かつての香港の夜景の象徴だったネオンをめぐる感動作『燈火(ネオン)は消えず』が1月12日(金)より全国順次公開中。このたび主演のシルヴィア・チャンのインタビュー動画が解禁された。
中華圏のアカデミー賞と呼ばれる金馬奨で、本作『燈火(ネオン)は消えず』の演技が絶賛されて3度目の主演女優賞を獲得、昨年12月には記念すべき第60回の金馬奨で『PERFECT DAYS』の役所広司と共にプレゼンターとして登場した名女優シルヴィア・チャン。
今回の彼女の役は、昔気質のネオンサイン職人だった夫(サイモン・ヤム)の死後、夫がやり残した最後のネオンを完成させようと決意する妻メイヒョン。映画の背景には、香港100万ドルの夜景を飾っていたネオン看板が2010年の建築法等の改正以来、ほとんどのネオンが違法とされ、特にこの数年で9割ものネオン看板が撤去されている事実がある。以前と変わってしまった香港。それでも夫の遺志を継ごうと奮闘するメイヒョンの香港魂に、まさにタイトル通りと感動の声が集まっている。

このたび到着したインタビュー動画で印象的なのは「主人公は私じゃない、ネオンね」と語るシルヴィア・チャンの言葉。台湾生まれだが、チョウ・ユンファと共演した『過ぎゆく時の中で』はじめ数々の香港映画に主演してきた彼女の香港のネオンへの想いがこもっている。
また、劇中に登場するネオン管づくりのシーンの裏話も披露。実際にネオン管の曲げ方を習い、自身でU字管を作り、スタッフに喝采を浴びたという。
そんなシルヴィア・チャンは名女優としてだけでなく、名監督としても知られる映画人。1995年に監督デビューするとアジア太平洋映画祭最優秀作品賞・最優秀脚本をダブル受賞、アジア映画界の女性監督の先駆け的な存在でもある。
そんな大先輩について、本作のアナスタシア・ツァン監督は、「“チャンお姉さん”にインスパイアされたことは、もうキリがないくらい」と讃える。数々のエピソードからーつ紹介すると、たとえばシルヴィア演じるメイヒョンが亡くなった夫の洋服など残されたものを片付ける場面。監督は「撮影現場のビルで内装工事をやっていて、雑音が入ってしまい、私はイライラしていました。するとチャンお姉さんが、“大丈夫。この方がかえっていいわ”と。“この役の人物は今、何かにイライラしていて怒りっぽくなっている。むしろこういう雑音があった方が彼女の心情にぴったりじゃない?”。それで“あ、本当だ”と気づいたんです」と話す。
名女優にして名監督だからこその器と視野、瞬発力を感じるエピソード。シルヴィア・チャンの存在が、確かにこの映画を支えている。映画の中に記録された在りし日の香港のネオンの輝きと共に、シルヴィア・チャンの名演を味わってみよう。
『燈火(ネオン)は消えず』はBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、シネマート新宿他全国順次公開中。
燈火(ネオン)は消えず
2024年1月12日(金)よりBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、シネマート新宿他全国順次公開
STORY
腕ききのネオンサイン職⼈だった夫のビル(サイモン・ヤム)の死後、夫がやり残した最後のネオンを完成させようと決意した妻メイヒョン(シルヴィア・チャン)。ある⽇、夫の⼯房へ⾏ってみると⾒知らぬ⻘年(ヘニック・チャウ)の姿があった。⾹港を離れ移住しようとする娘(セシリア・チョイ)と対⽴しながら、メイヒョンはやがて伝説の吹きガラス製のネオンの存在を知る……。⻘年は何者? 伝説のネオンとは? そして、夫の最後のネオンの⾏⽅は?
英語題:A Light Never Goes Out|中国語題:燈火闌珊|2022|香港映画|103分|
プロデューサー:サヴィル・チャン|監督・脚本:アナスタシア・ツァン|出演:シルヴィア・チャン、サイモン・ヤム、セシリア・チョイ、ヘニック・チャウ
配給:ムヴィオラ




