この秋話題を呼んでいるのが「ワイン映画」。山梨ヌーヴォー解禁日(11月3日)翌日から、世界のワイン映画4作品が続々と公開される。
毎年、話題になるフランスのボジョレー・ヌーヴォーが11月17日、また山梨ヌーヴォーが11月3日に解禁され、ワインが注目されるこの季節。映画館でも世界から集まったワイン映画4本を味わうことができる。
1本200万円と言われるあのロマネ=コンティのブルゴーニュ地方を舞台にした『ソウル・オブ・ワイン』、ブドウの名産地である日本の長野を舞台にした『シグナチャー〜日本を世界の銘醸地に〜』、ワイン生産では長い歴史があるレバノンを舞台にした『戦地で生まれた奇跡のレバノンワイン』、そしてワインを生産していないジンバブエからソムリエを目指す人々の映画『チーム・ジンバブエのソムリエたち』。
この4作品は、皆、ワインに人生をかけている人々の映画であり、1杯のワインがグラスに注がれるまでのドラマが感動的。観終わるとワインが飲みたくなると同時に、グラスに注がれたワインがいとおしく思えてくるような映画となっている。お酒を飲まない人にも、信念を持って何かをやり遂げる人々の不屈の精神や生きざまが心に響いてくる作品だ。
11月4日(金)『ソウル・オブ・ワイン』
(配給:ミモザフィルムズ)
ヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
偉大なワイン(グラン・ヴァン)を追い求めるスペシャリストたちを通して見えてくるワインの「真髄」とは
ロマネ=コンティをはじめとする世界最高峰のワインを生み出すワイン愛好家の聖地、フランス、ブルゴーニュ地方。1 年を通じて名だたる畑を守る生産者たちの、普段は見ることのできない貴重な舞台裏にカメラが入り密着。 彼らがワインとテロワール(土壌や生育環境)について語り、最高級のワインが生まれる貴重なプロセスを、詩的で芸術的な映像にのせて映し出す。自然のままの有機農法などでワイン造りをするブルゴーニュの生産者たち。彼らは土地の所有者ではなく、次世代へとその遺産を受け継ぐ番人として、何世紀もの間、ワイン畑を守り、その技と知恵、哲学をつないできた。生産者から樽職人、ソムリエまでワイン界を代表する一流のスペシャリストたちが、その香り高く味わい深い世界の導き手となり、最後はワイン好きをもハッと震わせる境地にまでたどり着かせる。ワインの「真髄」に触れ、ワインをますます愛さずにはいられない至極の体験があなたを待っている。
監督・脚本:マリー・アンジュ・ゴルバネフスキー 2019 年/フランス/102 分
出演:オベール・ド・ヴィレーヌ(ロマネ=コンティ生産者)、ジャック・ピュイゼ(醸造学者)、オリヴィエ・プシエ(ソムリエ)他
配給:ミモザフィルムズ
公式サイト http://mimosafilms.com/wine/
©2019 – SCHUCH Productions – Joparige Films – 127 Wall
11月4日(金)『シグナチャー〜日本を世界の銘醸地に〜』
(配給:カートエンターテイメント)
新宿武蔵野館ほか全国公開
シグナチャー・・・特別なワインに醸造責任者がサインを入れること。
日本のワイン業界を牽引した麻井宇介(浅井昭吾)の想いを受け継ぎ、「日本を世界の銘醸地」にするために奮闘する醸造家・安蔵光弘の半生を描いた映画が誕生。安蔵光弘役には、本作にて映画初主演を飾る実力派俳優の平山浩行。妻となる安蔵正子役には、パリ国際映画祭にて最優秀女優賞を受賞した竹島由夏、麻井宇介役に榎木孝明、安蔵光弘の上司役に徳重 聡、山崎裕太、大鶴義丹。丸藤葡萄酒の専務(現:社長)大村春夫役に辰巳琢郎。そして長谷川初範、宮崎美子、黒沢かずこ(森三中)、板尾創路、篠山輝信、堀井新太、ソムリエの田邉公一など豪華な顔ぶれ。また、監督は、前作『ウスケボーイズ』がアムステルダム国際フィルムメーカー映画祭にて最優秀監督賞を受賞し、マドリード国際映画祭、ミラン国際フィルムメーカー映画祭、ロンドン国際フィルムメーカー映画祭、ニース国際映画祭にて最優秀作品賞を受賞。そして本作ではニース国際映画祭にて最優秀作品賞を受賞し、国際映画祭で高い評価を得ている柿崎ゆうじ。本作にてオリジナル脚本も手がけている。
