映画『それでも夜は明ける』の俊才スティーヴ・マックイーン監督が、自身のルーツであるロンドンのカリブ系コミュニティの人種差別の歴史にスポットライトを当てた、5本の“映画” から成るアンソロジー・シリーズ『スモール・アックス』の第2話『ラヴァーズ・ロック』が本日4月5日(火)に「スターチャンネルEX」にて配信スタート。予告編映像、舞台裏映像が公開された。

ゴールデングローブ賞で最優秀助演男優賞(ジョン・ボイエガ)、ロサンゼルス映画批評家協会賞では『ノマドランド』を抑えて最優秀作品賞に輝くなど、世界中の映画賞で高い評価を獲得した『スモール・アックス』は“BLM(ブラック・ライブズ・マター)”の叫びが世界を揺るがす今見逃せない、鋭い社会的メッセージとエンタテインメント性を備えた一級作品。
このたび配信がスタートした第2話『ラヴァーズ・ロック』は『スモール・アックス』を構成する5作品のなかで唯一のフィクション作品。TVシリーズにも関わらず、第1話『マングローブ』と共にカンヌ国際映画祭のオフィシャルセレクションに選出された事で注目を集め、オバマ元大統領が「2020年のベスト“映画”」に挙げた事でも話題に。
本作の主な舞台となるのは、1980年代の一夜にロンドンで行われたとあるハウスパーティー。ここは白人が集うナイトクラブで思う存分楽しめなかったロンドンの黒人の若者たちが、わずかな入場料で参加でき制約を受ける事もない、 “聖域”だったのである。マーサ(アマラ=ジェイ・セント・オービン)と見知らぬ青年(マイケル・ウォード)が次第に魅かれ合っていく様子が描かれる。
歓喜を呼び起こす音楽と、魅惑的な振付、そしてダンスフロアで歌い踊る俳優たちの姿をとらえた映像も、この作品の大きな魅力。ジャネット・ケイの幸福感あふれるヒット曲「シリー・ゲームス」(1979年)のスイートなサウンドに合わせて、人ごみの中から沸き上がった彼らの声が観客を40年前の世界に連れて行く。エドガー・ライト監督は「 “シリー・ゲームス”のシーンは映画内のポップミュージックの使われ方として最も素晴らしい」とSNSでコメントし、賛辞を贈った。
今回解禁された『ラヴァーズ・ロック』舞台裏映像では、劇中最も多幸感に満ち溢れているハウスパーティーの撮影風景が描かれる。製作総指揮を務めるトレイシー・スコフィールドは本作について「若い世代に見てもらいたい。この作品は過去の歴史の一片を記録するとともに、高い教育的価値を持っているから」と願う。マックイーン監督は「ある意味失われた歴史だ。日の目を見ずに尊重されなかった歴史なんだ」と、音楽に彩られた青春と恋の物語の裏側にあるテーマを訴えている。

スモール・アックス
(全5話)
<配信>「スターチャンネルEX」
【字幕版】第2話「ラヴァーズ・ロック」4月5日(火)より配信開始
作品ページ:https://ex.star-ch.jp/special_drama/W7iMz
<放送>BS10 スターチャンネル
【STAR1 字幕版】 4月19日(火)より 毎週火曜23:00 ほか
※4月16日(土)16:00 字幕版 第1話 先行無料放送
公式ページ:https://www.star-ch.jp/drama/smallaxe
【監督・脚本・製作総指揮】スティーヴ・マックイーン(『それでも夜は明ける』)
【製作総指揮】トレイシー・スコフィールド(『堕天使のパスポート』)、ローズ・ガーネット(『ジュディ虹の彼方に』)ほか
【出演】ジョン・ボイエガ、レティーシャ・ライト、マラカイ・カービー、ショーン・パークス、ナオミ・アッキーほか
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