第75回カンヌ国際映画祭スペシャル部門に正式出品され話題となり、2022年アヌシー国際アニメーション映画祭にてクリスタル賞(最高賞)を受賞した『プチ・ニコラ パリがくれた幸せ』(6月9日公開)の日本版予告編が解禁となった。
フランスで50年以上愛され続け、世界30カ国で翻訳されているロング・セラー「プチ・ニコラ」。その魅力の源は、親友同士の原作者、ジャン=ジャック・サンペとルネ・ゴシニの運命に屈することのない人生にあったー。本作は、世界中で愛されるフランスの児童書「プチ・二コラ」誕生の実話を基に、パリを舞台に原作者二人の喪失と創造の人生を描くノスタルジーと幸せにあふれた物語。
本作を初めてアニメーション作品として映画化するにあたり、原作のイラストレーターであるジャン=ジャック・サンペがグラフィック・クリエーターとして参加。原作者二人の人生に「プチ・ニコラ」の物語を交えて描く物語は、昨年のカンヌ国際映画祭でプレミア上映され、「繊細で優しさにあふれた傑作」(Le Monde)、「心があたたまる喜びいっぱいの1本」(Screen Daily)と高く評価された。その後、2022年アヌシー国際アニメーション映画祭で最高賞となるクリスタル賞を受賞。さらにプチョン国際アニメーション映画祭、ケンブリッジ映画祭で観客賞を受賞、アニー賞やセザール賞にもノミネートされるなど、世界中がその愉快であたたかな物語と美しい映像に魅了されている。
監督は、TVアニメシリーズのディレクターとして活躍してきたアマンディーヌ・フルドンと、アカデミー賞長編アニメ映画賞ノミネート作品『失くした体』(19)を含む数々の映画賞受賞作品に編集として携わり、本作で監督デビューを飾るバンジャマン・マスブル。劇中ゴシニの声を担当したのは『恋愛睡眠のすすめ』『ナイト ミュージアム2』のアラン・シャバ。サンペの声は『ミモザの島に消えた母』のローラン・ラフィットが担当。原作者のジャン=ジャック・サンペはドローイングを確認するなど制作過程を見守り、カンヌ国際映画祭でのワールドプレミア上映やアヌシーでの最高賞受賞を見届けて2022年8月に89歳で亡くなった。
本作は3月17日(金)~22日(水)に開催された第1回新潟国際アニメーション映画祭コンペティション部門に出品され、日本でのプレミア上映を実施。それにあわせて来日した二人の監督アマンディーヌ・フルドン、バンジャマン・マスブルは舞台挨拶に登壇し「映画を通して『人生を楽しもう!』と感じてほしい」と笑顔で挨拶、観客からの温かな拍手に包まれた。
今回解禁された日本版予告編は、1955年、パリの小さなカフェ、イラストレーターのジャン=ジャック・サンペが、友人のルネ・ゴシニに「君には文才がある、一緒に組まないか」と相談するシーンから始まる。
そして「君が物語を作って僕が絵を描くのさ」と意気投合した2人が作ったやんちゃな男の子ニコラを主人公に物語を紡ぎ始める。学校での写真撮影に大騒ぎするニコラと友達のエピソードは、「普通すぎ?」と心配するサンペに、「イメージ通り、完璧だよ」とゴシニが応え、学校のちょっと色っぽい先生のイメージは「服はワンピース、髪はシニョン、生徒のマドンナだ」「マリリン・モンローっぽすぎる」とワインを片手に話し合う。小さなアトリエでの親友2人の共同制作は楽しさに満ち溢れていた。
しかしサンペとゴシニ2人にはそれぞれ辛い過去があり、サンペは、幼いころ親子関係が悪く、暗い子供時代を過ごしていた。ゴシニには第二次世界大戦当時、ナチス・ドイツのフランスへの侵攻により母の兄妹が強制収容所に送られたという過去があった。“悲しみ”を知っているから、“幸せ”な物語が紡げたサンペとゴシニ。そしてニコラを通して楽しい子供時代を追体験している二人に、ニコラは「新しい物語を書けば元気が出る」と語りかけ、「二人で生み出した“ニコラ”を通して、僕らは生き続ける」と応える。
色彩豊かなパリの美しい映像と、映画『アーティスト』のルドヴィック・ブールスが奏でる楽しい音楽も相まって、フランスで長年愛される「プチ・ニコラ」の誕生秘話に心あたたまる予告編となっている。
『プチ・ニコラ パリがくれた幸せ』は6月9日(金)新宿武蔵野館、ユーロスペース他全国順次公開。
前売特典情報
3/24(金)より販売開始!
特別鑑賞券1,500円(税込)
劇場窓口でスペシャル・クリアファイル(A5サイズ)をプレゼント!(先着順、数量限定)
「表面」ニコラの学校の風景
「裏面」パリのエッフェル塔と上空を飛ぶ赤い飛行機
原作情報
『プチ・ニコラ』単行本シリーズ (世界文化社刊)
フランスの国民的ロング・セラー。いたずら好きの小学生プチ・ニコラとクラスメートたちの愉快な毎日を描いた「くすっと笑える話」が詰まった全5巻シリーズ。かわいくておしゃれな挿絵がお話をさらに盛り上げてくれる素敵な本。各巻に約20話ずつを収録。
四六判 並製 定価各:本体1,000円+税
プチ・ニコラ パリがくれた幸せ
2023年6月9日(金)新宿武蔵野館、ユーロスペース他全国順次公開
原作:ルネ・ゴシニ、ジャン=ジャック・サンペ 監督:アマンディーヌ・フルドン、バンジャマン・マスブル
脚本:アンヌ・ゴシニ、ミシェル・フェスレー 音楽:ルドヴィック・ブールス(『アーティスト』)
出演者:アラン・シャバ、ローラン・ラフィット、シモン・ファリ他
原題:Le Petit Nicolas - Qu'est-ce qu'on attend pour être heureux?/フランス/2022/仏語/ビスタ/5.1ch/86分/字幕翻訳:古田由紀子/原作:「プチ・ニコラ」(世界文化社刊)/映倫:G /後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本/配給:オープンセサミ、フルモテルモ
© 2022 Onyx Films – Bidibul Productions – Rectangle Productions – Chapter 2
公式サイト petit-nicolas.jp
この記事が気に入ったらフォローしよう
最新情報をお届けします
Twitterでフォローしよう
Follow WEEKEND CINEMA