ホアキン・フェニックス主演、リドリー・スコット監督による映画『ナポレオン』が12月1日(金)に全国の映画館で公開。このたびナポレオン役を演じたフェニックスについて、共演のヴァネッサ・カービーやリドリー・スコット監督が語った特別映像が、新場面写真とともに解禁された。
本作はアカデミー賞®作品賞受賞の『グラディエーター』や『オデッセイ』などを手がける巨匠リドリー・スコット監督と『ジョーカー』のアカデミー賞®俳優ホアキン・フェニックスが、『グラディエーター』以来の再タッグで挑むスペクタクル超大作。歴史に名を刻むフランスの皇帝ナポレオン。英雄と呼ばれる一方で、悪魔と恐れられた男の真の姿を壮大なスケールで描く。『ジョーカー』の怪演につづき、カメレオン俳優ホアキン・フェニックスが迫真の演技を見せる。ナポレオンの妻ジョゼフィーヌ役には、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』のホワイト・ウィドウ役や『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』など次々と話題作に出演する、アカデミー賞®ノミネート俳優ヴァネッサ・カービー。
かつてホアキン・フェニックスといえば、個性的な監督たちと組んで、映画通の間で愛される役者、何よりあの伝説の俳優リバー・フェニックスの弟という印象が強かった。本人の意向とは逆に、映画賞にも常連の実力派。しかし、『ジョーカー』でアカデミー賞®主演男優賞を受賞、映画も世界中で爆発的なヒットを記録したことで一気にスター俳優の仲間入りを果たした。音楽のセンスもユーモアのセンスも独特なエピソードを持つ彼だが、今回「ナポレオン」の現場ではどうだったのだろうか?
今回解禁されたのは、ホアキン・フェニックスの役への深い洞察とユニークな才能を監督・共演者らが語る特別映像。「ホアキンは本当にすごかった」と語り出すのは、共演者ヴァネッサ・カービー。ホアキン・フェニックス演じるナポレオンは、「私は他の男とは違う」と言い聞かせ、天才的な戦略で大群を率いてヨーロッパを侵攻するも、ヴァネッサ・カービー演じる妻・ジョゼフィーヌに振り回される。豪胆さと矮小さが同時に存在し、ナポレオンという人物を形作っている。カービーは「ナポレオンという予測不能な人物の特異な精神性を見事に表現した。ナポレオンの中にある真っ黒な部分をホアキンは完全に理解していた」と語る。
「ホアキンを選んだ理由は彼の情熱だ」と語るのはリドリー・スコット監督。フェニックスとは『グラディエーター』以来のタッグとなるが、きっかけはフェニックスがアカデミー賞に輝いた『ジョーカー』を見た時だったという。「彼が『グラディエーター』にどのように取り組んだか、彼の姿を見て鮮やかによみがえってきました。彼は正直でいてくれるし、私も彼に対して誠実さを大切にする。互いにとって良い存在ですね」と語ると同時に「彼こそがナポレオンだ、と思いました。身体的にも彼は役にピッタリです。彼の顔の特徴のいくつかは驚くほどナポレオンに似ている」とも言っている。劇中にも登場するナポレオンのおかかえ画家・ジャック=ルイ・ダヴィッドらが残した自画像などと合わせて確認してみよう。
現場でのフェニックスの立ち振る舞いについて、プロデューサーのケヴィン・ウォルシュも「彼のような人はいません。彼はカメラの前に立つ度に自分を消します。何よりも、とても働き者です。自分の仕事を深く掘り下げ、映画全体の構成をより良くするために疑問を投げかけます。さらに、素晴らしいユーモアのセンスもあります。映画にとって、かけがえのない財産です」と絶賛している。
今回のナポレオン役については、さすがのフェニックスも不安を覚えたそうだが、鍵になったのは「肖像画」。当時でいう写真代わりの肖像画をフェニックスは見つめ続けたのだという。ちなみにナポレオンの墓や縁ある場所なども訪れたそうだが、それらはフェニックスの心を動かすことがなく、ナポレオンの着用したジャケットを見ても「“こりゃ小さいジャケットだな”と思う程度だった」というのも、彼独自の感性を物語っている。
スコット監督は、「彼はナポレオンの歩き方、話し方、座り方に注目していた」と明かし、改めて「ホアキンは撮影中に進化していく。ナポレオンになっていくんだ。最高の俳優だ」と賛辞を送っている。
ホアキンの熱演にも注目の『ナポレオン』は12月1日(金)全国の映画館で公開。
ホアキン・フェニックスとは?
1974年10月28日生まれ。プエルトリコ出身。1986年の『スペースキャンプ』で映画デビュー。リドリー・スコット監督作の『グラディエーター』(00)でアカデミー賞®助演男優賞、『ウォーク・ザ・ライン 君につづく道』(05)で同主演男優賞にノミネート。ポール・トーマス・アンダーソン監督の『ザ・マスター』(12)ではベネチア国際映画祭の男優賞を受賞、アカデミー賞®でも再び主演男優賞にノミネートされた。17年には、『ビューティフル・デイ』でカンヌ国際映画祭の最優秀男優賞を受賞。2019年には、トッド・フィリップス監督作『ジョーカー』に主演。同作はベネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞するなど、世界中で大きな話題となり、第92回アカデミー賞®では4度目のノミネートにして初の主演男優賞を受賞した。そのほかの主演作に『her 世界でひとつの彼女』(13)、エマ・ストーンと共演した『教授のおかしな妄想殺人』(15)、『ボー・イズ・アフレイド』(23)など。2024年には『ジョーカー』の続編でレディー・ガガと共演する『Joker: Folie à Deux(原題)』が控えている。実兄は『スタンド・バイ・ミー』の俳優リヴァー・フェニックス(93年没)。
ナポレオン
2023年12月1日(金)全国の映画館で公開
STORY
1789年。自由、平等を求めた市民によって始まったフランス革命。マリー・アントワネットは斬首刑に処され、国内の混乱が続く中、天才的な軍事戦略で諸外国から国を守り皇帝にまで上り詰めた英雄ナポレオン。最愛の妻ジョゼフィーヌとの奇妙な愛憎関係の中で、フランスの最高権力を手に何十万人の命を奪う幾多の戦争を次々と仕掛けていく。冷酷非道かつ怪物的カリスマ性をもって、ヨーロッパ大陸を勢力下に収めていくが――。フランスを守るための戦いが、いつしか侵略、そして征服へと向かっていく。彼を駆り立てたものは一体何だったのか?
・原題:Napoleon
・US公開日:11月22日予定
・監督:リドリー・スコット(『グラディエーター』『オデッセイ』)
・脚本:デヴィッド・スカルパ(『ゲティ家の身代金』)
・出演:ホアキン・フェニックス(『ジョーカー』『グラディエーター』)、ヴァネッサ・カービー(『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』)
公式サイト www.napoleon-movie.jp
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