近年再評価の機運が高まっているスウェーデンの女性画家ヒルマ・アフ・クリントの謎めいた生涯に迫るドキュメンタリー映画『見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界』の公開日が2022年4月9日(土)に決定。あわせて予告編も解禁された。

「彼女には信念があって、誰にも描けない絵を描いた。そして物議を醸した」

抽象的絵画の先駆者でありながら、長らくその存在を知られず、近年認知され、その評価を急速に高めているスウェーデンの女性画家ヒルマ・アフ・クリント(1862~1944)。2019年、ニューヨークのグッゲンハイム美術館で開催された回顧展は同館史上最高の動員を記録し、巨匠ラッセ・ハルストレムが最新作『Hilma』で彼女の生涯を描くなど、今や欧米で大きな注目を集める存在となっている。

自身の死後20年は作品を公表しないよう言い残し世を去り、その驚異的な先進性や創造性にも関わらず、死後20年を経た後も長らく美術史から拒絶されていたヒルマ。本作は、謎に包まれたその生涯、そして彼女を拒んだ美術史の裏側にも迫るドキュメンタリー。

世界中の人々の心を鷲掴みにする彼女の絵は、なぜ20年を経ても世に出なかったのか。そして、自分で道をつくり、その道を歩んだ彼女が、目に見えるものを超えて見つめていた世界とは。キュレーター、美術史家、科学史家、遺族などの証言と、彼女が残した絵と言葉から解き明かしていく。

このたび解禁された予告編は、彼女を評する美術評論家たちの言葉から始まる。「彼女には信念があって、誰にも描けない絵を描いた。そして物議を醸した」「今の美術史が確立して50年以上経つ。そこに青天の霹靂のように現れた一人の女性」「カンディンスキーより前に抽象画を描いていた」——1906年、彼女はカンディンスキーやモンドリアンより早く、独自の手法で抽象的絵画を描き始めた。しかし世に知られることなく生涯を終えた。

神秘性と現代性を併せ持つヒルマのカラフルな作品群。月日は流れ現代になり、世界はようやくヒルマを発見した。なぜ彼女の「発見」までにこんなにも長い月日がかかったのか。なぜ美術史から拒絶されてきたのか。予告編の最後は「美術史は書き換えられるのか」という挑発的な問いで締めくくられている。

『見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界』は4月9日(土)より、ユーロスペースほか全国順次ロードショー。

作品情報

見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界
2022年4月9日(土)より、ユーロスペースほか全国順次ロードショー

監督:ハリナ・ディルシュカ 出演:イーリス・ミュラー=ヴェスターマン、ユリア・フォス、ジョシュア・マケルヘニー、ヨハン・アフ・クリント、エルンスト・ペーター・フィッシャー、アンナ・マリア・ベルニッツ
2019/ドイツ/94 分/英語、ドイツ語、スウェーデン語/英題:Beyond the Visible – Hilma af Klint

配給:トレノバ 後援:スウェーデン大使館

公式サイト https://trenova.jp/hilma/

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