必要があるため、医師であり洞窟ダイバーのハリスが指揮を執り、注射の経験などない民間ダイバーたちにペットボトルを使って基本的な打ち方を指導する。
もし救出に失敗すれば世界各地から集まったダイバーたちは帰国が許されず、タイの法律により収監される可能性もあり、車で逃亡する計画がひそかに練られていたという。インタビューに答える彼らの表情からは、背負っていたプレッシャーの大きさがうかがえる。救助はどのように実行され、少年たちの救出は成功するのか。この後の展開が気になる映像となっている。
そんな本作に著名人や専門家からの推奨コメントが到着。映画ライターのよしひろまさみちは、当時日本でも大々的に報道された遭難事故の裏側が明かされる本作について「こんなにも困難な作戦だったのか、と驚き、そして胸を打つ」とコメント。
排水や土木の専門家などを現地へ派遣し、タイ政府関係者に効率的な排水方法を助言するなど救出作戦を支援した元JICAタイ事務所次長、現アフガニスタン事務所次長の三宅繁輝は「必要な手立てを打ちつつも、最後は自らのリスクを負い救援を成功させたダイバーや関係の皆様の勇気に敬意を表します」と、現地で救出作戦に貢献した関係者のひとりとしてコメントを寄せた。
その他にも、陸域観測技術衛星2号「だいち2号」の高解像度の地図画像に、等高線や洞窟のルート予想図を書き加え、救助用坑道や雨水流入口の探査等に活用できるようタイ政府へ無償で提供した宇宙航空研究開発機構(JAXA)バンコク駐在員事務所前所長の辻政信、アジアの教育・文化支援事業を行うシャンティ国際ボランティア会常務理事の秦辰也、洞窟探検家であり写真家の吉田勝次、海難事故や入水者の捜索、遺体の引き上げに従事してきた民間プロダイバーの苦闘を追ったノンフィクション作品「潜匠 遺体引き上げダイバーの見た光景」の著者で、ライターの矢田海里、同書のモデルとなったプロ潜水士の吉田浩文からのコメントが到着した(コメント全文・一覧はページ下部にて)。
また本作の公開を記念して、舞台となったタイブランドとのタイアップが複数決定した。Twitter感想投稿キャンペーンでは、食を通し、言葉の壁を越えてタイと日本の架け橋となり日本国内でも幅広くタイフードを展開するヤマモリ株式会社から最も人気の高い商品の一つ、「タイカレー グリーン(レトルトカレー)」、クリーンビューティとウェルネス、ライフスタイルを提案するタイのトップブランド、パンピューリから「ファムファタールフォートナイトヘンス キャンドル(260g)」をそれぞれ5名様に抽選でプレゼント。さらに、約30年エスニック料理業界をリードし続けるスパイスロードが展開する都内11のタイ料理店で、映画の半券を提示で対象ドリンクがサービスとなるキャンペーンが決定した。
【応募方法】
@rescue_movieをフォローし、「#レスキュー感想」をつけて映画の感想をツイート。
※本キャンペーンの応募にはTwitterアカウントが必要となります。
※当選者にはダイレクトメッセージでご連絡差し上げます。
本年度アカデミー賞受賞の呼び声も高い、話題のドキュメンタリー『THE RESCUE 奇跡を起こした者たち』は2月11日(金・祝)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
推奨コメント一覧(敬称略/順不同)
辻政信(JAXAバンコク駐在員事務所前所長)
救出には、洞窟の水を抜く、穴を掘る、ダイバーを送るの3つの方法が考えられた。JICAは現地にポンプ車を送り、JAXAは「だいち2号」で宇宙から岩の割れ目を探した。この映画はダイバーによる救出活動を中心に、優れた物語に仕上がっている。
三宅繁輝(元JICAタイ事務所次長、現アフガニスタン事務所次長)
事件当時私は現地にいましたが、一雨ごとに100万m3もの雨が洞窟内に降り注ぎ、濁流で30㎝先が見えない水中を5㎞進み、更に子供等を連れ帰るのは不可能ではないかと言われていました。
必要な手立てを打ちつつも、最後は自らのリスクを負い救援を成功させたダイバーや関係の皆様の勇気に敬意を表します。
秦辰也(シャンティ国際ボランティア会常務理事)
波乱の末、洞窟ダイバーたちが起こす奇跡に涙が止まらない。
世界中を巻き込んだ、空前絶後の人命救助ドキュメンタリーだ。
矢田海里(「潜匠 遺体引き上げダイバーの見た光景」著者、ライター)
不可能と思われた救出を可能にしたダイバーたちの執念の軌跡が細部まで描かれている。
善意と信念に満ちた17日間の奮闘に驚愕した。
吉田浩文(「潜匠」のモデル、潜水士、潜匠建設(株)代表取締役社長)
映像のクオリティーの素晴らしさに驚いた。
潜水救助作業中の水の流れやフェイスマスク越しからの表情が、厳しい条件下での捜索を物語っている。
このドキュメンタリー映画こそ民間ダイバーの発想力と技術力の高さを物語る最高作品だと思います。
吉田勝次(洞窟探検家、一般社団法人日本ケイビング連盟会長)
漆黒の闇に閉じ込められた子供たち。
救助するためのあらゆる手段が失敗に終わる中、ケイブダイバーの光だけが届いた。
よしひろまさみち(映画ライター)
あの遭難事故は日本でも大きく報じられたが、そこで欠けていた情報は、命がけの救出作戦を担ったヒーローたち。
こんなにも困難な作戦だったのか、と驚き、そして胸を打つ。
THE RESCUE 奇跡を起こした者たち
2022年2月11日(金・祝)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開
2021年/アメリカ/ドキュメンタリー/原題:THE RESCUE/107分/ビスタ/5.1ch
監督:エリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィ ジミー・チン 撮影:デヴィッド・カッツネルソン イアン・シーブルック
音楽:ダニエル・ペンバートン 編集:ボブ・アイゼンハルト 日本語字幕:渡邊一治
配給:アンプラグド
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公式サイト:unpfilm.com/rescue-movie/
※上映には4K DCPを使用。再生環境により2K等にコンバートされた上映。
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