『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督、衝撃の長編デビュー作『セッション』が、公開10周年を機に、タイトル『セッション デジタルリマスター』として4月4日(金)より全国公開。このたび、4K&Dolby Atmosのデジタルリマスターについてオーディオビジュアルに造詣の深い専門家たちよりコメントが到着した。あわせて衝撃の「ラスト9分19秒」より一部を切り取った本編映像が解禁された。
Dolby Atmosは、従来の「2Dサラウンド」に加えて、天井面にも配置されたスピーカーからの音により、包まれるような音響体験となる立体的なサラウンドシステム(イマーシブオーディオ)。これまで以上に臨場感、没入感のあるサラウンドとなり、観客はまるで映画の中にいるかのような感覚に陥る体験ができる革新的な映画音響システム。『セッション』の作曲家ジャスティン・ハーウィッツは、「Dolby Atmosは、とにかく没入感がある」と語っている。
4K & Dolby Atmosのデジタルリマスターで『セッション』を鑑賞したオーディオビジュアル専門サイト「Stereo Sound ONLINE」編集者の泉哲也は、「リミックスされたドルビーアトモス立体音響も圧巻!実際にライブ会場にいるかのような、包みこまれる音楽体験で、ニーマンのドラム演奏にかける熱意と狂気までひしひしと伝わってくる。ラストの演奏シーンも、これまで以上に作品の深みに触れることができる、素晴らしいリマスター」とコメント。

また、オーディオビジュアル評論家の潮晴男は「今回の『セッション』はハイコントラストな映像とイマーシブオーディオ(=没入感に優れたサラウンド)を得て、より一層気迫に溢れる作品に仕上がっている」「ドルビーアトモス音声についても過渡な演出はなく、自然な感じを大切にしているし、セリフも引き締まって会話劇を盛り立てているように感じた」とコメントを寄せた。
一般試写会で鑑賞した映画ファンからは、「怒号、罵声、全ての音という音がとてつもない圧で身体の内側まで響かせる。映像と音響は倍テンの如くこれ以上にない高みへ。レベル増し増しの超傑作、絶対この機を逃しちゃいけない!!」 「鮮やかで凄い迫力でした!」という感想が寄せられている。
このたび解禁された本編映像は、コメント内でも触れられている衝撃の「ラスト9分19秒」の一部。進化したデジタルリマスターにより、映画館でまるで生で演奏を聴いているような体験に期待が高まる。
109シネマズプレミアム新宿では『セッション デジタルリマスター』公開を記念して、公開初日の4月4日(金)に『セッション デジタルリマスター』『ラ・ラ・ランド』『バビロン』の3作品をDolby Atmosでオールナイト上映する『デイミアン・チャゼル ナイト』の実施が決定。Dolby Atmosのオールナイト上映企画は同館では初の試みとなる。詳細は劇場の公式サイトまで。
コメント全文 ※敬称略
映像のデジタルリマスターと音声のドルビーアトモス化により、映画『セッション』は見事に甦った。この作品が劇場公開された2014年の時点ではドルビーアトモスもスタートしたばかりだった。それから10年、今回の『セッション』はハイコントラストな映像とイマーシブオーディオ(=没入感に優れたサラウンド)を得て、より一層気迫に溢れる作品に仕上がっている。 オープニングのドラム練習シーンの画と音こそやや古めの印象だったが、ここは敢えてそうした仕上げにしているのだろう。映像は徐々に美しさを増し、音も鋭く剛性感が高まっていく。明るい昼間の映像はピーク感も出ているし、室内や夜間のシーンでは暗部の階調をていねいに描き出すので、造形や所作までよくわかる。ドルビーアトモス音声についても過渡な演出はなく、自然な感じを大切にしているし、セリフも引き締まって会話劇を盛り立てているように感じた。
本作は音楽の姿を借りた“スポコン物語”だが、今回の映像と音声の刷新により、これまで以上にテンション漲る作品になっている。
(オーディオビジュアル評論家 潮 晴男)
2014年公開の『セッション』は、緊張感溢れる映像とサウンドで、映画・音楽ファンに強烈な印象を残した名作だ。今や伝説となった<ラスト9分19秒>の鬼気迫る演奏シーンは、瞬きするのも忘れて見入ってしまう。
そんな作品が10年の時を経て、4K映像とドルビーアトモスで蘇った。映像がきめ細かく鮮明になったことで、ニーマン(マイルズ・テラー)とフレッチャー(J・K・シモンズ)の表情の変化もよくわかり、心の機微までうかがえる。
さらにリミックスされたドルビーアトモス立体音響も圧巻! 実際にライブ会場にいるかのような、包みこまれる音楽体験で、ニーマンのドラム演奏にかける熱意と狂気までひしひしと伝わってくる。ラストの演奏シーンも、これまで以上に作品の深みに触れることができる、素晴らしいリマスターと呼びたい。
名作からさらなる魅力を引き出してくれる技術の進化には、映画ファンとして激しく感謝する。この感動をぜひ劇場で体験していただきたい。
(Stereo Sound ONLINE/マルセン 泉 哲也)
セッション デジタルリマスター
2025年4月4日(金) 全国公開
監督・脚本:デイミアン・チャゼル(『ラ・ラ・ランド』『バビロン』) 出演:マイルズ・テラー(『トップガン マーヴェリック』) J・K・シモンズ(『レッド・ワン』)
音楽:ジャスティン・ハーウィッツ(『ラ・ラ・ランド』) 撮影:シャロン・メール 編集:トム・クロス 録音:クレイグ・マン、ベン・ウィルキンス、トーマス・クルーレイ
提供:カルチュア・エンタテインメント、ギャガ
原題「WHIPLASH」/2014年/アメリカ映画/カラー/5.1chデジタル/シネスコ
配給:ギャガ
©2013 WHIPLASH, LLC. All Rights Reserved.
公式サイト gaga.ne.jp/session4K/
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