アカデミー賞5回ノミネート、ゴールデングローブ賞・英国アカデミー賞・ベルリン国際映画祭 銀熊賞それぞれ2回受賞のリチャード・リンクレイター監督の待望の最新作『ヒットマン』がいよいよ本日9月13日(金)より全国公開中。このたび、グレン・パウエルのプロデューサーとしての非凡な着眼点について語られたメイキング映像が解禁された。
本作は1990年代に偽の殺し屋として警察のおとり捜査に協力していた人物の実話にインスパイアされた、ちょっぴりセクシーでスリリングなクライム・コメディ。普段は冴えない大学教授でありながら、おとり捜査で偽の殺し屋に扮し殺しの依頼をしてくる「依頼人」たちを次々と逮捕へ導いていくゲイリーを『トップガン マーヴェリック』のハングマン役で脚光を浴びたグレン・パウエルが演じる。また『モービウス』でヒロイン役を演じ人気急上昇中の次世代のミューズとも言われ、プライベートではジェイソン・モモアとの交際が報じられ話題沸騰中のアドリア・アルホナが、夫の殺害を依頼するも、ゲイリー扮する偽の殺し屋ロンに惹かれ、恋に落ちる魅力的な女性マディソンを演じる。監督は『6歳のボクが、大人になるまで。』 『スクール・オブ・ロック』のリチャード・リンクレイター。
このたび解禁されたのはリチャード・リンクレイター、グレン・パウエル、アドリア・アルホナの貴重なインタビューを収めたメイキング映像。本作は、ゲイリー・ジョンソンという偽の殺し屋の実話を元にしている。この実話を知ったグレンは真っ先にリチャードに電話をしたという。しかし、リチャードはこの実話が「テキサス・マンスリー」で紹介された2001年時点ですでに知っていて、映画化も検討したことのあるネタだった。グレンは「この記事を読んだとき、多くの人たちが警察署内でのゲイリー・ジョンソンの役割という点でその世界だけに話を収めようとしたと思う。彼は何十年もの間、警察署内の偽の殺し屋だった。だからネタは無限にあるんだ。(その中で)ある一文があったんだけど、そこには彼とある女性との関係について書かれていたんだ。彼女は元夫から命を狙われていて、だから殺し屋を雇って元夫を殺そうとしたんだ。僕はリックに『このエピソードをもっと掘り下げる必要がある』と」とこの物語との出会いを熱っぽく語る。
リチャードには思いもよらない着眼点だったようで、「グレンは実に大胆だったよ、彼は私に許可をくれたというのかな?“よし、フィクションを作ろう、彼のドキュメンタリーを作るわけじゃないんだから”とね。グレンと真剣に話し合うようになるとだんだん楽しくなってきた、それで『グレンこの脚本を一緒に書こう』と言ったんだ」と明かす。
このようにグレンの脚本家デビューはリンクレイターの一言から始まった。グレンとリチャードは、グレンが14〜15歳くらいからの付き合いで、『ファースト・フード・ネイション』で初めてタッグを組み、本作ですでに4作目のタッグとなる。グレンは「リックは僕を潜在的なコラボレーターとして見てくれていたと思う。というのも彼の仕事のやり方は一緒に仕事をする人たちに本当に寄り添うんだ。この素晴らしいアンサンブルを結成し、彼らの頭脳を集結したら新しい生物のようなものになった。特異な監督である彼は、映画製作をチームスポーツとして捉えていると思う」と語る。
そんな最強タッグに招き入れられたのがヒロインのアドリア・アルホナだ。アドリアは「リックとグレンの大好きなところは、最初に言われたのが『あなたのテイストでマディソンを作って欲しい』ってことだった。自分の演じるキャラクターについてこれほど多くのことを語れる機会はなかったの。アイデアを出し合うのにエゴはなかった。セックスシーンの多くは脚本にはなかったんだけど、私の中のプエルトリコ人魂が出てきて『この映画を最高にセクシーにしちゃいましょう!ここは私がやる、私に任せて』みたいな風にね」とイタズラっぽく語る。
他にも、リンクレイターが最も面白いと感じたゲイリー・ジョンソンの偽の殺し屋としての流儀や、グレンが興味惹かれたゲイリー流の中年の危機の対処法、映画のロケ地となったニューオーリンズについてなど映画がより深く楽しめる内容が盛りだくさんの映像となっている。
そして、グレンは「リックと僕はあらゆる段階で腕を組み、この作品の全てのビートを話し合ったんだ。今この作品を観るととてもクールで、セットやノートパソコンの前に座って話し合った小さな瞬間を“一緒に決断してくれてありがとう!”って思うよ(笑)。これは本当に繊細な映画だと思う。幸運な出来事の積み重ねで、心から誇りに思える映画に仕上がったと思う」とまとめ、大ブレイク中の彼が映画界で愛される所以が窺えるインタビューとなっている。
『ヒットマン』は絶賛公開中。
ヒットマン
2024年9月13日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー
STORY
ニューオーリンズで2匹の猫と静かに暮らすゲイリー・ジョンソン(グレン・パウエル)。彼は大学で心理学と哲学を教える一方で、地元警察に技術スタッフとして協力していた。ある日、おとり捜査で殺し屋役となるはずの警官が職務停止となり、ゲイリーが急遽代わりを務めることに。これをきっかけに、殺しの依頼人を捕まえるためにさまざまな姿や人格に変身する才能を発揮し、有罪判決を勝ち取るための証拠を引き出し、次々と逮捕へ導いていく。ところが、支配的な夫との生活に傷つき、追い詰められた女性・マディソン(アドリア・アルホナ)が、夫の殺害を依頼してきたことで、ゲイリーはモラルに反する領域に足を踏み入れてしまうことに。逮捕するはずの相手に対し「この金で家を出て新しい人生を手に入れろ」と見逃してしまう……!そして二人の関係はリスクの連鎖を引き起こしていくことに。
Staff
監督:リチャード・リンクレイター 『ビフォア・サンライズ恋人までの距離(ディスタンス)』(95)ほか「ビフォア」三部作 『スクール・オブ・ロック』(03) 『6歳のボクが、大人になるまで。』(14)
脚本:リチャード・リンクレイター&グレン・パウエル
Cast
グレン・パウエル 『トップガン マーヴェリック』(22) 『ツイスターズ』(8/1公開)
アドリア・アルホナ 『6アンダーグラウンド』(19) 『モービウス』(22) 「キャシアン・アンドー」(22)
オースティン・アメリオ 「ウォーキング・デッド」シリーズ(15~23)
レタ 『グッド・ボーイズ』(19) 『グレイテスト・ヒッツ』(24)
サンジャイ・ラオ
原題:HIT MAN/2023年/アメリカ映画/英語/115分/シネスコ/カラー/5.1ch/日本語字幕:星加久実
© 2023 ALL THE HITS, LLC ALL RIGHTS RESERVED
配給: KADOKAWA PG12
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