「A24」と『エクス・マキナ』のアレックス・ガーランド監督が究極のタッグを組んだ映画『MEN 同じ顔の男たち』が12月9日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開。このたび、画家・絵本作家のヒグチユウコ、イラストレーターのサイトウユウスケが、本作の日本版ビジュアルのデザインを手掛けたグラフィックデザイナーの大島依提亜とコラボレーションしたオルタナティブポスターが解禁された。それぞれの世界観と本作が見事にマッチし、まさに唯一無二の作品となっている。
本作は『ミッドサマー』『ヘレディタリー/継承』を手掛け、クオリティの高い映画製作に定評のあるアメリカの配給会社「A24」の新作スリラー。夫の死を目撃してしまった女性が心の傷を癒すため、自然あふれる美しいイギリスの田舎街を訪れるが、そこで現れる男たちが全員、同じ顔をしているという不気味な物語。2021年マギー・ギレンホール監督作『ロスト・ドーター』でアカデミー賞®️助演女優賞へノミネートを果たした注目女優ジェシー・バックリーが主演を務め、夫の死を目撃した過去のトラウマと目の前に現れる同じ顔の男たちの恐怖に対峙する主人公を見事に体現している。本作は第75回カンヌ国際映画祭の「監督週間」で上映が行われ、その衝撃的な展開に度肝を抜かれる観客が続出。特にラストへと展開する怒涛の20分は永遠のトラウマになること必至だ。
ヒグチユウコが描き下ろしたポスターは“禁断の果実”=“林檎”の木を背景に主人公・ハーパー(ジェシー・バックリー)の顔をメインにした作品。林檎が木から落下しており、ハーパーの身に迫る悪夢のような展開を予感させ、夫の死を目の前で目撃し喪失感を抱えているハーパーの心情を繊細なタッチで表現している。
対して、サイトウユウスケが手掛けたイラストは、心の傷を癒すために訪れたカントリーハウスでのハーパーの姿。赤を基調としたインテリアの家で手には林檎を持ち、“何か”を待ち構えているかのように佇んでいる。ハーパーには人影が伸びており正体不明の存在と対峙している様子を緻密に描いた作品に仕上がった。
さらに、本作を鑑賞した著名人から絶賛コメントが続々と到着。第1弾となるコメントはオルタナティブポスターを手掛けたヒグチユウコ、サイトウユウスケ、大島依提亜を筆頭に、ゲームクリエイターの小島秀夫、映画評論家の町山智浩、映画監督・清水崇、大九明子、作家の乙一、そして放送作家の町山広美、作家・平山夢明といった合計10名から。業界を問わず各界著名人から到着するなど、公開に向けて期待が高まるコメントが数多く寄せられている。コメント一覧・全文は以下にて。
『MEN 同じ顔の男たち』は12月9日(金)、TOHO シネマズ 日比谷ほか全国公開。
著名人コメント(※敬称略・順不同)
ヒグチユウコ(画家・絵本作家)
そんな表現今まで見たことない!という何度観なおしてもいいシーンがあります。
ジェシー・バックリーは五本の指に入るほど好きな俳優なのですが、この役は彼女じゃなかったら全く違ったものになったのではと思う。映画全体の色合いも素晴らしい。
サイトウユウスケ(イラストレーター)
世の男性が漠然と放つ不快感を一つに集めて煮詰めたような。そして監督はそれを突きつけてくる。これほどまで身の毛もよだつようなホラー映画が他にあるだろうか。
大島依提亜(グラフィックデザイナー)
アレックス・ガーランド監督の繊細で危険な映画的企みに対して、物語を越えて、この映画そのものに対峙するかのようなジェシー・バックリーのたたずまいのカッコよさ!観ていて恐くなったら、ジェシーの影に隠れよう。
小島秀夫(ゲームクリエイター)
ファーストカットからもう200%のガーランド節!!絵創り、構図、ライティング、色配置、音入れ、楽曲挿入、演出!ガーランドにしか描けないアートで哲学な悪夢!愛憎が何処までも追ってくる。憎愛が産まれては死んでゆく。美しくも儚い、愛と憎のフーガ。Oh MEN!
町山智浩(映画評論家)
『エクス・マキナ』で最新VFXと男性の妄想から究極の美少女を創り出したアレックス・ガーランド監督が、『進撃の巨人』の影響と女性の恐怖から究極のMEN(男性)を創り出した! この“ローリング・バース”は夢に出るぞ!
清水崇(映画監督)
十数年ぶり?…全編に感銘、陶酔できる映画に出逢ってしまった。
想い返すに『デカローグ』『ネイキッド』『ビフォア・ザ・レイン』以来……?
こうした瞬間のために映画を愛し、作っているんだな……と改めて感じた。
私たちの世界は無常と不条理、狂夢に満ち満ちている事を味わってほしい。
大九明子(映画監督)
男の罪はこれほどまでにも深いのか。顔なんてもはやどうだっていいのだ。ところで、主人公の名前がやがて音楽になっていくのですが、これがとても美しくて怖い。「ハーパー…」母音が「あ」で構成されているのがミソですね。
乙一(作家)
夢と現実の狭間にある生々しく肉体的な狂気。
じわじわと蝕んでくる得体のしれない生理的嫌悪感がたまらない。
男と女の妄執、後悔、和解のドラマでありながら、旧約聖書の人と蛇と楽園についての物語だと思う。
町山広美(放送作家)
イヴ「が」禁断の果実を食べ、アダム「に」分け与えた。旧約聖書にもそう書かれ、MENはずっと被害者気取りで勝手に誘惑され、愛を迫ってきた。恐怖を与えてきた。
だからこの映画で起こる怖しいあれこれは、思いあたることだらけで、もはや笑いさえ。
WOMENは日々、ホラーを生きているのだよ!
平山夢明(作家)
男と女--互いに求め合いながら永遠に対立し続ける巨大な疑問符。これに驚愕の答を叩き付けたのが本作だ!ある女性が辿る〈男とは?〉の地獄旅。〈男はみんな同じ!〉観賞後、必ずあなたもそう絶叫する。
MEN 同じ顔の男たち
2022年12月9日(金)、TOHO シネマズ 日比谷ほか全国公開
STORY
ハーパー(ジェシー・バックリー)は夫ジェームズ(パーパ・エッシードゥ)の死を目の前で目撃してしまう。彼女は心の傷を癒すため、イギリスの田舎街を訪れる。そこで待っていたのは豪華なカントリーハウスの管理人ジェフリー(ロリー・キニア)。ハーパーが街へ出かけると少年、牧師、そして警察官など出会う男たちが管理人のジェフリーと全く同じ顔であることに気づく。街に住む同じ顔の男たち、廃トンネルからついてくる謎の影、木から大量に落ちるりんご、そしてフラッシュバックする夫の死。不穏な出来事が連鎖し、“得体の知れない恐怖”が徐々に正体を現し始めるー。
監督・脚本:アレックス・ガーランド 製作:アンドリュー・マクドナルド、アロン・ライヒ
音楽:ジェフ・バーロウ、ベン・ソールズベリー
出演:ジェシー・バックリー、ロリー・キニア、パーパ・エッシードゥ、ゲイル・ランキン、サラ・トゥーミィ
2022 年/イギリス/カラー/シネスコ/英語/字幕翻訳:松浦美奈/原題:MEN/100 分/R15+
配給:ハピネットファントム・スタジオ 宣伝:スキップ
©️2022 MEN FILM RIGHTS LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
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