ジャン＝リュック・ゴダール監督の傑作が4Kレストア版で蘇る『軽蔑 60周年4Kレストア版』11月3日公開決定＆予告編解禁

ジャン＝リュック・ゴダール監督によるヌーヴェル・ヴァーグの最高傑作の一つが4Kレストア版で蘇る『軽蔑 60周年4Kレストア版』が11月3日（金・祝）よりヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開されることが決定し、「60周年4Kレストア版」ポスタービジュアルと予告編が解禁となった。

ジャン＝リュック・ゴダールの最高傑作の一つと称される『軽蔑』はカプリ島を舞台に、作家ポールとその妻カミーユの悲劇的なロマンスを描く。ポールの美しき妻カミーユにブリジット・バルドー、作家ポールにミシェル・ピッコリというフランスの伝説的俳優が主演。アメリカの俳優ジャック・パランス、イタリアからジョルジア・モール、そしてフリッツ・ラング監督が本人役で出演という豪華出演陣にも注目。

作家ポールは、フリッツ・ラングが監督する映画の脚本の修正を依頼される。自身と愛する妻カミーユの生活のために依頼を引き受ける一方で、ポールに脚本の修正を依頼したプロデューサーはカミーユに関心を寄せていた。それから突然、愛を囁き合っていた前日までと態度や言動を変えるカミーユ。彼女を問い詰めるポールだが、核心に迫ることはできない。不穏な空気のまま撮影場所のカプリ島を訪れた彼らは、決定的な瞬間を迎えることになる。

60周年を記念した4Kレストアには220時間を要し、色彩や照明のずれなど、時間の経過に伴う欠陥を補正した。この新たな修復により、観客は『軽蔑』本来の鮮烈な世界観を鑑賞することができる。レストア版は2023年カンヌ国際映画祭クラシック部門にて上映された。

このたび解禁されたポスタービジュアルは、『地獄の黙示録 ファイナル・カット版』などのオルタナティブポスターの制作で知られるベルギーのアーティスト、ローラン・デュリューによる見事な新ポスター。陽光降り注ぐ部屋のソファに寝転ぶカミーユのアンニュイな姿を映し出した、唯一無二の一枚だ。

予告編はレストアで鮮やかさを増したカプリ島の自然なコントラストとは裏腹に、不穏な空気を纏ったまま、ドラマチックな音楽と共になすすべなく変化していくポールとカミーユの関係が描かれる。カミーユを演じるブリジット・バルドーの美しくも不信感に溢れた表情のバリエーションに、こちらも心を射抜かれる映像となっている。