監督・脚本: 柿崎ゆうじ 出演:平山浩行 竹島由夏 大鶴義丹 辰巳琢郎 長谷川初範 宮崎美子 /榎木孝明ほか
企画・製作・配給:カートエンターテイメント 配給協力:REGENT2021 年/120 分/シネスコ/5.1ch
公式サイト http://www.signature-wine.jp
©カートエンターテイメント
11月18日(金)『戦地で生まれた奇跡のレバノンワイン』
(配給:ユナイテッドピープル)
アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
世界的ベストセラー作家エリザベス・ギルバートたちがあなたを魅惑的なレバノンワインの世界へと誘う──。
古くから地中海の交易の中心のひとつであった中東の小国レバノン。度重なる戦争に翻弄されて来た国だが、実は知られざる世界最古のワイン産地の一つだ。レバノンワインの起源は5千年前とも一説には 7 千年前ともされる。本作は、世界的に高い評価を受けているシャトー・ミュザールの 2 代目で「レバノンワインの父」と評されているセルジュ・ホシャール他、戦争中もワインを作り続けてきた不屈のワインメーカーたちが登場する。戦争ではなく平和をもたらすために内戦中にワイン造りを始めた修道院の神父や、虐殺が起こった故郷の村で村の再起のためにワイナリーを続ける夫婦など、極限の状況でもワインを造り続けてきた 11 のワイナリーのワインメーカーたちが人生哲学や幸福に生きる秘訣を語る。レバノンワインに魅せられた『食べて、祈って、恋をして』の著者エリザベス・ギルバートや、ワイン界の著名人ジャンシス・ロビンソンらが、あなたをレバノンワインの世界へ誘う。
監督:マーク・ジョンストン、マーク・ライアン
出演:セルジュ・ホシャール、マイケル・ブロードベント、ジャンシス・ロビンソン、エリザベス・ギルバートほか
配給:ユナイテッドピープル 95 分/アメリカ/2020 年/ドキュメンタリー
公式サイト http://unitedpeople.jp/winewar/
12月16日(金)『チーム・ジンバブエのソムリエたち』
(配給:アルバトロス・フィルム)
ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国公開
ワインのない国からやってきた難民たちが、世界最高峰のブラインドテイスティング大会に出場!? チーム・ジンバブエのありえない挑戦を描く、ワイン版『クール・ランニング』
“ワイン真空地帯”のジンバブエ共和国から、4 人のソムリエが「世界ブラインドワインテイスティング選手権」に初参戦する珍事が起きた。ジンバブエから南アフリカに逃れた難民かつ黒人の“チーム・ジンバブエ”を迎え撃つのは、“神の舌を持つ”23 カ国の一流ソムリエたち。先進国の白人が多数を占めるスノッブな世界に、故郷ジンバブエの威信をかけて乗り込んだジョゼフ、ティナシェ、パードン、マールヴィン。クラウドファンディングの支援を受けてワインの聖地フランスのブルゴーニュにたどり着いたものの、限られた経費で雇ったコーチは久し振りの晴れ舞台で大暴走。浮き足立つ“チーム・ジンバブエ”の波乱に満ちたスリリングなワインバトルの結末はいかに!?
監督:ワーウィック・ロス『世界一美しいボルドーの秘密』、ロバート・コー 2021 年|オーストラリア|96 分
配給:アルバトロス・フィルム
公式サイト team-sommelier.com
© 2020 Third Man Films Pty Ltd
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