『母という名の女』『ある終焉』などのミシェル・フランコ監督作で、第77回ヴェネツィア国際映画祭で審査員大賞を受賞した『ニューオーダー』(6月4日公開)の予告編と追加場面写真が解禁となった。

第77回ヴェネツィア国際映画祭で審査員大賞など2冠を受賞しながらも、各国の映画祭で激しい賛否両論を巻き起こした本作は、メキシコの俊英ミシェル・フランコが、広がり続ける経済格差とそれがもたらす社会秩序の崩壊、今まさに我々が直面している危機的状況を描くディストピア・スリラー。夢に見た結婚パーティーを迎えたマリアンの幸福な一日が、貧富の格差に対する抗議する暴徒たちの乱入によって殺戮と略奪の修羅場と化していく。目を背けたくなる、それでも刮目せねばならない“最悪”のリアリティに、観る者の覚悟が試される86分だ。
このたび解禁された予告編は、豪邸で行われる結婚パーティーの主役である幸せそうなカップルのダンスシーンから始まる。



その後、何かが起こる前触れのように、水道の蛇口をひねると緑色の水が流れる。そして暴徒たちが豪邸へ押し寄せ、パーティーは地獄絵図と化していく。畳みかけるように、街中での殺戮と略奪の様子が映し出され、思わず目を逸らしたくなるような予告編となっている。
また映像には「この作品は現在そして未来に対する警告だ」(The Guardian)「神経を逆撫でし鮮烈な印象を残す」(Deadline)「観客の知性が試される1本」(Variety)「直視できない」(The New York Times)といった本作への海外メディア評も映し出されている。
『ニューオーダー』は6月4日(土)、渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。



ニューオーダー
2022年6月4日(土)、渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
STORY
夢に見た結婚パーティー。マリアンにとって、その日は人生最良の一日になるはずだった。裕福な家庭に生まれ育った彼女を祝うため豪邸に集うのは、着飾った政財界の名士たち。一方、マリアン宅からほど近い通りでは、広がり続ける貧富の格差に対する抗議運動が、今まさに暴動と化していた。その勢いは爆発的に広がり、遂にはマリアンの家にも暴徒が押し寄せてくる。華やかな宴は一転、殺戮と略奪の地獄絵図が繰り広げられる。そして運良く難を逃れたマリアンを待ち受けていたのは、軍部による武力鎮圧と戒厳令だった。電話や通信網は遮断され、ついさっきまで存在していたはずの法と秩序は崩壊、日常が悪夢に変わる。だが、“最悪”はまだ始まったばかりだ。
監督・脚本:ミシェル・フランコ 出演:ネイアン・ゴンザレス・ノルビンド、ディエゴ・ボネータ、モニカ・デル・カルメン
2020年/メキシコ・フランス/スペイン語/86分/シネマスコープ/5.1ch/字幕翻訳:平井かおり/原題:NUEVO ORDEN(英題:NEW ORDER)/配給:クロックワークス/PG12
© 2020 Lo que algunos soñaron S.A. de C.V., Les Films d’Ici